メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

ブラサキpresents "Snuck宇宙"@下北沢440

2013-06-29 23:55:55 | 音楽&ライブ

F氏と下北で待ち合わせて、以前もスナック宇宙前に入ったオシャレなお店で夕飯
キッシュ+サラダ+スープ。美味しかったけど、最近何食べても、食べなくても胸焼けが酷い
こないだ「あさイチ」でやってた逆食の進行した「バレット食道」なのではなかろうか
だからって胃カメラはもう二度とゴメンです(病院ダイキライ


ブラサキpresents "Snuck宇宙"@下北沢440
【出演】Bloodest Saxophone、下八

下八
前回は去年の8月に初出演。下八を見るのもそれ以来となりますv

♪次の街へ行こう

♪山口さんちのつとむくんブルース

♪スーダラ節×港のヨーコ
ハッチさんの多彩な顔芸が気になって曲に集中できません/爆

♪ねぇムーミン×スローなブギにしてくれ(新曲)
下田さんは、セトリも、新曲の歌詞もよく見えないのは、サングラスに度が入ってないせいだとやっと気づいて、
八「画用紙にもっと太い字で書けばよかったね」て
ギターもぐずぐずだったから、その後も曲の合間に何度も練習して、だんだんスムーズになっていったみたいだから完成形が楽しみですw

♪馬が合う(新曲)
女性に当てて書いた曲だけど、男2人で見合わせて歌うと気持ち悪い1曲
それにしても、八馬さんはハッチェルバンドにも新曲を毎月書いてるのに、量産型の天才だなあ/驚

♪よくある話
本当によくある話的な歌詞で鋭いんだけど、基本下ネタです
蛇とか出てきそうなインド系のメロディーでついつい引き込まれそうになるからフシギ。

♪メジャーキーのゲゲゲの鬼太郎
この1曲だけのために重いマンドリンを担いで電車に乗ってきたと気づいたハッチさん。

♪青い大都会 byクリスタル聖子
毎回ハッチさんの高音の限界に挑戦となって必死すぎて悲しい顔になってます
聖子ちゃんが体内に入ってきたのか、なぜか音の端がハネ上がってたし/爆

♪月影のラグタイム
散々笑わせてから、とってもロマンティックなバイオリンを聴かせるハッチさん

♪狂ったピエロ

♪いい湯だな×チャンピオン
ハッチさんの「サンキュー」「ライ」「ありがとうっ」が連呼されすぎ/爆×5000
2つの曲が絶妙に絡み合った1曲。

♪花束とメロディー

♪新しい町
後半はそれぞれの持ち歌を披露して終了~。すでにだいぶ笑い疲れてしまいました

意外にも(?)時間には正確なハッチさん的には60分枠だと思ってたら45分だったらしいw
どれもギリギリなカバー曲で占めているため、下八のCD発売は決して望めませんのであしからず

追。
ハッチェルバンドからバンジョー担当の内藤順一郎さんが抜けてしまったニュースを最近F氏から聞いてビックリした


ブラサキ
♪Now the show time(だっけ?新曲)
ビッグ・ジェイ来日ライブの際に登場曲としてCohさんが書いて、リアレンジしたもの。

♪Spin Around

♪キャラバン
今日もCohさんのボーンの爆音が鳴り響き渡りまくってます

♪あの娘はイデオロギー
今回のスナック宇宙料理だったタイカレーのダジャレ連発で、手についたナンプラーの匂いが洗っても落ちなかったとか

♪・・・セレナーデ(カバー曲
♪Holiday in Cuba
今回から白い夏服にかえて、セトリにも夏が感じられる曲が多かった感じ。

今回もライブペインティングをしているアーティストの方がいらっしゃってて、
ブラサキの激しい音、ライブ感を線画に描きこんでいた。
お客さんの様子も描いていて、3人の女性の絵を見せてもらった。ツアーにも同行したとか。


♪男と女
gt.Shujiさん×bass.タケオさん×dr.キミノリさんのユニットで、名画のテーマ曲をステキアレンジ
スローではじまって、途中からテンポアップするところがカッチョいい。

黄昏のビギン
カンザス・下田さんが歌えば場末感が出て渋いんだけど、Cohさんが歌うと途端にムーディな1曲に変身/驚
日本の歌謡曲もほんとによく合うのが意外だった

母性本能
下八で時間が押し気味だったからユキさんコーナーはカットか?と思われたけれども、ちゃんとありますよ
で、今日いちばん笑ったのは、この曲でのキミノリさんのバックコーラス
まるでハッチさんの♪賛否両論(美輪明宏さんver.)を彷彿とさせる高音の裏声ビブラートが効いた「ふぅ~~はぁあああ~~~!」て爆×∞

MCでは、たしか前回も話したシャコ話がまさかの復活。
アーティストの方が鋭いツッコミを入れてたけれども、すいません、ユキさんにトークのアドリブ力はありませぬ

♪ロリポップ
♪Talk Of The 52nd
軽快なスキャットボーカルが続いて2曲。

♪ドクロギャル
♪走れヤングコーン
いつもながらお祭り騒ぎの盛り上がりでエンディングへ向けてまっしぐらで突っ走る

♪Night Train
ブラサキが初めてライブで演った曲とか?!


encore.
♪スナック宇宙のテーマ
ハッチさんの大好きなスコーピオンズの最高音の叫びで、すべてがかき消されています。。
ユキさんがクラベス?を叩くと、なんだか拍子木のように見えるしw

ああ、今回も楽しかったv
ブラサキはレコーディングの予定ありとか?



追その1。

クアトロ25周年記念フリペがフライヤとともに入ってて、栗コーダーさん、真心、在日ファンク、ザゼン、エゴも出るのかあ
この超スペシャルメンツの中で、しかも吾妻さんと対バンて、想像以上にスゴイ快挙じゃなかろうか
前回のビッグ・ジェイ@クアトロ以来の大物対決、見逃せません
ちなみにキミノリさんはジェントルバンド?に出演のため、ドラムはなんと、パパさん その後お加減いかがでしょうか?
クアトロフリペの詳細についてはまた後日。


追その2。

この日、下北ガーデンでは川上つよしと彼のムードメイカーズのライブがあって、
なんと、ヨーキンさんも歌うってことで、ううううううかぶらなければ絶対行った/涙



可愛い待ちぼう犬

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NHK大河ドラマ「八重の桜」(21回~25回)

2013-06-29 12:35:00 | ドラマ
NHK大河ドラマ「八重の桜」(21回~25回)(2013年1月6日~12月 全50回)
作:山本むつみ テーマ音楽:坂本龍一
語り:草笛光子 出演:綾瀬はるか、西島秀俊、綾野剛、西田敏行 ほか

 
連ドラは、ある程度ためて一気に見たい派なんだけど、「あさイチ」のプレミアムトークのゲストに
八重役の綾瀬はるかが出て、25回までのダイジェストですでに号泣してしまい、気になったから5回分をまとめて見てみた
ちなみに、インタビューには西島さんも衣装のまま出ていたし


▼第二十一回:「敗戦の責任」
開戦2日目@鳥羽。錦の御旗が揚がり、朝敵になるのを恐れた藩が増える。
慶喜は、神保修理の進言を逆手にとり、容保を無理矢理伴って海洋丸に乗って勝手に江戸に去る。
これで容保は朝敵扱いとなり、追った修理は殿を連れ出したという誤解が解けず、切腹せざるを得なくなる。
会津藩もいったん江戸に引き、頼母も復職。慶喜は蟄居し、新政府軍への降伏を示す。
八重の弟・三郎は、鳥羽の戦いで銃弾に倒れる。

 

これからっていう若い命も、才能溢れる逸材の命も簡単に奪い去るのが戦争
昔の殿様は、1人1人の部下のために本当にここまで配慮して泣いてくれたのだろうか、実際のところ。
慶喜らの髷に洋装って妙な感じ


▼第二十二回:「弟のかたき」
墨をたらすような瑞々しいop。
容保は少数の若い兵を連れて会津にたつ。実に5年ぶりの帰国だった(敬礼はなぜ英語?
尚之助は江戸に行って急いで新しい軍法を学んで会津でフランス式の訓練の指揮をとる。
尚之助から告げられたのは、三郎の戦死、覚馬の捕虜・処刑のしらせだった/号泣
八重は「信じない」と頑なに拒む。実際、覚馬は牢に入れられ生きていた。



容保は、恭順の姿勢を見せる一方、「攻めてくるなら全藩あげて戦うのみ。それには軍制改革が必要。逃げるところはもうない」と宣言する。
会津藩は、長年伝統の「長沼流」(?)を捨て、玄武隊、朱雀隊、青龍隊、白虎隊を編成する。
長州藩の降伏の条件は、容保の首、または主な参謀の首を捧げること。
勝海舟西郷を訪ね「他国には敗戦国の首を求める法律はない。この江戸に暮らす人々の命も奪うことが新しい国づくりなのか?」と問い、
西郷は江戸総攻めを中止する。嘆願書の中に覚馬のも見つけ、牢を訪ね、あさって処刑という寸前でやめさせる。
「奥州を助けてくれ」と叫ぶ覚馬だったが、時代の流れはもはや止めようがなかった。

佐川官兵衛の血の気の多さには毎回、閉口するなぁ・・・

 
無血開城


▼第二十三回:「会津を救え」
九条は仙台藩に会津藩討伐を命ずる。勝海舟は、慶喜に水戸へ下るよう頼む。「私には会津のような家臣はいただろうか?」
仙台藩ほかは凶作で戦争はしたくないから、容保か参謀の首を差し出せと迫るが、
「奥羽が一丸となれば新政府軍も倒せる!」という空気となる。
25藩が一団となって会津救済の嘆願書を作成し、すぐに提出するが、長州藩の世良(参謀)らは積年の恨みから相手にしない。
それに諸藩の武士がキレて、世良は暗殺され、頼母「もはや戦は避けられぬ!」
頼母は白河城の守りを任されるが、相手の砲撃を受け、こちらの砲弾は届かず惨敗。武器・戦法の遅れが骨に染みる。

