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キャンプ・ツーリングに林道ツーリング。スキーや食べ歩きも。ホームページや巡礼と芸術の別ブログもあります。左下のリンクで。

2016北海道ツーリング6日目

2016年10月24日 18時52分46秒 | 2016北海道ツーリ...


雨はあがった。今日は晴れの予報だ。



5時半に起床し、まずコーヒーをのむ。



朝食は昨夜スーパーで半額で買っておいた五目いなりとなめこ汁だ。



ゲートが開かないと行動できないから場内をあるいてみた。隣りはステップワゴンのポッフアップルーフ。車内は自作のキャンピング仕様になっていた。

このキャンプ場は嫌になるほど蚊がおおい。すぐに囲まれてしまう。



バイクや自転車の人たちが雨をよけられるスペース。ただし蚊がすごいだろう。昨夜はここでにぎやかな宴会になっていた。



バイクを場内に持ち込むと料金をとられる。



ここの蚊は大きくて動きがにぶい。腕などにとまるとすぐにわかるから、そのたびにたたきつぶしてゆく。



場内はぐるりと円をえがくように通路があり、駐車スペースにとめてキャンプをするようになっている。



車でテントを張っている人はいなかった。すべて車中泊である。



閉鎖されているゲート。バイクもでられない。



ゲートと管理棟のあいだにある無料駐車スペース。



ここにバイクや車をとめてテントを張れば駐車料金はかからない。



バイクを車からおろして出発の準備をする。オートバイをだすと急にまわりの態度がかわった。これまで誰も近寄っても、話しかけてもこなかったのに、ステップワゴンの自作キャンパー氏や大型キャンピングカーの夫婦がやってきた。キャンピングカーよりもずっと安いバンで旅をしている、さえないオヤジだと思われていたのだろう。それが車に単車をつんでいることがわかると、見る目がちがったのだ。

ステップワゴン氏はラダーに興味津々で、1万円くらいするの、と聞くから、とんでもない4万以上するんですよ、と答えると、ラダーを持ち上げてみたりしていた。堅牢でしょ。



サンダルをロングブーツにはきかえて出発した。今回の目的は各地の林道をはしることだ。旅の目的地の3ヶ所に2日ずつの日程をとっており、予定通りなら、明日は新得町や十勝岳周辺の林道にゆくはずだ。しかしこの地域はたてつづけにやってきた三つの台風の被害が大きい。天気は明日まではよいが、明後日は大きく崩れると予想されている。ならば新得の予定は短縮して、今いる地域をたのしんだほうがよいのではないか。しかも昨日はたいへんな雨がふったから、1日まってから山に入るほうが賢明だ。明日になれば降った雨水も落ち着くだろうから、今日はダートに入れないときのために用意をしておいた、絶景めぐりのツーリングをすることにした。まずむかうのは開陽台だ。



別海から道道8号線で北上し、中標津にむかう。道道833号線とつなぐゆくとすばらしい直線路にでた。北十九号線だ。この道はいつも反対の開陽台方向から走ってきたから、こちらからの北十九号線をみるのははじめてだった。



快晴の開陽台に到着した。



駐車場から既に景色はすごいが、ここはやはり展望台にのぼらないと気がすまない。展望スペースには羽ありが大量発生していて、バンダナで口と鼻をおおって風景をみなければならないが、虫のことなど問題にならない。360度の絶景がすばらしいからだ。羽ありを手ではらいながら展望台を何週もまわった。



牧場と畑。



知床蓮山。



そして今回は国後を目にすることができた。ここで国後を遠望したのははじめてのことだ。



展望台の中には昔の開陽台の写真があった。1983年にはじめてここに来たときに見た展望台だが、細部は忘れていて、これを目にして、そうだった、こうだった、と再確認して感激した。当時私がここについたときには、展望台の1階で何日も寝泊りしている、沈没しているライダーが5・6人いた。そんな人たちが当時はたくさんいたのだ。貧乏性の私には彼らの気持ちがわからなかったし、風景も霧のためになにも見えなかった。それでもあのときの体験は特別な記憶となってのこっている。



昔のことを思い出しながら駐車場へと階段をおりてゆくと、ホンダCB1100RとVF750Fの2台がやってきた。でもCBではないのにすぐ気づいた。VFに1100R風のカウリングをつけているのだ。VFはずいぶん長いあいだ見ていないモデルで、ふたりはオーナー・クラブの人なのかなと思った。



彼らは私のバイクのとなりに停車したので、自然と話をはじめる成り行きとなった。CBR風の赤のVFのオーナーは60をすぎてリタイヤした方だったが、とてもお若くて50台にしか見えなかった。VFは新車で買って33年のっているそうだ。私もDRに23年乗り続けているが、これはかなわない。新車で買ったというのは大きいのかなと感じる。買ってすぐにカウリングだけ換えたが、20年はノーマルだったそうだ。その後改造しだしたとのことだが、ホイールにタイヤ、マフラーにバックステップなどが目についた。

そしてブルーのVFもリタイヤ氏のもので、息子さんがのっているとのこと。親子でツーリングとはうらやましい話だ。青VFは元々部品取り用として買ったそうだが、分解整備して、こちらも改造してあり、さらにもう1台部品取り車があるそうだ。VF三昧である。

リタイヤ氏がはじめて北海道に来たのは40年前とのこと。私は35年前だからこれもかなわなかった。

リタイヤ氏とは旧知の仲のように話がはずみ、とても愉快だった。彼らは開陽台から川北の湯とすすむそうだ。



VFの親子とわかれてふたたび北十九号線にゆく。これがいつも見ていた北十九号線だ。



きた道をもどり、開陽台の入口を通過して道道150号線で弟子屈にむかう。牧場や牧草地をぬけてゆくルートだ。明日ゆく予定の虹別林道の入口もこの道沿いにある。



多和平にゆくために国道243号線から道道1040号線にはいってゆくと、道道にバリケードが設置されていた。完全に封鎖されているのではなく、対面通行の片側だけバリケードがきづかれている。多和平まではゆけるだろうと判断して進むと、到着することができた。



