電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モンブランの「ロイヤルブルー」インクについて

2016年03月24日 06時01分18秒 | 手帳文具書斎
しばらく前になりますが、娘が大阪出張の際に、モンブラン社の「ロイヤルブルー」インクを土産に買ってきてくれました。当方がモンブランの万年筆マイスターシュテュック149 を使い始めたのを見て、文具店だかロフトだかで探してくれたらしい。嬉しく、感謝です。




瓶の形がなんともおもしろい。でも、この副室を持つような形状は、大ぶりのペン先を持つ何年筆でインクを補給するためには、どうしても必要な構造なのでしょう。



さっそく使って見ましたが、色の傾向としては紫色の方にシフトした青インクと言って良いでしょう。手持ちの青系インクの中では、パイロット社の色彩雫「朝顔」が方向性が似ているほうかも。

なぜこの色がロイヤルなのか? 昔は、貝紫のように、紫色が高価で貴重だったために、紫色の方に振れた青色というのは、もしかしたら高級品だったのかもしれません。

事実、Wikipedia で「紫」を調べて見ると、

  • ムラサキ……紫草という植物の根を染料にした。群生して咲くことから「ムラ・サキ」とされる。紫草の栽培が当時の技術では困難であったために、衣を紫に染めた衣服は高位の者のシンボルとされた。
  • 古代イスラエル~レバノン地域……巻貝の一種 purpura の出す分泌液で染めるため、貴重。ローマ帝国では高貴な身分を表す。貝紫 purple とは、赤みがかった紫を意味する。

とのことで、紫色は貴重だったようです。それで、紫の方向に振れた青色のことを、ロイヤルブルーと呼んだのでしょう。

モンブランは、今のところプラチナ社の古典ブルーブラックで使っていますので、ウォーターマンの「ロレア」に吸入して使っていますが、インクの書き味はなかなか良いようです。

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