近藤勇は板橋にて斬首され、土方歳三は怪我を負っているため、新撰組隊長は斉藤一となる。
「刀の時代は終わったな・・・」

長州藩の世良(小沢仁志さん)強面すぎ!怖×5000

 


▼第二十四回:「二本松少年隊の悲劇」
西郷は覚馬を医者にみせろとは言っても、獄中から出してはくれないんだ
新国家設立への意見書「管見」を書き、番人に破られても何度も書き直させる覚馬(辛い時にも全部に意味があるんだなぁ・・・
「破られても残るものはある」という執念で「管見」を書き終え、大垣屋の使い・時栄に渡す。

 

頼母「奥州街道を攻められれば、食糧、弾薬などが絶たれて、会津は干上がる!」
しかし、反射炉を作る資金も尽きた。頼母は白河での惨敗の責任をとって総督の任務をおろされる。

 

尚之助と八重は、東北軍がいまだ火縄銃や、関が原の戦い同様の火薬を使っていることを指摘。
そんな中、秋田藩らが新政府軍に寝返りはじめる。要所の二本松に板垣退助らが向かう。
二本松には、かつて八重が銃を教えた少年らも参戦し、21歳の隊長をはじめ、16人が命を落とした。

あんな子どもまで人殺しに加担しなきゃならないなんて、なんと愚かな。吐き気がした。
この二本松の戦いで生き残った方の証言によると、
「決戦前夜は、まるで修学旅行のようなハシャギぶりだった」という。

 

松平春嶽「あなた方の国づくりは一歩目からすでに歪んでいる。誰のための国づくりぞ?」


▼第二十五回:「白虎隊出陣」
 

軍事同盟も崩壊寸前。奥羽に冬がくる前に攻めると急ぐ板垣ら新政府軍。
会津藩の女性らは“なぎなた隊”を結成するが、八重は「薙刀では薩長は倒せねえ。城を守るのは薙刀ではねえ」とつぶやく。

母成峠も突破され、ついに新政府軍は城下に入る。
「半鐘が鳴ったら、女、子ども、老人は城に籠もるように」と通達が回る。
猪苗代城も火が放たれ敗走しようとすると、斉藤は会津に誠を示して残ると土方に伝える。
容保は滝沢本陣に出陣。ついに白虎隊までが出陣し、雨降る中、隊長は食料調達に行ってしまい、敵に襲われてしまう。

 

 



ついに半鐘が鳴り響き、山本家も城に入るという時、八重は死んだ三郎の鎧をまとっていた。



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『傷つけられていませんか? 虐待的な関係を見直す』(大月書店)

2013-06-28 14:35:02 | 
10代のセルフケア『傷つけられていませんか? 虐待的な関係を見直す』(大月書店)
カーリーン・コブ/著

これまでも『わたしの家族はどこかへん?機能不全家族で育つ・暮らす』『共依存かもしれない』を読んで、
10代の~とあるけど、どの世代にも関わりがある、現代の複雑なココロの問題が取り上げられていて、
とても分かりやすく、身近なこととして、幅広く読んで欲しい1冊。

NHK解説委員長・柳澤さんはいい人だけど、以前出演してた「あさイチ」で虐待問題が取り上げられた時に
「僕らの子どもの頃は、いけないことをしたらげんこつで殴られるくらいは当たり前だった」と言っていて驚いたことがある。
いまだに、「多少の暴力はしつけのうち」、「子どもを管理するのは当然」と思っている大人は多い。

赤ちゃんのうちからイジメをする子などいないように、私は善人説を信じている。
コミュニケーションに問題がある人は、生育歴、環境に多少なりとも影響を受けていると思う。
直接的な暴力だけじゃなく、日常にある「否定的な言葉や態度」も「虐待」という認識に立つことも重要だ。
それは、親子関係だけじゃなく、友人、会社などでの人間関係でも同じこと。

また長くなるけれども、自分のためと、大勢に興味をもってほしいので、以下にまとめてみた。


【内容抜粋メモ】

「生まれてきた子が、そのまま受け入れられ、慈しんで育てられること以外はすべて虐待にあたる」と言っても過言ではない。
子どもの健康な成長には、養育者からの無条件な愛情が不可欠。
「こうすべき」という狭小な価値観で子どもを育てるのも虐待。
「親の期待を満たさなければ愛されない」というのは条件付の愛情。
「お前のためを思ってのことだ」と、親の希望や理想を子どもに過度に押しつけようとすることも虐待。

「虐待されて当然、なんて人はどこにもいない」

痛みを伴う状況に耐えることに、もし、いくばくかの価値があるとしたら、それは
「あなたがそのことを自分の人生で望んでいない」ということを分かるためだけ。
虐待は、自分のせいではないのだから、けっして自分を責めてはダメ。

「正しい暴力」や「しつけという暴力」はない。暴力は暴力でしかない。

あなた以上に大切な人は、あなた以外にはいない。

健康的な人間関係は、互いに愛情と尊敬の気持ちをもって、相手の興味や目標に理解を示し、応援しようとするもの。

すべての大人には、虐待の訴えを受けたら通告する義務がある。匿名でも可。
虐待は時間とともに良くなることはない。逆にひどくなる。
秘密を守る行為は、助けを求める必要性・チャンスを奪ってしまう。
自分ひとりで何とかすることはできないと思うことが重要。


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日本子どもの虐待防止民間ネットワーク「虐待防止ホットライン」

日本の児童相談所における支援内容決定のプロセス
相談者からの通告・相談(本人、家族、学校、警察、福祉事務所等)

児童相談所、児童福祉審議会:緊急受理会議→調査→立ち入り調査・一時保護→診断→援助方針会議

家庭裁判所、関係機関

施設入所・里親委託、児童福祉司指導、継続指導、助言指導、その他


ストーカー規正法
被害者からの相談

警告等の申し出、援助を受ける旨の申し出→警察署長等による援助

つきまとい行為

警察署長等による警告

公安員会による聴聞

公安員会による禁止命令

加重罰、罰則


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●虐待をされている人には次の行動が重要
・信頼できる大人や友だちに話す。
・自分の安全を第一に考える。
・自尊心を育てる。

自分が虐待を受けていると認めること。
これまでずっと虐待されていたために、それが普通だと思っている人は案外多い。


●現状調査
アメリカでは12~17歳の1000人に25.7人が虐待を経験している。
高校生の女子5人に1人、男子8人に1人が18歳までに身体的、性的虐待を受けている。
身体的、性的虐待は家で起こることが最も多く53%、複数回起こることも多い65%。
日本では、2004年、児童虐待相談件数が3万3408件。


●虐待のタイプ
1.心理的虐待
怒りをぶつける、けなす、非難するなど。認知や感情、ココロの病を引き起こす可能性がある「人格を攻撃」するもの。
身体的虐待同様に有害だが、気づきにくい(気づかれにくい)+回復が困難という特質がある。

注意:怒りと激怒の違い
激怒=自己否定感が根にある、不健康な怒りの表現。
怒りに巻き込まれる側は、自分を責めがち。
自分は無力で問題解決は無理、自信を失い、どうしようもない人間だと思い込む。
→自己否定感をどうにかするために人を侮辱するようになる。

「激怒依存症」
激怒が嗜癖となる
怒りのコントロールは、ココロの平安と幸せな人間関係をもたらす。


2.身体的虐待
殴る、突き飛ばす、物で叩くなど。
虐待の影響は10代で表面化する。過去・現在、すべての人間関係を壊してしまう。
「虐待は自分のせいだ。自分がちゃんとすれば、防げたはずだ」と思うのは間違い。

虐待する親は、ストレスの度合いによって、子どもを懲らしめ、気を晴らす。
その多くは、アルコール、薬物乱用者が多い。
虐待を受けた子どもは、そのサイクルを打ち破る方法を学ばないかぎり、虐待的な人間関係に巻き込まれがちになる。
最初は暴力を恐れていても、次第にそれを真似るようになることが研究で分かった。
強い共依存関係になったり、うつ、無気力、希死念慮の危険が高まる。


3.性的虐待
大人と未成年者間の性的行為、性的搾取。未成年の子ども同士でも起こる。
虐待者がまったく見ず知らずの人ということは滅多にない。
親、義理の親、兄弟姉妹、家族の親しい人が多い。

10代の子どもが性的虐待を受けたと告白するのは非常に難しい。
深く恥じ、罪悪感を抱き、家族にショックを与えるという恐れが働くため。


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家族は最初の人間関係
人生は、愛と希望の中で始まる。家族という初めての人間関係で、自分はどんな影響を受けたのか。
態度、行動、不安は家族によって形づくられた。
家族の影響は、人生から抜き取ることのできない事実だが、運命を決定づけるものではない。

過去を振り返ることは暗雲を取り除く方法のひとつ。
ある状況や人に対して、どうしてこのやり方で反応してしまうのか理解するのに役立つ。
受け入れがたい事実を否認したり、「それほど悪くはない」と偽る思考パターンにスポットをあてる。

脳の重要な発達は3歳まで。
安定した家庭環境で育った子どもは、仲間と信頼感関係を築いたり、高い目標を達成し、
思い切って行動する心理的な準備ができていて、楽しめる。

家族間でさげすむような経験をした子どもは、そういう関係が普通だと受け止める。
多くの親は、自分が育った家族(原家族)の方法を用いて、それを再現しようとする。
それは愛情によってなされたものであることは心にとめる必要がある。

“なにか欲しい時どうしたらよいか”は、家族から学んだ。
その習慣がどこからきたのか覚えていなくても、行動として身についてしまった。
それが虐待であっても、自分の行動は正しく、相手のためになると信じ込んでいる。


●ネグレクト(育児放棄)
アメリカで最多の報告はネグレクト。子どもに必要な衣食住、医療ケアを与えないこと。
子どもが愛情を求めても無視したり、無関心であること、無視する、褒めないなど。
褒めることを怠ると、子どもは挑戦をやめ、人生に見切りをつけ、自己破壊的な行動に逃げ込んでしまう。
貧困に原因がある場合もある。