芝生の上をあるいて展望台にむかう。



多和平から見えるのは大牧場の広がりである。



広大な牧場だ。



展望台の真下の光景。



展望台のとなりには福祉施設の売店があるのでのぞいてみた。



味のある皿や毛糸のペットボトル・カバー、木馬が気に入ったので購入した。これもトランポがあるから買えたのだ。バイクだったら荷物がふえるから手をださなかった。多和平は売店だけでなく、牧場の仕事にもハンデのある方がたずさわっていた。福祉の意識の高い経営をしているのだなと感心した。



駐車場の前にある売店兼レストランをみていると交通安全の旗とウエットティッシュをもらった。うれしくなって星空のビーフシチューを買い求めた。



旗をつけて多和平を出発する。



福祉施設の売店の方に、バリケードはあるが道道1040号線は通りぬけられると聞いて釧路方向に南下する。国道391号線との合流ポイントにもバリケードがきづかれていた。



標茶から道道243号線にはいって、釧路湿原のコッタロ湿原展望台にゆきたかった。しかし分岐がわからず通過してしまう。シラルトロ湖にでたのでバイクをとめた。



シラルトロ湖の南から二本松展望台やコッタロ展望台にアクセスしようとしたら、増水のため通行止めになっていた。考えてみれば湿原ならば大雨で当然こうなるのだろう。それに気づかなかった。



山の上にあるサルボ展望台は25分歩くとのことで行かなかった。そんなに歩けないよ。



湿原はダメなのかと思いつつ南下をつづけると、細岡展望台の案内があった。ダメ元で行ってみるとここは山の上にあるので行き着くことができた。



湿原は大きいと思っていたが、こんなにとは想像していなかった。



展望台のある山の下からはじまって、はるか先にある山までつづいている。



地図で確認すると幅は10キロほどあるようだ。湿原の中を釧路川が蛇行してながれ、そこにカヌーが1艘だけうかんでいた。湿原もすごいが雲も印象的だった。

食事をとりたいが店をみつけられずに釧路市街にはいった。ホクレンがあったので給油をする。23,9K/L。ここで近くのおすすめの店をきくと洋食店2件と蕎麦屋をおしえてもらった。



3軒の中からえらんだのは『麻里の』という洋食店だ。



ハンバーグがおすすめとのことだが、隣りの男性がたべていた料理に目が釘付けになった。その目玉ハンバーグ・スパ・ミートにする。



これが嫌いな人はいないのではなかろうか。ハンバーグもミートソースも一般的な味つけだったが、大満足のB級グルメだった。1050円くらい。ホクレンの方に感謝だ。



国道44号線から道道142号線にはいり北太平洋シーサイドラインをゆく。北海道ツーリングはたのしい。毎日行きたいところにバイクでゆき、たべたいものをえらんで、泊まりたい場所でねむることができる。私はこんなに面白い遊びをほかに知らない。



絶景めぐりをつづけてゆく。原生花園あやめヶ原・チンベノ鼻の看板がでていたので寄り道をした。



駐車場は森の中にあるので熊鈴をもっていったが不要だった。



岬には馬が放牧してあるが決して近づくなと書いてあった。



柵で仕切られた牧場のなかに遊歩道をゆくと、すばらしい景色がひろがっていた。



すすんでゆくと通路を馬が通せんぼしている。



牧場の左右を行き来するための通路で、岬に行くには、馬の後ろ足の位置にある戸をあけて、馬の後ろを通らなければならない。そんなことをしたら蹴られるのではないか。馬には近づくなと書いてあったし、馬は押してもうごかない。決してこちらを見ようともしないのもかたくなな性格を感じさせて、危険信号を発令している。この足でキックされたらひどいことになりそうだから、岬にゆくのは断念することにした。



空と海、雲をみながらはしる。



琵琶瀬展望台にでたのでたちよった。



釧路湿原を見たばかりだから、人工物がある風景は物足りなく感じる。人家は以前よりも増えている印象をうけた。



前からトマトのような実をつける低木がなんなのか気になっていた。帰ってからしらべてみるとハマナスのようだ。



夕暮れの霧多布岬にすすむ。



晴れている霧多布は二度目だ。



岬の手前にある無料の霧多布岬キャンプ場にはキャンパーがあつまっている。バイクも5台とまっていた。



これでキャンプ場にもどることにした。



別海のホクレンで給油をしてグリーン・フラッグを手に入れた。今夜は昨夜みつけた居酒屋に行くつもりだったが休みだ。仕方がないのでスーパーで半額248円の刺身とさつまあげ83円を買ってキャンプ場にもどった。

連泊の手続きをする。管理人は多弁だが論理的に話せない人間だが、会話をしていると必ずルールを語りだす。何々はダメ、これは禁止、という感じで、話せばはなすほど不愉快になる。明日は連泊しないから、車は無料スペースにおいてバイクでツーリングをすると告げておいたが、この話をするだけで非常に否定的な気分にさせられた。



効楽苑に入浴にいってのんびりしていると19時半だ。ゲートが20時に閉まってしまうからいそいでもどるが、制約が多すぎるキャンプ場だ。もうここには来ない。びふかアイランドとは雲泥の差だ。



キャンプ場にもどると刺身でビールをのみだす。車内ではローチェアにすわってくつろいだ。



バイクの走行距離345キロ。車の走行距離2キロ。
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2016北海道ツーリング5日目

2016年10月14日 18時04分54秒 | 2016北海道ツーリ...


