不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Visita a L'Aquila

2009-07-15 23:27:00 | 日記・エッセイ・コラム

友人に誘われて地震被災地のL'Aquilaに行ってきました。
彼女はイタリア赤十字のボランティアとして
既に10日ほどキャンプ生活をしており
そのときに面倒を見ていた子供たちの
様子を見に行くというので
便乗して連れて行ってもらいました。

フィレンツェを8:30過ぎに出発。
高速道路を南下してL'Aquilaに到着したのは12:00過ぎ。
3-4時間で行ける距離だったのね。
もっと遠いと思ってたので。

Collemaggioというキャンプ。

Dscf7389

周りを緑に囲まれて、
いくつかあるキャンプ地の中では恵まれた環境なのだとか。

Dscf7375

Dscf7376_2

Dscf7377

Dscf7379

とはいってもキャンプ地、テント生活。
まだまだ多くの人が厳しい生活を強いられています。

Dscf7382

Dscf7381

Dscf7380

Dscf7387

子供用の図書室テント、お年寄り用のレクリエーションテント、
みんなが食事をするメンサ、
洗濯場(アイロン場もあるのがイタリア!!)、
共同シャワーに共同トイレ、
そしてUniversalが提供したという映画上映テント。
できるだけ暮らしやすいように工夫されているようです。

元々はイギリス式庭園だったという場所に
テントを張っています。
消毒薬のにおいがしっかり染み付いていて
初めて訪れると鼻がつんとしました。

正面には修復中だった教会、その脇には音楽大学の施設。
Dscf7384

Dscf7383
修復用に地震の前からかけられていた足場は
今でも揺れるたびにぎしぎしといやな金属音を立てるので
恐怖心を煽ると住人が語っていました。

夏休みが終われば
ここから学校に通ったりする子供もいるので
イタリア各地から送られてきた
書籍や文具類がコンテナに。
Dscf7385
仕分けして新学期に備えています。

日曜日だったこともあって
またG8の直後だったこともあって
子供たちのほとんどは
ウンブリアの街に避難させられていました。
そんなこともあってかキャンプはずいぶんひっそりとした感じ。

家族と一緒に移り住んできたわんこも
日陰で休憩。
Dscf7386

昼食時にはメンサは賑わっていたので、
みんなそれ以外の時間は
自分のテントで思い思いに時間を潰しているみたいです。
森の中で読書する人も見かけたし、
一部だけ解禁されている
ラクイラの街へ行く人もいるようです。

平日はキャンプ地から
仕事に出かける人もいるということだし
(だからアイロンも必要なのだな)
なんだか私が想像できない世界が
そこには存在していました。

仕事があって、賃貸とはいえ住むところがあって
自分の好きなものに囲まれて
犬&猫と暮らせているだけで十分だよね、私。

ラクイラにて我唯足るを知る。しみじみ。