“可愛いおちびちゃん”を失ってしまうという残念な気持ちが根底にあり、
子どもの行動に対する支配を手放すことを恐れる。
子どもは、以前のように親を満足させることは出来ないと感じ、親からの強い圧力に抵抗しなければならない。
親の権威に影響されないと、親はがっかりし、無力感に陥り、より厳しくするかもしれない。

雑誌やテレビなどのメディアは、普通の人では到達できそうもない理想像を次々に目の前に繰り広げている。


●思春期の混乱+虐待
思春期は、自分の心地よい居場所を見つけたいと望んでいる。
自己確立に苦労している上に、さらに虐待があれば、そのプロセスがますます複雑で困難となる。


●契約書(家族の約束)を作る
親のストレスのない時は、子どもの話を受け入れやすい。
ルールや約束事を家族で話し合って決め、対立した時に、それを出して照らし合わせる。
意見の不一致があっても、言葉の礼儀をわきまえれば、虐待にエスカレートすることを未然に防げる。


適切な境界線
その人が尊重され、侵されるべきではないライン
体罰や言葉の非難は、教育としては効果がなく、有害であるという調査結果がある。
原因は、知識不足、強いストレス、未熟な子育て、意見の相違。


「二度と暴力はふるわない」と誓うハネムーン期
暴力には3つのステージがある。

1.緊張が高まる
虐待者がイライラし、気まぐれになる。犠牲者は“卵の殻の上を歩くように”注意深くなる。

2.深刻な虐待がある
もっとも暴力的で、危険なステージ。

3.ハネムーン期
虐待者は後悔にかられて謝る。こうして愛情が示されるため、「いずれ関係は改善するだろう」と犠牲者に信じさせてしまうのが典型パターン。
被害者は関係の終わりは望んでいないので約束を信じようとする。
しかし、カウンセリングや第三者の介入で虐待のやめ方を学ばないと止まらないことが研究で明らかになっている。


●とにかく話すことが大事
虐待の被害者の女子29%、男子48%が、誰にも話したことがないと答えた。
「秘密の曝露は、家族に対する裏切り行為」だと家族で無言のうちに子どもに教え込んでいるため、
助けを求めることには、成熟と勇気が必要
虐待を明らかにすることは、自分と相手を助け、変化は成長と癒しにつながる。

親は子どもが何かを“企んでいる”ことに不安になり、余計イライラする。
危険な場合は「親子分離」の処置がとられる。
家庭にいにくい状況だと、悪い仲間とつるみがちになる。すると、ますます危険な状況になる。

「自分にはもっとよい扱いを受ける価値がある」と信じること。


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●友だち関係を見直す
友だち、恋人などの人間関係は、家族関係が影響していることが多い。

例:
「迷惑をかけないよう」と厳しくしつけられた人→内気、秘密主義
度重なる失望、約束を破られる→本当に望むものを求めない

「自分にはそんな価値がない」「自分はダメな人間だ」とつぶやいているほうが馴染みがある。
「本当の自分を知られたら、友だちの価値がないと思われるかも」という恐れ。
誰かの習慣や行動を変えることはできないが、誰かに対する自分の反応を変えたり、
自分をどう思っているだろうと想像して悩むのをやめることはできる。それは自意識過剰のサイン。


●男女ではストレス対処法が違う
男子:運動する。コンピューターを使う
女子:友だちとおしゃべりをする

心理学者の男子への提案は、「黙ってむっつりするより、言葉を使ってココロを開いて」と励ますこと。


●考え方を変える
なんでも悪い方向に考えるのをやめて、肯定的・建設的な方向に考える。
誰かが鼻であしらったら「私が何かした?」ではなく
「私になにか関係あるのかな? それとも相手の虫の居所が悪かっただけかな?」と考える。
そして、それから学べることがあるか、教訓、学ぶべき体験だと考える。
もし学ぶことがなければ放っておくか、自分とは関係がないと忘れよう。

「人を満足させなければいけない」と思うのは、虐待のある家で育ったことの影響のひとつである「共依存的行動」。
「みんな友だちならいい」というのは、誰にとっても現実的な望みではない。


ミラーワーク
「自分は仲間からの愛と尊敬を受けるに値する人間だ」と信じられるようになるためにカウンセラーがすすめる方法。
鏡に映った自分に「私はあなたのことを愛していますと言ってみる。
愛を与えたり、受けとったりするようになる前に、まず自分を愛することが大事。
ミラーワークは、自己受容、自己愛、自己尊敬を育てる。

仲間同士の行為で、何が受け入れられ、何が受け入れられないか、1つ1つ判断する。
受け入れるために自分が変わる必要があれば、それを認めるために内に秘めた強さを奮い起こす
自分の反応が変わると、虐待者は、前にも増して行為をすることがある。それはむしろ成功しているきざし。


人との境界線をはっきりさせる
健康的なふるまいと、虐待的なふるまいを区別することに慣れてないと、自分と他人の境界線がぼやけている。
なにが望ましい行動か、不健康な行動をどう避けるか知らない状態。
人との境界線がぐずぐずだと、虐待が起きやすい。

「壊れているものをわざわざ選びだす」
向上する努力をしても、自分のためにならない人や状況に惹かれてしまう傾向を変えるには時間がかかるが必ず成功する。

「自分がもっていないものは、人に与えることはできない」ということわざもある。


ありのままの自分を恐れない
人が望む姿、ステキだと思われる姿でいようとすると、エネルギーを奪い、本来の目標から外れる。
自分の興味で行動し、目標を共有できる仲間を見つけ、その仲間もありのまま尊重する。
その親切は、自分が孤独や不安を感じている時に返ってくる。

●問題を解決する側に立つ
なりゆきを見るだけ、誰かに決定を委ねたり、全部まかせない。

●自分から会話をする
恥ずかしくても、会話はそれほど大きな責任を伴うものではない。

人を褒める
すぐ批判する人がいるが、それより成功、努力に目を向け、励まし、手伝いを申し出る。

●批判されたらジョークで立ち去る
イジメる人は、小さくて、弱くて、孤独に見える人を標的にするもの。
胸を張って歩き、イジメられても平静な顔でその場から立ち去る。

●全部ひとりでやる必要はない
自分が人からどう扱われているか、自分はどう人と接しているかについて話すことによって、もっと自分がよく分かる。
一人で解決する必要はない。また、すぐに変えることもできない。

●極端に力の不均衡なグループから抜け出す
1人で過ごす時間は、いろんなことを考えさせ、長い目で見れば有益なものとなる。


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イジメも虐待
「人気」はとらえにくいもの。その理由もすぐ変わる。
GFやBFがいる、家が裕福、顔やスタイルのよさ、成績優秀などなど。

スポーツが苦手な男子は、イジメの標的にされがち。
コーチも選手を一方的に非難したり、体罰を与えたり、虐待的な関係がなりたちやすい。
子どもは「自分は“十分”ではない」と決め付けてしまう。


仲間から好かれる理由例
・一緒にいて楽しい人
・秘密を守る人
・プラスの影響がある人
・仲間を励ます、守る人
・よく話を聞き、共感してくれる人
・ユーモアのセンスがあり、人をジョークの種にしない人

仲間から嫌われる理由例
・攻撃的、支配しようとする人
・引っ込み思案、冷たい、人と関わらない人
・不愉快な態度、イヤミっぽい人
・会話の邪魔をする、人の話を聞かない人
・非協力的、思いやりがない人
・秘密をもらしたり、噂を喋り歩く人
・不機嫌な人


ボディランゲージ(身体的言語)
まず、姿勢に注意 肩が落ちて丸くなっているのは、いつも厳しく批判されてきた人に共通している。
黒やグレーの目立たない服装ばかり、逆に派手なものばかり着ているなど。
自分の外見が送っているメッセージについて考える。


●低い自己イメージをミラーワークで暴く
自分のイメージのあら探しをしてばかりで、その影響を大きく考えてはいないか?
「自分は失敗するはず」「誰も自分のことなんて好きじゃない」と信じていると、そういう事態になる可能性は増す。
「太っているせいで惨めな思いをしている」といった妄想は「摂食障害」につながる。
自己イメージが低いと、内面化された恐れが、見方を歪める。


●問題を明らかにして、立ち向かう
力のある人が喋っていると、ほかの人は黙ってしまう。この沈黙を破るのは困難。
仲間の中での自己表現は恐ろしいことかもしれないが、コミュニケーションの上達は生きる上で必要。

人間関係の衝突は、コミュニケーション力のなさと、誤解から起こる。

向かい合わないと気まずい沈黙が生まれ、状況を変えるチャンスが減る。
問題に関わることで、実は問題から解放される。

自己表現と人を責めることは違う。
意見に同意できなくても、理解するよう努める。
難しいなら、公平で、双方が信頼している「仲介役」に手助けを頼む。


話し合いでしてはいけないこと
・話を聞いてない態度をとる
・さえぎる。批判する。話題を変える。からかう。あざ笑う。→言葉で相手の境界を侵害している
・黙ってふくれっつらをする。無関心。話し合おうとしない。

できることをやっても不快感が消えないなら、距離をとる。友だちになるつもりがないのかもしれない。
アメリカの調査では16%が学校や地域で危険を感じると答えている。
イジメる側は、仲間の目に自分がより偉く見えるように、大人しくて、弱くて、内気に見える相手を選んで押さえつける。


●イジメへの対処法
・たとえ見せかけだけでも、自信のある印象を与えることが有効。
・「みんなでいればこわくない」という気分は学校生活には合う。
・イジメる側は「反応」を期待している。被害者のようにふるまわないこと。
・親や教師、カウンセラーに相談する。言わなきゃ誰も気づいていないかもしれない。

学校は、言葉やアイデアを使って違いを認め、平和に共生する場。


●デートでの虐待
BF・GFがいることは仲間内でのステータスになり得る
恋人がいると、自分が受け入れられているという安心感が得られるため、
自尊心が低く、容姿を気にしている子にとっては、異性から最高の承認を受けたいという思いが強まる。
女子は、男子以上に人間関係を脅迫的に考え、うまくいかないと自分を責めがち。
仲間に自分の力を示すために「イケてる自分」であることを示そうとしたり、女子を物として利用することにつながる。
男としての役割を演じなければならないと思っていたり、映画でみた役割を実行しているだけの場合もある。