5時半に起床した。雨は5時ころから降りだしたが、予報どおりの強い雨だ。道の駅にはPキャンの車がたくさん集まっている。ほぼ満車状態だが、場所がよいから人気があるのだろう。車内の整理をして6時40分に出発した。



今日は車で移動なのでドライビング・サンダルだ。

旅の目的地はあとふたつだ。ひとつは新得町の山の中にあるペンケニコロベツ林道やレイサクベツ林道、オソウシサラウンナイ林道に岩間温泉など。もうひとつは屈斜路湖畔林道や開陽台、花咲ガニなどで、台風の被害をうけた新得は後回しにしたほうがよいし、今日は1日はげしい雨とのことだから、遠い目的地へ移動するのが合理的だ。そこで花咲港でカニをたのしんで別海でキャンプをすることに決めた。



地図を見てルートをきめようとしたが、面倒なのでスマホのナビにまかせた。おすすめをえらんで失敗したことがないし、私よりも優秀だからだ。

スマホにしたがって旭川の街をはしる。ここでも牛丼屋の朝定食をもとめてゆくも、店がない。北海道の人は牛丼をたべないようだ。しかたがないので、北海道のインフラとも言えるセイコマにはいる。たべてみたかった100円の焼きそばなどのメニューから、焼きうどんと大きなおにぎりをチョイスして朝食とした。



昨夜名寄のホクレンでゲットしたレッド・フラッグ。

ナビは昨夜走った国道40号線をもどり、比布から無料の旭川紋別道路にゆくように誘導しているようだ。私なら昨日来た道をまたつかうのは嫌だから、このルートはえらばない。しかしこれが最適な判断なのだろう。



ひどい雨の旭川紋別道路をゆくがここにはPAがない。どこかで休みたいと思っていると、道の駅しらたきの案内があらわれたのでここに入ることにした。



8時45分だった。道の駅の店はまだ営業していない。カーラジオの道路情報では石北峠が17時から8時まで通行止めと言っていた。夜間の通りぬけができないのは考えられないことだが、北海道の環境がそれだけきびしいということなのだろう。石北峠だけでなく、大動脈の狩勝峠と日勝峠、それに三国峠も通行止めになっている。目的地のひとつの新得町はここにあるから、この地域の林道は状況がきびしいと予想された。

ずっとバイクには会わなかったがこの先で何台かとすれちがった。バイクではしるのは辛い状況だ。ライダーには申し訳ないが、トランポで来てよかったと思った。



丸瀬布で旭川紋別道路はつきる。その後は国道で遠軽、美幌とすすむと空は明るくなり雨は止んだ。美幌のホクレンで給油をする。12,2K/Lの好燃費を記録した。単価は119円。



ここでブルー・フラッグをゲットした。フラッグの販売はライダーだけと言われたら、車に積んであると答えるつもりだったが、そんなことはどこのGSでも言われなかった。



美幌バイパスで美幌峠にのぼってゆく。北海道らしい雄大な畑があったので写真をとった。そして天候が回復したから、これから別海のキャンプ場でバイクをおろして、オートバイで花咲にゆこうかと考えた。



しかし美幌峠にのぼってゆくと霧がでて、雨もまた降りだしてきた。美幌峠は真っ白で視界がきかない。風も雨降りもつよくなってしまった。



何も見えないだろうが、道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠にたちより、展望台にいってみた。眼下に屈斜路湖があるはずだがやはり霧しか眼にはいらなかった。



道の駅の売店で土産物を買ってまた走りだした。



美幌峠をくだってゆくと霧ははれたが雨はつよくなった。和琴から土砂降りとなり、弟子屈、虹別にかけて時に嵐のようにふる。土砂降りはバイクでも耐えられるが、嵐のように荒れ狂う風雨の下では心が折れるだろう。画像は嵐の様子だが写真ではそれがまったくつたわらない。



宿泊予定地の別海をすぎ、厚床から花咲にむかう。嵐のような天気だし、時間も昼をすぎたのでカニの販売店が営業しているのか心配になってきた。悪天候で店じまいをしていたら洒落にならない。

春国岱原生野鳥公園の東海PAで休憩した。



風連湖が見えたがここも霧にかすんでいた。



ここではVストームが1台休んでいた。



14時20分に花咲港にある大八食堂に到着した。ここが目的地で幸い営業していた。



店にはいりカニをえらぶ。ひとりならこれくらいと女将さんがいうが、それよりも大きな700グラムのものをえらぶと、3450円とのこと。以前に来たときよりも値上がりしているが、これをお注文した。



以前とちがってカニをカットしてくれる。さっそくたべてみると、前ほど感激しない味だ。ジューシーさがないのだ。こんなはずではと思いながら花咲ガニをたべるが、店の男性がとなりでタバコを吸うのも気になった。



サービスで鉄砲汁をだしてくれたがこれは美味しかった。支払いの時に女将さんと話すと、カニは値上がりしているとのこと。キロ5000円だそうだ。



漁船がめずらしいので花咲港にたちよった。たくさんの船が停泊している。この後はゆっくりと別海ふれあいキャンプ場にゆくことにした。



原野や牧場があると車をとめて写真をとってゆく。別海ふれあいキャンプ場は前から利用してみたいと思っていたところだ。清潔そうな芝生のサイトが印象的で、ガイドによるとオートキャンプのようにつかえるとのこと。また別海の町まで近いから、歩いて飲みにゆけるのではないかと考えたのだ。キャンプガイドの別海市街図には炉端や寿司屋のほかに居酒屋ものっているので。



別海ふれあいキャンプ場に到着した。手続きに行くと料金は入場料が300円。テント一張りの料金をふくむ車の駐車料金が400円で合計700円とのこと。車中泊でテントを張らなくともこの価格なのだそうだ。因みに管理棟の裏には無料駐車場があり、そこにバイクや車を停めれば駐車料金はかからず、ソロ・テントは300円とのこと。わかりづらい設定だ。それに夜の20時から朝の7時までは、無料の駐車場もふくめてゲートが閉まるので出入りはできない。朝早くから活動できないのは大きなマイナス点だ。



