不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Luminarie tradizionali

2009-06-30 12:41:55 | アート・文化

プーリア州の小さな街Scorrano(スコッラーノ)の
守護聖人は聖ドメニカ(Santa Domenica)。
この聖人を祀るために様々な形と色の電球で飾られ
街は幻想的な光に溢れます。

2009年は7月5日から7月7日がサンタ・ドメニカのお祭り。
イタリアでも唯一といわれる壮大な光のお祭りは
もともとは地元の古い民間伝承の儀式から始まったもので
バロック時代の文化を継承しているといわれています。

アーチ型、ペディメント、バラ型などをはじめ
様々な形の光のデコレーションは
現在ではすっかり伝統儀式を離れ、
街の一大ビジネスとなっています。
実際この幻想的な光の祭典を見るために
観光客が訪れる以外に
こうした電飾に対して世界各地からの問い合わせが多く、
貸し出しや販売、そして技術提携などの
新しいビジネスに繋がっています。
特に日本各地でクリスマス時期に開催されるルミナリエなどには
この街から出されているものも少なくありません。

元々は厳粛な宗教行事。
守護聖人であるサンタ・ドメニカが担がれ
街なかを練り歩く列が続く間はビジネスも一時休止。
光の溢れる街は静粛な雰囲気に包まれます。

日本の街はどこも明るく照らされていて、
イタリアに来ると夜の暗さが不安になる旅行者も多いようです。
そんな日常的なほの暗さの中にあるイルミネーションだからこそ
より一層幻想的なのかもしれません。
南イタリアの白い壁には淡い光が似合うのかもしれません。

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