●プレッシャーを捨てる
「こうあるべき」こととの違いに苛立つのでなく、あるがまま受け入れることで、よりエネルギーが得られる。
前向きな気持ちでいる時に引き寄せられた人は、よい影響を与える友だち。
友だちは、よく笑い、楽しい時間の過ごし方を知っていて、前向きな考えを語る人の周りに集まるもの。
「誰か交際相手を作らなくては」という大きなプレッシャーを抱いていると、相手が虐待的でも誘惑にのってしまいがち。


警告のサイン
・極端に嫉妬深くて、独占欲が強い。他から孤立させようとする。
・威圧的に支配する。 など


家で虐待を受けた人は、虐待的なパートナーや友だちを選び、家庭のパターンを繰り返す可能性がとても高い。
相手の望みをすべて叶え、言う通りにして“完璧”でいても、関係改善はできない。
被害者はよくこう言う「私の場合は違います!」
否認する時間が長いほど、その状況から逃げ出すのが困難になるという研究結果がある。

孤立化されることは、巧妙な手段で行われることもある。
被害者はその状態になじみやすく、安心感が得られるような気持ちさえする。
極端な嫉妬深さには、想像力たくましい言いがかりが散りばめられているのが特徴。
相手を所有物のように考え、パートナーの人生まで管理しようとする人とは早く離れること。

健康な関係は、互いに励ましあい、相手の目標を応援するもの。
相手の信念が違っても、尊重できるのが成熟のしるし。それには誠意と信頼が必要で、不安もともなうもの。
いつも自分のやり方を主張するのは、愛の証ではなく、相手を管理したいという欲求。
自尊心の成長がなければ、2人の関係が犠牲になるかもしれないような問題に、はっきりとした態度で向き合うことはムリ。


恋愛の3タイプ
ロマンティック型
大抵はここから始まる。2人が互いの欠点を見つけるようになる時点で情熱は変化する。

育み型
互いに励ましあい、支え合う。

依存型
2人とも相手なしでは生きられないと思っている。
管理、孤立化、批判、他に愛してくれる人などいないと相手に信じ込ませることで表現する。

10代で恋愛中の暴力を経験した人は36%。
17.8%の女子高生が恋人から意思に反する性行為を強要されたことがある。
殺された女性の3人1人が夫や恋人に殺されている。
誰かの管理下にある不均衡な関係は、将来的に虐待が起きる重要な警告サイン。


警告サイン例
・暴力を受けた後、相手が機嫌よくいられるようふるまえなかった自責の念が起こる。
「彼と意見が合わなかった」と考え、虐待をなかったことにしてしまう。

未解決の虐待問題を抱えた人と、恋愛関係になることは大仕事であり、ひどい結末になり得る。
被害者は、社会から孤立するよりはずっとましだと思ってしまう。


●自分のために出来ること
・規則正しい生活、よく食べる、自己防衛について学ぶことも重要。
・望まない性行為にははっきり、繰り返し「ノー」という。
・ピアサポートで自分の価値に気づく

虐待者から去ることは大きなステップだが、それで終わりではなく、自分を尊重することを学ぶ。


ストーカー行為
ストーカー行為は、別れた後に行われる、別の形の虐待。
つきまとう、待ち伏せ、押しかけ、監視していると告げる、面会の要求、無言電話、連続した電話やFAX、汚物などの送付など。
(この中に「メール」も追加する検討をしてるって話題もあったな
アメリカでは、ストーカーに占める親密な関係だった人の割合は、70~80%。

ストーカーは「相手の反応が欲しい」という。
反応によって、ある種の恋愛関係で結ばれている、コントロールしていると感じる。

日本では2000年に「ストーカー行為等の規制等に関する法律」が成立した。
相談をすると、警察署長が相手に警告を出してくれ、従わなかったら公安委員会から禁止命令が出され、さらに従わないと罰則が科される。
(被害者の警察署だけでなく、相手の住所の警察署、ストーカー行為が起こった警察も動くに変わったとかともゆってた


●ストーカー対策
・相手が知人の場合、「あなたにこれ以上会いたくない」ときっぱり言う。
 「今、彼がいる」「今は恋人が欲しくない」等ではダメ。
・友だちでいられる望みはないことを伝え、接触しないようにする。
・家の電話は留守電にし、携帯電話は新しくかえる。
・ストーカーのメッセージはどんなことも犯罪の証明になるから残しておく。
・車はロックしておく。ドライブ中に追ってきたら、家に帰ったり、友人宅に行かず、警察に直行する。

ストーカーの目的を確かめる方法はない。自分を守る行動をとることがとても重要。


●暴力が起こる理由
攻撃性を描いたり、美化する映画や本、テレビ、ニュースなどの影響も、暴力的な思考を受け入れる一因となっている。
「男らしさのイメージ」から、女性のボスにならなくては、と思い込むこともあるなど、社会や文化、教育との関係も深い。


●関係を断ち切ったあと
問題のある人間関係は、依存症と同じ。
自分にとって害のある人に会いたいという誘惑は、過食、喫煙、飲酒、薬物乱用、買い物、盗み、激怒などの行為に似ている。
たとえ不健康な関係でも、別れの悲しみはやってくる。
「こうしなければ、私たちは今でも幸せだったのに」とココロの中で繰り返す。

日記を書いたり、1人で過ごすのもいいが、ずっと引きこもらず、興味のある行事などに参加して共有できる人と関わろう。
自己肯定感を抱ける友だちと過ごそう。
身支度、オシャレなど、何かをしていることは、憂鬱感、疲労、強迫観念との闘いの中で効果的な手段となる。

健康的な恋愛関係には“片割れ”などない。両者ともすでに完成された大人。
ココロの隙間を必死に誰かに埋めてもらおうとする必要はない。
自尊心を育て、楽しいことをして、自分を愛するという健康的な習慣をはじめよう。


●健康的な人間関係とは話をじっくり聞くことから
相手に敬意を表して、話を聞ける人になることは、もっとも愛のこもった贈り物のひとつ。
邪魔をしたり、裁くためでなく、根気よく話を聞くことは、いつでも感謝されること。


コミュニケーション能力を磨く
遠まわしに操るような話し方を身につけてきたなら、声を低くして、簡潔に言うとインパクトがある。
「私」を主語にして話すことで、「あなたは」という言い方で責めることなく、自分の気持ちを表現できる。

例:
「なんでも私にばかりやらせている!」→「これを手伝ってほしいの」
「あなたがそんな風に思うなんて残念だわ」:怒りの矛先をかわし、やわらげることができる。
「あなたの言う通りかもしれないわ」:同意でもなく、可能性について述べているだけ。張り詰めた状況を刺激せずにしずめる。

言葉とは、偽りなく、行動の後に続いてこそ力が得られるもの。


●協力的な子育て
家族で決めることは、皆が賛成するようにすべきで、一人が命令すべきではない。
指図するのではなく、健康的なふるまいを見せることで、虐待のサイクルを打ち破り、素晴らしい贈り物を子どもにあげられる。


●友だちが虐待で困っていたら、批判せず話を聴く
・偶然の連続とは思えない不自然な傷あとを見たら、打ち明けるのを待たずに聞いてみる。
批判しないという態度は、コミュニケーションの扉を開いてくれる。


生まれつき暴力的、虐待的な人はいない。
私たちの社会には、いまだに暴力には一定の効果があると伝えられている。
けれども、暴力はやめることができる行動なのだ。

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ムードメ新譜「moodholic 泡沫 (うたかた) の日々」

2013-06-27 12:49:43 | 日記
 

火曜日のカウンセリング。
家族、友人、恋人関係において、つねに相手のペースに全面的に合わせてしまって、
結果、激疲れしてしまうクセをどうにかしたいというお話。

カ「仕事上なら支障も出るからある程度仕方ないだろうけれども、プライベートでそこまで相手に合わせてまで関係を続ける理由は何か?」
私「2人なら関係を断ち切ることは可能だけれども、複数が絡むと問題はもっとややこしくなる。
  それに、周囲を気の合う人で固めるだけでは成長にならない気もする。
  その人自体は悪くないわけだし、価値観の違う人はたくさんいる。
  そういう人に対して“拒絶”か“全面的に合わせて疲れる”という極端な二択しか出来ない自分も変えたい」

私「みんな1人1人はいい人だと思う。長所・短所があるのは自分も同じ。それは個性で、その人の勝手。
  それでも、自動的に“いい空気を作りたい”“その人を喜ばせたい”“その人に気づいてほしい”と思ってしまう」
また、相手に変わって欲しい、自分を分かってもらいたいって思っているってことか?

なんだか知らないけど、あと10分ほどで終わるって時になって涙があふれて止まらなかった。
いつも同じパターンにハマってしまう自分が嫌いで、自分を責める自分も嫌いだ。
そして、また誰にも理解してもらえないって気持ちになった。これはどうしようもない、まさに自動思考なんだ。

 
近所ののらにゃん。目ぱっちりver.とつむってるver.