700円の料金をはらって申し込みをする。居酒屋のことをきくと町のことは何もわからないとのこと。明日はバイクで外出するが、泊まらないかもしれないと言うと、車を無料の駐車場にとめておけばよいとのことだ。これらのやりとりを管理人としたのだが、多弁だが論理的に話せない人なので、これだけのことを知るのに時間がかかったし、話も混乱するのでやっかいだった。



町にもっと近いかと思ったら、中心部から2キロほどはなれている。管理人は歩けないと言うが2キロくらいならなんということもない。とりあえず隣接している温泉の効楽苑にゆくことにした。歩けば3分ほどだが雨なので車ででかけた。

効楽苑の入浴料は500円。モール泉という泉質で茶褐色のよい湯だった。

キャンプ場にもどって町にあるいてゆこうかと思ったが、行ってみて店がないのでは話にならないので、車で様子を見にゆくことにする。町にはセブンイレブンやセイコマ、コープがあり、スーパーのフクハラもあった。フクハラの手前によさそうに居酒屋があったが、またキャンプ場にもどって歩いてくるのが億劫になり、フクハラで食材を買って帰ることにした。



別海ふれあいキャンプ場は蚊が異常なほど多いところだ。しかし雨がはげしく降っているので今なら蚊はとべない。そこで車のリヤ・ゲートをあけて、それを屋根代わりにし、その下で肉を焼くことにした。車内でやると煙がこもってしまって難儀するのだ。



大型の椅子とテーブルをだして393円と格安で手に入れたステーキをやく。



カットして焼肉のタレをつけて頬張ると、肉は美味い。ビールをのみつつたべれば最高の味だった。



雨なのでショート・ブーツである。リヤ・ゲートの下なら雨は土砂降りでも気にならなかった。



食後は車内のマットの上にうつって焼酎をやった。豆がつまみだ。



車の走行距離429キロ。バイクの走行距離0キロ。








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2016北海道ツーリング4日目

2016年10月04日 18時59分20秒 | 2016北海道ツーリ...


5時に起床した。天候は晴れ。しかし今夜から天気はくずれると予報は言っている。18時以降の降水確率は50パーセントなので、それまでにツーリングをたのしむことにした。



電話会社でもらったギガどーん兵衛を朝食とした。



6時10分に出発したがこれは勤勉すぎる行動だった。もっとゆったりと過ごしたつもりだったが、サラリーマン根性がしみついていて、朝から前のめりに動いてしまっている。貧乏性のせいでもあるのだが。



昨夜天塩川温泉へと走った国道40号線を北上し、咲来で道道220号線にはいって歌登にむかう。朝の道道は交通量がほとんどない。晴れてはいるが山には霧がかかっていて、咲来峠でそのようすを撮影した。



北海道らしい牧場の中をゆく道となった。ところがこんなところにもトンビがいて、バイクに驚いて前方ににげてゆく。トンビは70キロほどで飛んでいるから追いついてしまう。するとパニックにでもなったのか、真上にいる奴が下降しようとするから、アクセルをあけてシングル・サウンドをひびかせると、方向転換して飛び去っていった。



予想よりも大きな町の歌登から道道12号線にはいって枝幸にむかう。この先にケモマナイ林道の入口が左手にあるので、速度をおとして注意してすすむと、無事にみつけることができた。



林道の入り口の左の草の中には錆びついた林道看板がたっている。写真ではわからないが、肉眼ではケモマナイ林道の文字がよみとれるから、これが目印だ。



ケモマナイ林道は深い森林地帯をはしる22キロのジャリダートだ。路面は昨日の雨で湿っていて、森は暗いがフレンドリーな気配だった。



枝が落ちているが走りやすい砂利ダートをすすむ。



走ってきた方向をふりかえる。



山を登ってゆくと頭上がひらけてきた。



落葉がつもった路面もあるが、ここも走りやすかった。



9キロすすむと枝林道との分岐にでた。左が支線である。



ウェンナイ支線とあるがこれはTMにケモマナイ越林道と表記されている道だろうか。



支線の入口をみる。カーブして山を下ってゆくようだ。



分岐から先の本線の光景。この先は路面が荒れていた。落葉と枝が路面にちらばり、流水でけずられてクレパス状になっているところがある。廃道の雰囲気もただよっていた。交通量もほとんどないようだが、ただ1台バイクの走った跡があった。昨日のものだとおもわれるもので、反対方向から走行している。この間は路面が悪いので写真はとっていない。たくさん落ちている枝を踏むとパンクするかもしれないから、用心して避けて行った。



13キロすすむと唐突に二股にでた。前にはなかった道がつくられている。右が本線。左が新道である。



問牧山林線とある。反対方向からきたら、新しいこちらの道を本線とまちがえるかもしれない。

ケモマナイ林道は9キロと13キロの分岐のあいだが荒れていた。利用者があまりいないためだと思われた。



白樺林の林道をゆく。路面は濡れていて暗い林が多かったが、よいところだと思う。そしてあらためて私は深山が好きなのだと思った。それは私のDNAにすりこまれているからなのだろう。



魚つきの森の広場、という看板のたつ場所にでると林道の出口は近い。広場の先に丁字路があり、ここがケモマナイ林道の入口で、やはり錆びついた看板が草のなかにたつ。丁字を右に折れてゆくと国道238号線にでて、バス停がある。



問牧のバス停だ。ここがオホーツク側の林道入口の目印である。

林道走行はたのしい。バイクでアスファルトのコーナーを攻めるのもスリルがあって、躍動感と車体をあやつる面白さがあるが、ダートのそれは少し違う。滑りやすく、デコボコしている路面で、グリップ走行と、ドリフトとまではゆかないが、タイヤをすべらせたり、空転させたりしながらバイクをコントロールするのが心おどるのだ。それも低速でできるから危険はないし、ふだん目にすることのできない風景も見ることができるから、とても魅力的なのである。



国道238号線でオホーツク沿いを北上してゆくと、釣り人がたくさんいた。たぶん鮭釣りだろうと思う。興味があるので見にいってみた。



1本の竿たてに2本のロッドをセットし、ひとりで10本以上の竿をならべて釣りをしている。釣り人にたずねるとやはり鮭釣りだそうだ。今が釣れる時期なのだそうだが、今年は遅れていて、更に今日は台風の影響で海が荒れているから釣れていないそうだ。



エサはイカのソフトルアーに赤く色をつけたイカの切り身、赤タンをつけたもの。ポイントは波打ち際のちょっと先で、こんなにと思うほど岸から近い。これで鮭がつれたらそれは面白かろうとおもう。林道走行とはまた違うダイナミズムで、男心をさそうね。



少し前から寒かったのだが我慢して走っていた。釣りを見物した後でセーターを着込んで走りだした。



エヌサカ線と平行して海岸線をはしる林道を走りにゆく。ここもFukishimanさんのHPで知ったところだ。9,5キロのダートがあるとTMに記されているが、林道の入口がわからなくてエヌサカ線に入ると、何もなく、牧場のなかをゆくようなこの道にとりつかれてしまった。



ここは利尻富士を見ながらはしる太平洋沿いの道道106号線のようなところだ。ガードレールも電線もなにもない。それがたまらなく魅力的だったので、林道にゆくのはやめてしまった。



エヌサカ線をぬけると左手に宗谷丘陵がひろがりだす。原野と牧場があるところだ。ここは好きなところだし、林道もあるので寄ってゆきたいが、前述の道道106号線もまっているので今回は割愛した。



宗谷岬に到着した。もっと人がいるかと思っていたが、意外にすくなかった。最北端のモニュメントの前に観光客がいなくなるときがあるほどだ。



宗谷の海は遠浅で海草が生茂っている。コンブの匂いがしていた。



珍しいヤマハXT660がいたので写真をとらせてもらった。モタードだがオフロード・タイプなら欲しいなと思わせる1台だ。



稚内駅につくと駅舎がたてかえられていておどろいた。地元の方は新しいほうがよいのだろうが、無責任な旅人は古い建物に愛着があるから寂しくかんじてしまう。隣りには道の駅が併設されていて、ここで車中泊すれば夜は稚内で飲める立地だった。



稚内駅で昼食の店をえらび、北防波堤ドームに立ち寄る。礼文・利尻にむかうフェリーがみえていた。



昼はノシャプ岬の漁師の家と稚内の青い鳥とまよい、塩ラーメンにした。塩ラーメン700円の大盛り100円に野菜トッピング100円で900円。見た目重視の一杯だった。



ノシャップ岬にすすむ。ここでBMW・R100Rの方と話をした。氏の友人がDRビックにのっているそうで、私のDRがめずらしいと話しかけてきたのだ。45くらいのライダーで都内ナンバーの方だった。氏は皮の上下を着ていたが、革ジャンがほしい気温であった。



BM氏とわかれて道道254号線にでると、ここで鹿の親子が草を食んでいた。



車が通っても動じない。これも北海道らしい光景だった。



利尻富士を見ながらはしる待望の道道106号線にはいった。



道道106号線もエヌサカ線のように何もないところだ。



エヌサカ線は牧場のなかをゆく道だったが、こちらは原野である。



オトンルイの風車は見えだしてから15キロはしって到着する。



日差しがでて暑くなり、ここでセーターをぬいだ。

天候が回復したのでまた函岳にゆこうかと考える。今日は展望がきくかもしれないし、2日連続で函岳山頂にたつというのもいいではないか。一方で旭川に移動して一杯やるのも悪くないなとおもう。どちらにするのか考えながら手塩、音威子府とすすんでゆく。決断はつかなかったが、函岳方向の山に雲がかかっているのを見て、旭川にゆくことにした。



キャンプ場にもどると、新しくきたキャンパーが私の車にぴったりよせて椅子やテーブルをセッティングしてしまっていた。これでは私の車がだせない。場所を決めるときにまわりの車が移動できるのか確認するのは最低限のマナーだと思うが、そんなこともわからないのだ。バイクの後ろに写っているハイエースの60くらいの夫婦だったが、私が文句を言うとはじめて気づいていた。



なんとか切り替えして車をだした。男は車の中に引っ込んでしまった。カッコ悪くていたたまれないのだろう。ここはバイクも車も洗車は禁止だ。しかし林道をはしったDRは泥でよごれているから、バケツ一杯の水でながさせてもらった。



閑なキャンパーは私がバイクを車にのせるのを見物していた。また近くでは長期滞在者たちが立ち話をしている。その内容が、台風で苦労している初心者たちの姿を笑っているもので、まことに低俗で意地悪だ。テントのまわりに溝をほっている人間たちだったが、隣りの車が出られないことに気づかない者より、ずっと悪質だった。

16時にチェックアウトする。チェックアウトは15時までだが追加料金はいらないと管理人さんは言う。1時間ばかりすぎたからといってお金はもらえないよ、と。またここに来ようと思った。



旭川にむかう前にびふか温泉にはいってゆくことにする。料金は400円。ここは内風呂とジェット・バス、サウナはあるが露天風呂がない。露天風呂がないのは大きなマイナスで、風呂は天塩川温泉のほうがよかった。ロビーには鹿の剥製があるが、可哀想だからのらないでください、と書いてあった。