最近の気になるトピックス。

ついに「あまちゃん」に部長登場!祝
 
25年前、春子がアイドルのオーディションを受けつつ、バイトしてた純喫茶「アイドル」のマスター役w
おニャンコクラブの振り付けを思わずやりながら「可愛いんだけどね」てw


5年ぶりサザン復活!新曲ひっさげ全国ツアー

これは祭りだ


源くん、療養のため一時活動休止のお知らせ
武道館に行こうと思ってたファンもショックだけど、
お願いだから、ちゃんと休んで、きちんと治してから戻ってきてくださいませ


キロボ
 
めざましテレビでチラ見した。わずか34cmの人型ロボットが若田さんとともに宇宙に行くんだって/驚
人工知能で会話も出来て、「地球に帰ったら何がしたいですか?」「打ち上げ」なんてボケもできるv
無重力実験ほか、ヒトと同様の過酷な試験をいくつも受けて、実際、宇宙で活躍できるかどうかを試される。


ムードメ新譜「moodholic 泡沫 (うたかた) の日々」5/29発売中

好きな作家ボリス・ヴィアンの代表作と同じタイトルの新譜が発売中でした(遅っ/焦
しかもヨーキンさんまでボーカル参加とはっ
ほかにもエゴの良恵ちゃん、♪きっと言える も大好きなカバー。
ずぅっとライブがまた見たい、見たいって思ってたけど、6/29て思いっきりかぶった
なかなかこまめにやらないだけに貴重・・・もっとライブしてください/切願


「lyrics」もアップしました→

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『カセットコンロス・ワンマンショウ』@青山Cay

2013-06-26 23:55:55 | 音楽&ライブ
朝からけっこうな雨 せめて暑いんだか、寒いんだか、どっちかにしてほしい/切願
夕飯は最寄り駅で食べていこうと思って、ヒレカツ定食をムリに完食して胸焼けしたのか、この高湿度の空気のせいか、
地下鉄でまた急に心拍数が上がって、途中下車して、外の空気が吸いたくなってソラナックス1錠飲んだ。
地下鉄のホームはすぐに外に出られないし、たとえ出たところで大してスッキリした空気でもないことを考えて、
「あと1駅」「あともう1駅」て乗りながら、命からがら表参道に到着。ぐったりです
ほんとに面倒なカラダでイヤになる・・・


『カセットコンロス・ワンマンショウ』@ 青山Cay

前回、見に来たのは去年の11月

予約した人限定で「先着30名」に和田さんが普段ラウンジで流してるDJ曲を集めたCDーRがもらえるってことで
慌てて予約したけど、親切な和田さんは50枚ほど慌てて焼いて、
「予約者全員にあげるので、今日間に合わなかった人には後でメールします」ってゆってた



さすがに一人参加は少なめだったかも。


【1st stage】(セトリはうろ覚えです/謝
♪Possum And Opossum(だったっけ?
前回よりきっちりテーブル席になってたから、「私たちからのお願いです。どうかご歓談して下さい」てw
WADA「ちょっとでも静かになるくらいなら、死んだほうがマシ」って同感!
いつもなにげにオシャレな和田さんのシャツは、椰子の木・・・じゃなくて笹?パンダくん?



♪カリプソ・ア・ゴーゴー

♪Bedbug
もしも生まれ変わるとしたら、蚤になるよ 君の白い背中をとことこを駆け回る~
って、時期が梅雨だけに、モゾモゾしてくる歌詞

♪シェイム&スキャンダル・イン・ザ・ファミリー
FMラジオに流れた話も笑った。
「元ネタをかけてください」てリスナーがリクエストしたら、違うのがかかって「これじゃないです」てゆうのがかれこれ3週間も続いて、
最終的には越路吹雪さんのカバーがかかって、それも違ったけど、強制的におしまいになったらしい。
ちなみに越路さんのは「人類みな兄弟」て歌詞で、どうやら万博で歌ったものらしい/驚
午前3~5時はムリ。てか、ウチはラジオ電波が異常に悪いので、どのみちムリなんだけど
この曲を「勝手にEXNE2@渋谷クアトロ」で聴いて、コンロスをまた聴きたいって思ったきっかけになったんだっけ。

♪「最近、僕らの課題曲です」て紹介してた曲は、3拍子からどんどんリズムやテンポが変わってゆくステキな1曲

♪歩いて帰ろう
WADA「第2部もカッコいい曲をやるので、帰らないほうがいい」てゆったそばから、この曲でお客さんから笑いが起きた


【2nd stage】
いつもの構成で、2部の前には辻コースケさんの激しいパーカスショウ
最初はゆっくりめに始まって、どんどんテンション上がって、一番低い音が出るコンガ?は鳴らすたびにお腹に響く

♪インスト曲2曲
今回はパーカスのゲストに伊達弦さん(デ・ラ・ルスの人だったんだ/驚)、
ギターには2階から落ちて肩にボトル、いやボルトが入ってるらしい秋廣シンイチロウさんが参加。
WADA「ギターは出来るけど、チューニングが出来ないってゆう、大御所ちっくなことになってます」
さらに南国風味と、ぶ厚いバンドサウンドになってたv

伊達さんの手がぶ厚くて、指先だけで簡単に叩いているようでもけっこうな音量が出ているのにビックリ
つねに満面の笑顔についつい引きこまれてこちらまで幸せ気分になりました~

♪何度もアイ・ラヴユーソー~
♪フォー・ミルス・ブラザース
♪キャロライン

♪新曲
“伝えるよ、もしもし~”て可愛い感じ。いろんなパーカスの道具て創造的で見ているだけでも面白い。

♪インスト
ムードメイカーズちっくな1曲。和田さんの弾くギターは、他となにかが違ってるらしいんだけど、
仕組みとかは全然分からないなりに、音がほんとに独特。
トイレかなにかに席を立った女性に「次の曲も超かっこいいよ」って引き留めてたのも可笑しい

WADA「残り3曲です。踊っておけばよかったな。フゥ!て言っておけばよかったな。とかないように」

♪エッジーエッジー?て聞こえた?
♪インスト
♪i wish you love
和田さん、歌の出だしのタイミング忘れた? アンディがうまくつないでいた気がします
タツミアキラさんが、絶妙なタイミングでまさにステージに飛び乗ってアンディのソロパートを奪い去ってた
辻さんの自由なドラムで別の曲にいっちゃいそうな雰囲気にもなってたし/驚


アンコールの拍手が始まって、メンバはステージから降りないうちに、そのままアンコールへ突入。
WADA「鳴り止まない拍手はないから。鳴り止むよ~」てw
「なんでも鑑定団」でタツミアキラさんの曲が流れてたらしい。
アンディとタツミさんが薄い水色のシャツでおそろいっぽかった。

【ancore】
♪Ah-ha
ラストはこれで大合唱で締め。いつものごとく熱気に包まれてあっという間にライブ終了。


和田さんは、この青山Cayで7月11日にまたDJもやるそうです。
そいえば、タフセッション・内田コーヘイさんも見に来てたな。


追。
アンコールが終わったらもう23時で慌てて会場を出たら、まだ雨は降ってたけど、すっかり身もココロも軽くなって、
帰りの電車内では心地よく眠ってしまった

CDーRはじっくり聴いて、その感想はまた後日~♪

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『NPOってなんですか2 いろんなNPO』(汐文社)

2013-06-26 15:16:08 | 
『NPOってなんですか2 いろんなNPO』(汐文社)
NPO活動を考える会/編著 汐文社
『NPOってなんですか1 NPOを知ろう』のつづき。イラストの顔色が自然な感じになってよかった

【内容抜粋メモ】

NPOで働くようになった理由
新しい働き方や意識が芽生えてきているため、NPO法人は増え続けている。


NPOで働く人の数
有給スタッフの特徴は、女性の割合の高さ。男性は36.5%、女性は63.5%。
20歳代~30歳代が中心。主婦をしながらNPOで働く女性が多い。


NPOでの仕事の内容


NPOの財政規模


●日本の法人制度

営利目的の法人


非営利の法人
その他、公団や協会といった「特殊法人」「認可法人」がある。
注意:非営利は利益をあげてはいけないことではない。

住民は誰でも会員になれる。会員はサービスの受け手であり、担い手でもある。


●NPO例
ニュースタート事務局
東京シューレ:自由・自治・個の尊重を理念として子ども中心の活動を展開。
えがお・つなげて:地域共生型の市民ネットワーク社会をつくることが目的。
ソフトエネルギープロジェクト:太陽光・風力・バイオマスなどを考え、地球温暖化を防ぐ。
国際理解教育情報センター:環境・人権・国際理解などがテーマ。
緑の地球ネットワーク
発見工房クリエイト:子どもに科学を学ぶ面白さを伝えたい。

代表者の言葉
「物覚えがよく、大人の気持ちを素早く察して対応できる子が評価され、
 じっくり考える子は置き去りにされる。今の科学教育は子どもたちに考える場を与えていない。
 これでは、未来の科学者は育ちません」


地域通貨
サービス対価(報酬)に日本円ではなく、限定された地域でしか使えない通貨を使用する。
例:利用会員は利用券を購入→サービスを受けたい時に事務局に連絡して、ケースワーカーの派遣を依頼する
  →ケースワーカーは利用券を時間か、現金かで受け取ることが選べる。
利用会員とケースワーカーは立場を逆転でき、時間預託した点数は、他の施設に寄付も可能。


●いろんな機関が応援している


国の機関

・内閣府:国民生活市民活動推進課
・経済産業省の関東経済産業局
・厚生労働省、文部科学省
国の機関は、直接NPOと接することは少ない。
都道府県や市町村は「NPO支援室」を設置して、関係は密接。


●助成財団

助成金を受ける

NPOを資金面で応援している。


例:
イオン環境財団:野生動物・植物の保護など。
自然保護助成基金
世界自然保護基金ジャパン
セブンイレブンみどりの基金
地球環境財団
都市緑化基金


●企業
企業の応援方法は多様化している。
注意:NPO法では、助成金は運営費に使ってはいけないことになっている。

例:
日本タバコ「NPOへの応援資金制度」:運営費に使える資金応援。
富士ゼロックス「端数倶楽部」:給料の端数金を寄付やボランティア活動に活用。
九州電力「ソーラーシステム普及活動」:カーシェアリング事業など


●市民団体
NPOにもっとも身近な存在。NPOが一番期待することは、団体として大勢の人が応援してくれること。


●都道府県別NPO法人数
認証数で一番多い順から、東京都(2737)、大阪府(1063)、神奈川県(775)、、、長野県(240)。
全国計は、13250。(1998.12.2~2003.9.30累計)

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『NPOってなんですか3 NPOを作ろう』(汐文社)

2013-06-26 15:16:07 | 
『NPOってなんですか3 NPOを作ろう』(汐文社)
NPO活動を考える会/編著

『NPOってなんですか』シリーズ最終巻。
中学生の和夫くん(長男)が町にあるNPOマップを作ったのをきっかけに、
主婦の母、定年退職した祖父、小学生の妹、サラリーマンの父も次第に興味を持ち始め、
自分たちでもNPOを作ってしまうまでのお話。1巻、2巻の総集編。