17時半に旭川にむけて南下をはじめる。函岳の入口を通過するときに看板の写真をとっておいた。



上下線で表示がちがう。そしてダートだとは書いていないから、行ってみて驚く人もいることだろう。引き返す者も多いとおもう。



函岳方向のながめ。

美深北ICから無料の美深名寄道路にはいり、名寄からは国道40号線を利用した。これはスマホのヤフーナビのおすすめルートだ。士別の町では混雑したが、その後は70キロから80キロの速度で車はながれてゆく。信号もないから自動車道路をはしっているのと同じようだった。

19時40分に目的地の道の駅あさひかわに到着した。ここは旭川駅の南、1キロほどのところに位置している。ここでPキャンをすれば旭川で飲めるなと目をつけておいたのだ。



道の駅に車をとめて、目的の店まで2キロほどあるのでスニーカーにはきかえて歩いていった。



ついたのはジンギスカン大黒屋本店。入店待ちとなっており、10人ほどがならんでいた。以前も利用したのだが、私はここのジンギスカンが日本一だと思っている(この時点で、である。将来にわたってそのままなのかはわからない。こう書いておかないと、10年前のお気に入りのお店のことを言われて困惑したりするので、念のため)。



40分待って席につくことができた。今宵のラインナップ。生ラム700円。ラムのショルダー・ステーキ700円。ラムのスープに生ビールである。呑むとたべない私としては限界をこえる多さで欲張ってしまった。



生ラムがいちばん美味しいとおもう。半生に焼いてタレにつけてたべる。



ラムのショルダー・ステーキ。



分厚いのでハサミでカットして焼いてたべる。これはこれでよいが、生ラムにはかなわない。



ラム入りのスープ。においはまったくなく、あっさりしている。ネギに溶き玉子がアクセント。

隣りに座っていた男性が美味いですね、と話しかけてきた。まったく、と応じると、これが目的で来たんですよ、と言う。私も旭川の目的はほぼこれです、と答えたのだった。男性は、こんなに美味いんだから札幌にも店をだしてもらいたいな、と続けたので、都内にもだしてもらいたいくらいですよ、と答えたのだった。

支払いは2260円。安いと思う。男性に会釈をして大黒屋をでた。



満腹だか飲み足りない。旭川の街をぶらぶらとあるく。以前利用した炉端焼きのユーカラや、入ってみたい独酌三四郎という居酒屋を見にいったりした。



もう食べられないのでバーにゆくことにした。考えていたのは旭川で3本の指にはいるというスプーンというバーだ。



入りづらいドアをおして店内に入ると客はいない。オーナーでマスターの女性とバーテンさんがむかえてくれた。



カクテルはほとんど飲んだことがない。そこでおすすめをたずねると黒板に書いてあるリストをもってきて説明してくれる。そのいちばん上に書かれていた山ワサビのカクテルを注文した。

するとナッツがでてきたのはよいのだが、お通しまでついてきた。バーはたべなくてもよいと思ってきたから、これには困ってしまった。バーでは席料がかかるかお通しがでることが多いようだ。

銅のカップで提供された山ワサビのカクテルはさっぱりしていて、最後にワサビの辛味がぴりりとくる一杯。

居酒屋のカウンターにいるときはひとりで黙って飲んでいればよい。しかしバーのカウンターはバーテンさんやマスターといろいろと会話することになる。私は観光客だがふつうの観光客ではない。目的地は山奥の林道ばかりなのだから。それを話すのだが、バイクを車に積んできて、山の中の林道をはしっている、と言ってもなかなかわかってもらえない。バイク好きのなかでも少数派のオフローダーなのだ。門外漢のおふたりには理解できない世界だろう。おふたりは函岳の存在も知らなかったが、地元の方でも興味がなければそんなものだろう。美深や名寄にも関心はないようだった。都市生活者はそんなものだよね。



2杯目はラムにした。大黒屋でラムをたべてきたからこれにする。それをおふたりに話して大黒屋が日本一美味しいと思うと言うと、同意されない顔だ。話を聞いてみると、大黒屋のジンギスカンは札幌のジンギスカンだという。どういうことなのかというと、焼いてタレにつけてたべるのは札幌スタイル。一方で漬け込んだ肉を焼いてそのまま食すのが旭川流とのこと。そういえば名寄の三星食堂のジンギスカンは漬け込んだものだった。松尾のジンギスカンもそうてある。これがトラディショナルなスタイルだし、子供のころから慣れ親しんだので、漬け込んだものでないと受けつけないそうだ。

ラムはロックでのんだ。香りがたつようにテイスティング用の小さなグラスで供される。大きなグラスはチェイサーだ。



旭川の街が変わったのも話題になった。駅が建て替えられ、駅前にはイオンができている。駅はガラス張りの建物で柱に木材をつかっていた。旭川は木工の街だからだそうだ。無責任な観光客は前の駅舎のほうが味があったと話したが、地元の方はもちろん新しいほうがよいと言っていた。

上の画像は旭川駅だ。

ラムを飲んだところでお会計にした。料金は3600円。マスターがドアをあけて送ってくれた。



旭川駅につづくメインストリートをぶらぶらとあるいてゆく。イオンができたのはよかったが、そのせいで西武が撤退することになってしまったそうだ。道の駅につくとまた飲みなおして1日がおわった。明日は雨。それも激しい降りになるそうだ。


バイクの走行距離340キロ。車の走行距離106キロ。
























































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2016北海道ツーリング3日目

2016年10月02日 15時20分26秒 | 2016北海道ツーリ...