【内容抜粋メモ】

●NPOが増えた理由
・私たちの暮らし方が変わってきたこと
・自然環境の悪化(山林などが住宅地になった
・外国人との交流が増えたこと
・町の人口の変化
・高齢化
・家業を継ぐ人が減った。大型小売店が集中して都市にお客をとられる。
・働く女性が増えた。核家族化が進んだ。 など


●NPOの特色
1.行政や企業では提供できない、質の高いきめ細かなサービスの提供
2.行政だけでは対応できない創造的なサービスの提供
3.行政サービスと住民だけの活動との間に立つ準公的サービスの提供
4.住民たちが社会的責任を学習する機会を提供する場


●市民活動が多様化する要因
・住民による自己責任社会の到来
・超高齢社会の到来
・ゆとりのある余暇生活の到来


●NPOの活動分野

保健・医療・福祉が43.1%と最も多い。


●NPO活動以前の職業



●NPOが支援してほしいこと



報酬に対する意見例
・家族がいると働き続けにくい
・給料が安いと仕事に対するプロ意識が育ちにくい
・非営利行で賃金を得ることに後ろめたさがある


実際にNPO活動に関わってみた和夫くん家族の感想
和夫くん:いろんな世代の人と話ができた。
みのりちゃん(妹):いろんなイベントに参加したりして、ほかの学校のコとも仲良くなれて嬉しい
おじいさん:この歳になって、社会に役立つ仕事ができるのは生き甲斐。人と人との交流の大切さを強く感じる。
おかあさん:自分は社会の役に立っていると実感できて嬉しい
おとうさん:社内でもNPOが話題になっている。自分の住む町を知るきっかけになった。


●NPOを作るには
自分がやりたいことは何かを考える。嫌いなことは、社会の役に立っても長続きしない。
NPOは活動をしたい人が自由にいつでもできるが、個人で申し込むより法人組織のほうが社会的信用が得られる。

1.法人設立確認証の申請:16種類の書類を役所に提出する/驚
2.申請書の提出
3.申請書類の縦覧と審査
4.認証または不認証の決定
5.法人設立の登記:認証日から2週間以内


●NPOを支援する民間団体(中間支援組織)
例:
@東京都:市民活動サービスコーナー、日本青年奉仕協会など
@長野県:ボランティア交流センターながの、NPOネットワーク信州など


●NPOを応援する助成団体
例:
伊藤忠記念財団:子ども文庫など児童の読書啓発指導
UFJ信託文化財団:アマチュアの音楽・演劇団体。伝統芸能の保存・伝承のための公演および美術館等の美術展。


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notes and movies(1996.5~ part1)

2013-06-25 14:07:19 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は薄いベージュ色のノートからご紹介。

  

photo1:出ました『キングダム』シリーズ。本家ですv
photo2:けっこう美術館も行ったみたい。
photo3:伊豆高原にある日本唯一の「ねこの博物館」にも行ってきた
(なんか増えてる!「まぼろし博覧会」「怪しい少年少女博物館」


若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『THE KINGDOM 第1章』(1995)

監督:ラース・フォン・トリアー 出演:エルンスト・フーゴ・イエアゴー ほか
期待の新作。“『ツインピークス』のヨーロッパ版”と言われたら黙っちゃおれない。
デンマーク作品ってのは他にあまり観たことないから国の情勢やらも全然分からんけど、こんな番組が流行るなんてあなどれない。
病院業界に不信感が強いのか、それとも単なるサスペンスなのか、ブラックコメディ部門には入らないと思うが。
これからどう展開していくのかちょっと気になってきたけど、終始セピア色なのが独特の重ったるく湿っぽい雰囲気。
出てくる人物が皆生気がなくて妖しいし。


『THE KINGDOM 第2章』
1章より断然面白くなってきた。2巻で完結かと思いきや、まだまだ先があるらしい。次の発売の知らせはないけど。
お腹から男の頭が産まれるシーンは強烈
相変わらずうっとうしいくらいセピア色だけど、次の展開がとっても気になる。


『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(1988)
監督:エドロ・アルモドバル 出演:カルメン・マウラ、フェルナンド・ギリェン ほか
『KIKA』から観て同じ監督の第2弾。初期作品で好評を呼んだ“女”がテーマで撮られたものらしい。
牛みたいな独特な顔をした女優が再び使われている。
今作にはイタリア美人がたくさん出ているわりに話の筋が散漫でよく分からん。


『ドライヴィング・ミス・デイジー』(1989)
監督:ブルース・ペレスフォード 出演:ジェシカ・タンディ、モーガン・フリーマン、ダン・エイクロイド ほか
当時とても話題作ですでに何回かテレビ放映もされ、評判も良かったけど、なぜか観る機会がなかったが、
イメージ通りやわらかな感動に包まれるハートウォーミングドラマ
時代設定が'40代後半から'70代激動の時代で人種差別問題がいまだ強い南部が舞台なのも興味深いし、
歳を重ねてゆくことを気難しい元教師のユダヤ女性と初老の黒人ドライバーのやりとりを通して淡々と伝わってくる。

もうすでにタンディもこの世にいないのは寂しいかぎりだが、80歳にしてオスカーをとって認められ、
バリバリ現役のうちに亡くなるのは俳優人生としては大往生だろうと思う。
いまや老人ホームていう便利で安全な施設があるため、自分の生まれ育った家を手放すという人もいるだろう。
思い出の記憶だけがココロのどこかに積み重ねられていくんだ。
貧しいユダヤの娘から、息子や夫らの成功で大金持ちの暮らしになったことを恥ずかしくさえ思っているデイジー。
偏見はないといっても私たちは必ずしもそうでないとは言い切れないんだ。


『ピーターズ・フレンズ』(1992)

監督・出演:ケネス・プラナー 出演:エマ・トンプソン ほか
シェイクスピア劇のリメイクに熱心かと思いきや、こんな等身大の男女を自然体で描いて
ホッと感動させることもできる監督兼俳優、マルチなプラナーの才能に感服
大学の仲間って小中高の友だちとはまた違った間柄なんだよね。
男女がケンカしあって恥を共有して、かつ人間的に理解されてる関係がとってもうらやましい。
HIV感染の話には意表だし、現代が反映している。

C.ローパー、B.スプリングスティーン等'80ヒットが私たちの世代の心を優しくくすぐる。
'70ほどは過激じゃなかったけど、これはこれなりに良かったかななんて思う。
30代って仕事もようやく安定してきて、家族を持って落ち着きたくなる微妙な年代なんだな。
変わった部分あり、変わらない部分もあり、でもやっぱりずっと通して語れる友達ってイイな。


『欲望の法則』(1986)
監督・脚本:ペドロ・アルモドヴァル 出演:エウセピオ・ポンセラ、カルメン・マウラ、アントニオ・バンデラス ほか
一貫して“女”をテーマに描き続けているというこの監督の初期注目作品は、もろ男、それもゲイを扱っているのが面白い。
『トーチング・トリロジー』にも通じる純愛、後半はサスペンスも盛り上がる。
なかなか人間関係をつかむまで複雑なんだけど、ティナが面倒をみている女の子の存在もイイ。
いつもゲイ映画に感心するのは俳優が皆ハマっちゃってること、これってけっこう難しいと思う。
これから性も選択できる時代にどんどんなっていくだろうし、愛し合っている姿は美しいもの。
「また同趣味の映画を観せたいと思います」ってラストの挨拶がイイね。


『オンリー・ユー』(1994)

監督:ノーマン・ジュイソン 出演:ロバート・ダウニーJr.、マリサ・トメイ ほか
永遠のロマンス映画『ローマの休日』のエピソードまで混ぜて情熱の国イタリアを舞台に
“運命”という常套手段をうまく使っている。
タイトル曲が最初に使われ(サッチモ)、コテコテのラブストーリーかと思いきや、
運命を追い掛け回して空回りするコギャル的なノリが笑える。

『チャーリー』で一回り大きくなったダウニーがロマンスものでひと息ついて
前の軽いフットワークでヒロインに恋慕する活きのいい奴を好演。
トメイの超モデルルックスで着る赤、白、黒のドレスと靴がキレイ。
イタリア人って本当に皆こんな親切なのか?
「アメリカ人は働くのが生き甲斐、イタリア人はシエスタに、食べ、遊び、恋をする」
そーか、親戚、友人との浮気でなきゃ思いやりがあるって考えなのね。開放的。


『今そこにある危機』(1994)
監督:フィリップ・ノイス 出演:ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー ほか
同僚のオススメがなかったらきっとずっとタッチしなかったろう社会派ドラマ。『JFK』系。
オリバー・ストーン監督ならどう撮ったかな?「すっごい面白いよ!」て言うほどじゃなかった
スゴイといえば、こんな真正面から大統領が国家的陰謀に関わった悪い奴として描けること。
今の日本でも難しいだろうね。FBIやCIAていう大統領をも正す機関があるのはエライけど、
この巨大組織もXファイルを筆頭に暗部が暴かれ始めている。
本当の主人公はやっぱり国民で、裁くのはマスコミの力が最強だって結論かな。
銃撃戦を切り抜けて、ヘリに命からがら乗り込むアクション映画お得意のシーンは合成が見えてる。
大統領にたてつく激しいセリフのクライマックスはさすが戸田奈っちゃんオススメ。
あとは霧の中。これがまさにXファイルズ。


『黙秘』(1995)

原作:スティーブン・キング 監督:テイラー・ハックフォード
出演:キャシー・ベイツ、ジェニファー・ジェイソン・リー ほか
『ミザリー』で熱演したベイツにキングが惚れ込んで、彼女のために書き下ろしたという異色サスペンスの映画化。
久々に見せてくれたS.キングの濃密で極上のサスペンス。
キングが惚れただけあってベイツの存在感と、リーの演技力だけで2時間たっぷり見せてくれる。
殺ったか殺らないか?! 最低の旦那と、執拗な警官の悪の化身みたいな憎々しさがよりストーリーを盛り上げる。
キングは飲んだくれの下層労働者を描くのが好きだよね。
重大な問題である“子どもに対する父親の性的暴力”“妻への暴行”等は、目をそむけられない社会問題だ。
鏡に向かっているのに後姿が映るシーンは恐い。
ベイツが娘を想う不幸な母親役に徹し、メイクで20年前と後が全く違って見えるところがスゴイ。