3時30分に船内放送がはいった。船はまもなく小樽に到着する、天候は晴れ、気温は19℃、とのこと。



今回は目的地を三つに絞っていた。ひとつ目は美深にある函岳周辺の林道群と宗谷岬や利尻富士がみえる道道106号線。ふたつ目は新得町にあるペンケニコロベツ林道とシートカチ林道、鹿の湯やオソウシサラウンナイ林道に岩間温泉など。最後が屈斜路湖畔林道や虹別林道、川北温泉に花咲港でたべる花咲ガニである。泊まるところも決めていて、森林公園ひぶかアイランド、士幌高原ヌプカの里、別海ふれあいキャンプ場だ。旭川や札幌で飲みたいとも思っていた。

天候はよいが九州に台風13号がいて、今後悪天候も予想されるから、いちばん行きたい函岳にまずむかうことにした。



4時47分に小樽に上陸した。まわりの車は札樽道方向にゆくが、スマホのヤフーナビのおすすめルートは国道コースなので、国道5号線で銭函にゆき、国道337号線で札幌の北を迂回して、江別で国道275号線にのりかえて北上してゆく。先週までに北海道には三つの台風が上陸していて、各地で川の氾濫や橋の流失、がけ崩れや通行止めが発生している。新得町や芽室町の被害がつたえられていて、目的の林道もどれだけ走れるのかわからないが、通れないのならその場でプランを変更しようと考えていた。

国道を70キロで走行するが、北海道のドライバーのマナーがよくなっていることに驚く。以前なら信じられない速度で暴走する車が何台もいたのだが、皆無だった。

朝食をとりたいが飲食店がない。コンビニは3・4軒あったが牛丼屋の朝定食がたべたいのである。しかし店舗がなかった。それはここだけではなく、北海道全体で言えることだった。



トイレに行きたくなり月形皆楽公園にたちよった。



温泉とキャンプ場のある公園で持ち込みテントは無料。清掃協力金がひとり200円のようだ。低料金のせいか日曜日のためなのか、テントがぎっしりとならんでいた。



少し前から田園地帯になっていた。この辺りは稲作地帯で稲穂がみのっている。そんな中に北海道らしいダートの道があったので寄り道をした。



国道沿いだが貧しい家並みが散見される。この写真をとった後で国道にもどるのに農道をはしったが、民家からは経済格差がつたわってきた。



滝川にいたるとスマホは道央道に入るように誘導する。その前に食事がとりたいのだが、ローソンしかなくて、かき揚げそばとわかめごはんの朝食となった。



道央道を北上し、名寄美深道路とつないで9時20分に森林公園びふかアイランドのキャンプ場に到着した。早速チェック・インしようとするが、13時からでそれまではできないとある。そこでびふか温泉に車をとめて函岳にむかうことにした。



出発の準備をしているとGT550とCB550Fというマニアックすぎる2台がやってきた。しかもライダーは女性だ。ふたりは温泉に来たようだがまだ営業していないので去っていった。しかし2台とも40年はたっているはずだがピカピカだ。どれだけマニアなのかと思ってしまった。

ここで痛恨のミスをした。カメラを落として壊してしまったのだ。スマホで代用はできるが、気をつかわずに写真をたくさんとりたいから、コンパクト・カメラが必要なのだ。どこかで手に入れなければならなくなってしまった。



びふかアイランドから南下し、道道680号線に左折して函岳にむかうと、林道入口に看板がたっていた。歌登には通り抜けできません、函岳山頂までは通行できます、とある。美深歌登大規模林道を走破できないのは残念だ。ここから歌幟側までの34キロに、加須美峠から函岳までの往復の20キロをたした合計54キロの長距離林道が今日のご馳走なのだから。ここをぬけられないと、先にあるフーレップ林道17キロにもアクセスすることができない。しかし台風の直後だからしかたがない。函岳まではゆけるので、この往復の54キロをたのしむことにした。



林道の出だしは深ジャリではしりづらかった。3キロほどすすむとジャリは少なくなり走りやすくなる。上の画像はそのときのものだ。



10キロほどすすむと霧がでてきた。雨粒もおちてくる。これでは山頂からの展望はのぞめないがここまできたらゆくしかない。こんな天候だが、林道の入り口からここまでに2台の乗用車とすれちがっていた。いずれも函岳観光の車である。

函岳に分岐する加須美峠は真っ白だった。ただ雨は止んでくれて、深い霧の中を手探りですすんでゆく。



熊の気配はなく、キツネ一匹にあっただけで函岳の山頂駐車場に到着した。誰もいない、物音もない山頂だった。



駐車場の上にレーダーがたち、その奥に山頂の標柱がたっている。そこが展望ポイントなのであるいてゆく。熊がいてはいけないので、声をだして歩をすすめた。



山頂につくがやはり展望はきかない。視界は100メートルほどだろうか。



周囲はがくんと落ち込んでいて、下で高原状になっている。



森林限界をこえているので木はなく、ハイ松と熊笹が群生している。すごい光景だったが、写真ではそれがつたわらないだろうと感じられた。



駐車場にはヒュッテがたっている。以前来たときに、利用状況をたずねるノートがあったので見にゆくとまだあった。そこに名前、住所、滞在時間、目的はツーリングと記入した。



函岳から下ってゆくがこのときがいちばん霧が濃かった。視界は3メートルほどしかない。ゆっくりと慎重にすすんでゆく。しばらく山をおりると視界はひろがり30メートルほどになった。こうなると格段に走りやすくなり、ペースアップする。このときに250のオフロード・バイク2台とすれちがった。やはり函岳は人気のスポットである。

霧はうすれて走りやすくなり、加須美峠では晴れてくれた。こうなると飛ばせる。調子にのってギヤを3速、4速とあげてゆくと、カーブを曲りきれなくなりそうになった。



林道の入り口までもどってきた。ここでこれからの予定を考えることにする。他に走れる可能性のある林道は名寄のピヤシリ越林道だけだと思われるし、名寄にはカメラがあるかもしれないので、まずデジカメを手に入れにゆくことにした。コンパクト・カメラが名寄にないと、稚内か旭川でさがすことになる。それは面倒なので名寄で入手したいと思った。