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notes and movies(1996.5~ part2)

2013-06-25 14:07:18 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ニードフル・シングス』(1993)
原作:スティーブン・キング 監督:フレイザー・C・ヘストン
出演:マックス・フォン・シドー ほか
こちらも同僚のオススメ。またもやS.キング。よくもまあ次から次へとこんなに面白い作品が生み出せるものだ。
今作は彼にしては珍しい宗教がらみの基本をおさえたホラー。
教会の十字架が雷で落ちてきた時は、てっきり『オーメン』みたく神父を串刺しにすると思った(シドーだけに
モダンホラーの天才もこれらのスタンダードにはドキドキして観ていたんだろうな。
大ベテランシドーの悪魔?がカッコイイ。舞台劇並みのスケールのある役者さんだけにこの役を楽しんでいる感じ。
でも悪魔でさえ自分で手を下せず、人から人へのほんのイタズラが拡大して結果的に大暴動になる。
日頃積み重なる憎しみって怖いね。コレクター心をくすぐるなんて本当に汚い。
ウィンドウから欲しい物ズバリが目に入っちゃって、記憶がビリビリっとよみがえるシーンなんかさすがキング作品。
「銃が人を殺すんじゃない。人が人を殺すんだ」
大統領暗殺からナチスにいたるまで関わってたらしいってゆう新聞の切り抜きからの推理は奇抜。


『フライド・グリーン・トマト』(1991)

監督:ジョン・アヴネット 出演:キャシー・ベイツ、ジェシカ・タンディ、メアリー・スチュワート・マスターソン ほか
とってもイイお話。殺人事件から始まって、最愛の人を亡くして結ばれた女2人の友情、
そして「エ」っていう結末まで、このストーリーの作者はスゴイ腕の持ち主。
'30代の黒人差別がキツかった南部と現代の舞台が絶妙に絡んで、私たちもスーっとおばあさんの物語に入ってゆく。
タンディの語りなしには語れない逸品。

カモのジョークを話すルースのシーンは泣ける。その間に変わってゆくエヴリンの様子も笑える。
「今まで鏡を見るたびイヤな女がいたけど変わったの」「一番大切なことを思い出したわ。それは友だちよ」
タンディとベイツのやりとりも楽しいし、2人のメアリーの演技も素晴らしい。
4人の女優がそれぞれの持ち味を最大限出して、タイプの違うキャラクターを印象付けている。
ビッグジョーほか黒人キャストも素晴らしく、私たちを一気に'30代の南部へとトリップさせる。
今と同じくらい問題はたくさん抱えていたけど時間がもっとゆったりと流れていた時代
タンディのセリフにある通り「思い出はいつまでも心の中にあり、あの人たちは記憶の中に住み続ける」
たとえ一生の終わりに手許に残ったものが数枚の写真だけだったとしても。


『ローレル&ハーディ傑作短編セレクション』
出演:スタン・ローレル、オリヴァ・ハーディ ほか
同僚に頼んで録画してもらったこの2本。ファンなら涙が出るほど嬉しい名選
この企画たてた人は目のつけどころが違うね。
無声映画が漫才コンビの吹き替えで品がなくなってるけど、まあ、これはこれで許すとしよう。

世紀の対決 The Buttle of the centry

かの有名なパイ投げ大混乱のシーンあり!これだったのかあ。
ボクシングシーンから始まって、町中へ。この突然のつなぎがスゴイ。
ローレルが若いねえ。104本も撮ってたなんて、やっぱこの2人は大人気コメディアンなんだ。

偽女房 My Wife
妻に逃げられて遺産をくれる叔父の前でスタンに女装させ(志茂田景樹ソックリ)ダンスパーティへ。
背中に宝石が入って、取ろうと奮闘する人が笑える。

山羊の失恋 The Angora Love
ペット屋で逃げたヤギがスタンに部屋までついてきて、下に恐い大家がいて、2人のドタバタで怒りまくる
眠る前に運動したり、臭うヤギを洗ったり、2人のマヌケぶりはどこかほのぼのしてる。


『バスター・キートン傑作短編セレクション』
出演:バスター・キートン ほか
これがまた観たいと夢にまで想ってた名作ぞろい バスターがノリまくってた'20代の初期作品。
自演自作のアイデア満載。次から次へと飛び出すアクションギャグをクールになんでもなくこなしちゃうのがキートン芸。
美しいストーンフェイスにシュールなギャグ。とにかくバスターの面白さがいっぱいの3作。

キートンのマイホーム

この作品も有名。結婚した2人が組み立て式のマイホームを建てていると、
恋敵が番号を書き換えたから、なんともシュールな家が完成。忍者屋敷みたいなカラクリが楽しい。
台風でグルグル回ったり、列車が通過してホッとする間もなく反対車線の列車に潰されてしまう
「売家」に説明書を付けてあっさり立ち去るラスト。

キートンの警官騒動
これもずっと観たかった1作。キートンが金持ちの財布を失敬して引越し中の荷物を買ったと騙されて馬車で運び、
警官パレードに紛れ込み、テロに間違われ、追われ追われ追われ追われてハシゴのシーソーもスゴイ。
ラストはフラレて警視庁に自首しちゃう。最初、檻の中と思わせる門のシーンも凝った1カット。

キートンの鍛冶屋
吹き替えのイッセー尾形さんもキートンのファンなんだ。邪魔にならないよう気を遣った控えめ弁士ぶりはイイ。
主人が暴行罪で捕まり、1人で店をきりもりするバスター。
白馬を黒い手形で汚し、尻ズレにはスプリング馬具、高級車もボロボロにしてまたまた追いかけられる。
ヒロインと出会って、突然駆け落ちしちゃう展開の早さ。乗った列車が脱線したと思いきや、
落ち着いたスイートホームのおもちゃで、茶目っ気たっぷりの表情でジ・エンドの幕。
キートンのクルクル回る体と変わる表情がとってもキュートで芸術の極み。

次回の放送は、な・なんと我らがモンティ・パイソン いやあ、ほんと、この企画の人、尊敬しちゃう!
これをキッカケにまたリバイバルしてほしいな。彼らの魅力で日本の笑いをノックアウト。
カルチャーギャップをも食らうほどのショッキングなグループなんだから。


『チャイナ・ムーン』(1991)

監督:ジョン・ベイリー 出演:マデリーン・ストウ、エド・ハリスチャールズ・ダンス ほか
久々舞台から映画に戻ってきたダンスを観ようと想ったら、ルックスは今でも美しいけどいい見どころのない
いまだに不倫するだけの男で殺されちゃうのが悲しい。
一方『アポロ13』等で登り調子のエドが鉄骨みたいな額の骨格も鋭く、
自分で自分の事件を捜査するハメになるデキる刑事役を見せている。
ストウの陶器のような美しさが満月の湖に映えるシーンは妖しいほど美しい。
タイトルは犯罪が倍増すると言われる“血の満月”のこと。
やっぱり完全犯罪なんてムリなんだよ。
ヤモメで美女にひっかかったばっかりにドツボにハマっちゃう主人公が悲しい。


『ハワーズ・エンド』(1992)
監督:ジェイムズ・アイヴォリー 出演:アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、ヘレナ・ボトム・カーター ほか
ん~~~いい話なんだけど、いまいちよく分からん。小説を基にしているみたいだが、脚本が弱いのかな。
『羊たちの沈黙』で一躍浮上したホプキンスと、今作でオスカー受賞のエマという2大俳優をたてて、中世劇にぴったりのヘレナが魅力的。
結局、英国の自然豊かな建物が主人公なら、もう少し美しい朝日を浴びたショットがあればイイのに。
階級制度のない現代の日本だとよく分からんことばかり。
「一度職を失ったら飢えるしかない」
親を亡くして身を売るしかなかったジャッキーも不幸だけど、彼女の責任感から逃れられないレナードも不幸。
唯一、彼が逃げ込める本の中の自然賛美の世界の描写は花畑がキレイ。
彼の忘れ形見となった子どもとたわむれる姉妹は結局幸せになったといえるのか?


『不法侵入』(1992)
監督:ジョナサン・カプラン 出演:カート・ラッセル、レイ・リオッタ、マデリン・ストウ ほか
「あなたもセコムしてますか?」ってゆってる場合じゃない。
セキュリティシステムに頼ってもちっとも安心じゃない現代生活を鋭く描いた一作。
リオッタの強烈な個性には頭が下がる。なんといっても守るはずの警官がサイコなんだもの。
この妙に細かい神経と強引さがますます恐い。ストウはおびえる美女にハマり役だし。
乱闘シーンは合成も入っているだろうけど、すごい迫力。
「事件が増える」といっても銃に頼らざるを得ない選択の余地ない状況にまでなってきている。
さてさて『不法侵入2』にはどうやら、先ごろ逝ってしまったジェレミー・ブレットが出ているらしいから、もちろんチェック要!
かの有名なシャーロックホームズが案外情けない汚れ役かも?


『フォー・ルームス』(1995)
監督・出演:クエンティン・タランティーノ 出演:ティム・ロス、ブルース・ウィリス ほか

Honeymoon Sweet
妙なノリだな。始まりのカートゥーンが『ピンク・パンサー』みたいだけど、
ティム・ロスがD.リンチのキャラみたくブッ飛んでて変。
『ゴッホ』のシリアス演技からガラッとイメチェンしたってワケね。
『ホットショット』のセクシーヒロインから6人もの美女が集まって魔女の儀式をする丸いバスタブがなかなかシュール。
マドンナがハマり役。

Room404 The Wrong Man
すっかり電話で間があいてしまった・・・最近このパターンが多い
夫婦が言い争ううちに抜け出して、次のカモが入るというオチ。4て外国でも縁起悪いのか?