名寄ではあちこちまわったが、ヤマダ電機でデジカメを入手することができた。時刻は14時前。昼時をすぎているがカメラをさがすのに夢中になって食事を後回しにしていた。どこかでたべたいが名寄にゆきたいところはない。国道沿いに利用したい店舗もなかった。どうしようかと考えていると、HPを相互リンクしていただいている『オートバイの壷』の管理人のFukishimanさんの北海道レポートのことを思い出した。たしか美深か名寄あたりの食堂を利用されていて、そこが気になったのでツーリング・マップル(以後TM)に書き込んでおいたはずだ。確認すると名寄駅前の三星食堂だ。なんたる偶然、いや幸運か。ここにゆくことにした。



名寄駅前の三星食堂は想像していたよりも大きくて新しい店舗だった。店内にはいりFukishimanさんと同じジンギスカン定食850円を注文する。14時をすぎているのに店内は盛況で、地元の人気店のようだった。



ジンギスカン定食はすぐにやってきた。タレに漬け込んだジンギスカンを野菜とともに炒めたトラディッショナルなスタイルの一品だ。



少し羊の香りがするが、私はそのくらいのほうが好みだ。肉も野菜もたっぷりとあり、ご飯が足りないほどだった。大満足した。Fukishimanさんに感謝である。三星食堂は14時半までの営業だったので時間的にもラッキーだった。

カメラは充電しなくとも付属の電池をいれると起動した。これは予想外のことで嬉しかった。



ピヤシリ越林道にむかう。ここはピヤシリ山の登山口になっている道だ。函岳のレーダーもそうだが、利用価値や利用者が多い林道は災害後でも早く復旧してもらえる。逆に存在価値の低いダートは後回しにされるのだろう。だからピヤシリ越林道は走行できるだろうと踏んだのだ。しかしやはりHPを相互リンクしていただいている『気楽にやりましょ』のじゃばさんの情報によれば、登山口の先にのびる奥幌内本流林道は通行止めとのことだ。

林道はピヤシリスキー場が入口になっている。スキー場のゲレンデの手前にはジャンプ台があって、ここに来ると写真をとらずにはいられない。ジャンプ台は滅多に見られるものではないからだ。



ピヤシリ越林道はゲレンデのすぐ下からはじまる。入ってすぐはここも深ジャリで走りづらい。やがてジャリは落ち着き森林の中をグネグネとカーブしてゆく道となる。



山を登ってゆくと林道は舗装してある路面がでてくる。



ダートと舗装がある林道である。途中に雄武にはぬけられないとの看板があった。やはりじゃばさんの情報のとおりである。



10キロの林道をはしりきりピヤシリ山への登山口についた。ここまで1台の車にもあわなかったが、ここにはライトバンが1台とまっていて男性がふたり乗っていた。そのうちのひとりの男性が、山頂までゆかれますか、と聞いてきた。ここで引き返すつもりで走ってきたので、いや、いきません、と答えたが、彼らは今巡視のために行ってきたと言う。管理の方たちだったが日曜なのに見回りとはたいへんだ。男性は、雄武方向は4キロ先でゲートで閉鎖されていると教えてくれた。

バイクの奥が雄武方向。右はピヤシリ山の山頂だ。



巡視の方たちは山を下っていった。ここにも看板がでている。この先4キロでゲートだ。



山頂につづく道。以前のTMには、山頂までの2キロのダートは走れると記されていたが、2016年版は徒歩で2キロと書いてある。



上ってきた方向を振り返る。左が山頂で奥がやってきた道だ。ここは登山者が車をとめるスペースになっていて、多いときには10台くらいの自動車がデポされていることがある。ゲートで封鎖されているところまで行ってみようかと考えたが、15時半をすぎているのでやめておくことにした。



上ってきた林道をくだってゆく。今来た道で様子がわかっているから飛ばす。途中で巡視をつづけていたライトバンをぬいてスキー場にもどってきた。左の芝生の山がゲレンデ。ここから林道ははじまる。奥には林道からもどってくる巡視のライトバンがうつっている。



バイクもブーツもかなり汚れた。



びふかアイランドにもどってゆく。牧草ロールがあったので写真をとった。



バイクでキャンプ場にチェックインし、車をまわしてきた。料金は300円と安い。車とバイクがあると管理人さんに申告しておいた。



となりのテントは老夫婦で長期滞在者のようだ。テントのまわりに雨水避けの溝がほってある。昔はよくこうしたが、もう何十年も見ていない手法だ。台風の雨がそれほどひどかったのだろうか。



場内のようす。トイレや炊事場からはなれると空いている。



ライダーもたくさんいた。



買ったばかりのカメラを車で充電する目的もあり、天塩川温泉に行くことにする。美深温泉にも入りたいが天塩川温泉も利用したいと思っていた。両方ともつかったことがあるが、どんな湯だったのか忘れてしまったので。

びふかアイランドから天塩川温泉まで15分ほどである。料金は400円。内風呂にジェット水流のでているマッサージ風呂、それに露天の岩風呂がある。湯はぬるめでじっくりとつかれる温泉だ。サウナはないが気に入った。



美深の町に夕食を買いにゆく。スーパーのフクハラには刺身も肉も総菜もろくなものがなかった。セイコマに転進するとこちらは総菜が充実している。豚串4本と山菜きんぴら炒めとサッポロ・クラシックをもとめてキャンプ場にもどった。車の中でささやかな夕食をはじめる。今日は早朝に小樽に上陸し、函岳にゆける日だと胸を高鳴らせて美深まで北上した。函岳にはゆけたが、走りたかった林道の半分も走行できなかった。カメラを壊すハプニングもあったが、台風の影響ののこる北海道の山の中で、今楽しめることはしたのではなかろうか。なんとなく納得感のある1日だった。

しかし北海道はいい。林道走行もたのしい。やめられないな。

車の走行距離308キロ。バイクの走行距離173,8キロ。






















































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