Room309 The Misbehavers
下品な件。『デスペラード』の男優が不良っぽくて超厳しい父親役。

Penthouse The man from Hollywood
ビデオで観てよかったな。ラストにウィリスと超本人のタランティーノが出演。
ハリウッドでノリノリのリッチマンを演じて、まるで自分たち自身をあざ笑っているかのよう。
ジェニファ・ビールスはこうゆうB級映画が好きだね。
タランティーノが余ったお金で仲間と撮ったおフザケ的な作品ってところか。
ティムの株が上がって、他作品にたくさん出てくれればいいんだけど。
ちょっとデミ・ムーアとの不仲が最近噂のウィリスが、離婚危機を迎えて妻と大ゲンカする役なのが皮肉っぽい。
これだけの大スターを一挙に集められるのもタランティーノのノリの良さ。次回作も期待できそう。
今作の面白さのポイントはぶちぎれたティムと、スタイリッシュなホテルのインテリア。


『恋路』(1991)
監督:ジャン・ルー・ユベール 出演:カトリーヌ・ドヌーブ ほか
1991年作とは思えない愁いのある映像。ブルターニュ地方のナントという小さな町での2人の男と1人の女の物語。
フランスも広いね。パリとは全然違った景観。年に一度のカーニヴァルでは細い路地いっぱいに人が溢れて、
年頃の女の子の美人コンテストを開いて、山車でパレードする、なんだか美人であるこっとが大切なところみたいね。
ドヌーブが結局幸せになれなかったヒロインを丁寧に演じる。
「女王になんか選ばれなきゃよかった」なんてセリフも彼女ならイヤミじゃなくなる。
彼女のパレードシーンがなかったのは残念だけど、世界の絶世の美女ありきって貫禄あり。
4人の子持ちで20年も夫婦やってて倦怠気味だったのがライバル出現で急に男と女に戻る瞬間がスリリングでイイ。
男優2人のキャラクターの違う個性のぶつかり合いも見どころ。
赤ちゃんまでちゃんとセリフを言って演技してるのがビックリ。大抵は食事のシーンだったけどw


『不滅の恋 ベートーヴェン』(1994)

監督:バーナード・ローズ 出演:ゲイリー・オールドマン ほか
この物語が真実に基づいているならなんたる悲劇!「The comedy is over」。
「運命」による彼の死から始まり、耳に親しいのに意外に彼が書いた曲だと知られていない名曲の数々をバックに
オールドマンはもちろん、鍵を握る3人のスター女優の演技も素晴らしく、
名作曲家とその人生、そして時代を鮮やかによみがえらせた。

現代のシンガーソングライターがそうであるように、今では退屈でさえあるクラシック音楽の作曲家も
何か訴えるメッセージを持って書き、その時の状況と想いを曲に熱くこめていることが分かる。
ある程度は監督の推測によるだろうけど、恋人のもとへ急ぎ焦る嵐の中の馬車を押すシーン、
そして父から逃れ、夜の森を走りぬけ、湖にほてった体を浮かべて冷まし、
ずーーーっとカメラが引くと星雲の無数の星のひとつとなるシーンに「第九」のBGMを重ねる美しい映像は感動する。

若くして聴力を失った理由は我が子をモーツアルトのような神童にしようとして失敗した父の虐待によるものなのか?
いつの時代も幼児虐待はあったと思うと本当にやりきれない。
ラストで明かされる心の恋人、そしてあらん限りの愛情を注いだ甥カールが実子であったという衝撃的事実は
どんな小説家にも書けない世紀のドラマだ。

「Must it be?」「It must be.」

ラストにふさわしいエンディングは感動の余韻が残る。18Cの衣装やメイクも一流。
オールドマンの演技は定評があるが、細かいピアノの指使いは俳優を悩ませるだろうに素晴らしい動きに注目。
中世劇から現代の悪役まで何でもござれの彼が次にどんな演技を見せてくれるのかとても楽しみ。
コメント

notes and movies(1996.5~ part3)

2013-06-25 14:07:16 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『プレタポルテ』(1994)
監督:ロバート・アルトマン 出演:ジュリア・ロバーツ、ティム・ロビンス ほか
今人気のアルトマン監督がファッション界のお祭り騒ぎを舞台に撮り上げた作品。
よくもまあ毎回どんぶり山盛りのビッグスターたちをドッサリ出演させられるもんだな~ていうのが注目ポイント。
誰がどんな役で出演しているかが面白い群像劇。
例:マストロヤンニ、ソフィア・ローレン、スーザン・サランドン、テリー・ガー etc...

ラストはなんとファッションモデルが全員裸で登場。モデルは商品を見せるマネキンでしかないのね。
「何を着るかでなく、どう着るかがファッションだ」
「女性デザイナーは着やすい服を作り、男性デザイナーは理想の女性に着てほしい服を作る」
これほど女性解放と言われながらも、ファッション界もまた男女の考えの違いを投影しているんだ。
映倫は、果してどっち側の人間なのか???


『ショーシャンクの空に』(1994)

原作:スティーヴン・キング 監督:フランク・ダラボン 出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン ほか
Redemption=(キリストの犠牲による)人間の罪のあがない。救済。
早速、地図のメキシコを調べたけど2人が逃げたパラダイスの名はなかった。とても小さな町なのか?
先日観た『黙秘』の母が罵倒するセリフにも「ショーシャンクの刑務所がお似合いだ」というのがあった。
今作はキング原作にしてミステリーでもホラーでもない。無実で20年間も刑務所暮らしをしてもなお
「希望」を失わず自由を得た男をじっくりと描いた人間ドラマ。
人物描写の丁寧さは誰かモデルがいるのか? 捧げられた名は誰か?
キングは今作でホラー作家以上の腕を見せ、まさに現代の天才作家であると証明してみせた。

「希望は誰にも奪えない」「檻の中にいる俺たちには危険な言葉だ」
「更生とは国が作り上げた言葉だ。罪に後悔しなかった日は1日もない。
 殺した男と話したい。今どうしているかとか。しかし彼はいない。おいぼれが1人残っただけだ」

状況証拠と弁護士の上手い話し方ひとつで無実の人間を20年もの刑に処する陪審員制度と、
罪人とはいえ暴力でおさえつけ、死んだら事故として片付けられる悪化の一途をたどる刑務所事情は空恐ろしい。
キングもそうとう取材をしたことだろう。罪人の多くは読み書きもできない者たちだ。
「はじめは高い壁を恐れ、憎しみ、そのうち慣れ、いつしか頼るようになる。終身刑は陰湿な刑だ」


『レイト・フォー・ディナー』(1991)
監督:W・D・リクター 出演:ブライアン・ウィマー、ピーター・バーグ ほか
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の湿っぽい版みたい。これが初登場全米第2位?!
よっぽど盛大なCMを流したか? コメディでもなしSFでもなし、ミステリーでもない。
「時を越えても愛は変わらないんだぜ」ってやつ。まあ、どのみちこの男は他に行くあてもないんだからってゆうのもあるし。
もうちょっとカルチャーギャップのギャグでも入れたら良かったのに。
でもこの冷凍保存の話も月の上を歩くのと同様に全く夢の話でもなさそう。
そしたら現代で不治の病と言われてるエイズ患者を治療薬のある未来まで冷凍保存することだって可能になる。
家族や友人との別れが辛くなければの話。


『幸福の条件』(1993)
監督:エイドリアン・ライン 出演:デミ・ムーア、ロバート・レッドフォード ほか
映画のための映画といった完成度の高い脚本とキャスティング。
珍しく悪役を演じるレッドフォードが正義の味方そのものルックスで許せてしまうからやっかい。
リッチなレッドフォードタイプの提案をあっさり断れるハズがない

"Have I ever said I love you?" "No" "I do" "Still?" "Always"

このキーワードが『ゴースト』を思い出させる。愛をとるか金をとるかの究極の選択。
この2人ほど強く愛し合っているうちならまだ間に合うんだろうね。
バリバリのグッドボディなデミなら誰でも大金積んででも一緒にいたいと願うだろう。
カジュアルとフォーマル。金のかけ方次第で人間変わるものね。スーツ1着でも。偉くなったり、劣って見えたりもする。


『激流』(1994)

監督:カーティス・ハンソン 出演:メリル・ストリープケビン・ベーコン ほか
初夏の暑さを一時忘れるほどヒヤヒヤ連続の川下りシーンは、
ディズニーランドのアトラクションどころじゃない本物の大自然の脅威!
まったくどうやってこの難しい撮影に成功したのか、裏側も覗いてみたい。
メリルをはじめ、ベーコンらの体当たり演技に役者魂を見た。
ロックンロール青年役が多いベーコンの凄みある悪役もなかなか。
そして数メートルもの岩から河へジャンプするすごいアクション演技を各所で見せた名犬マギーも愛らしい
静かな渓谷を流れていくなら川下りも面白そう。


『侵入者』(1994)
監督:アンソニー・ヒコックス 出演:C.トーマス・ハウエル ほか
いってみれば今作は『侵入者2』のジェレミー・ブレットが見たいがための予習みたいなものなんだけど、
なるほど、あのまだベビーフェイスが抜けないハウエルがハードポルノともいえる絡みを見せる。
いかにも女があやしくて、失明の元刑務所官が分かっているってのがミエミエ。ラストのドンデン返しは効いてる。
崖から落ちたのに2でどう蘇るのか? ジェイソンじゃあるまいし
大金はロクなことを運んでこないって教訓だね。
その後、金と女と黒人がどーなったのか、気になるところだけど、2はまったく違った話みたい。
とにかく女嫌いのホームズが濡れ場を演じているんだから見物。
きっと2がラストの出演作じゃないかと思うし。楽しみ。


『王妃マルゴ』(1994)

監督:パトリス・シェロー 出演:イザベル・アジャーニ、ダニエル・オートゥイユ、ジャン・ユーグ・アングラード ほか
人類の歴史はそのまま殺戮、憎しみと悲しみの歴史。そう思うとやりきれなくなる。
信仰心が人と人が殺しあう理由になるなんて神が望むとでも思っているのか?
宗教の歴史ほど血塗られた悲劇に彩られたものはない。
15Cの歴史を豪華な衣装、舞台セット、キャストで見事に復活させてみせた超歴史物大作。

男を狂わせる妖女マルゴは、まさにアジャーニの得意とする役。
透き通るほど白い肌、黒髪、ノーメイクに近いナチュラルな美しさは目を見張るばかり。
愛に溺れる女を演じていても冷たいあざむきの雰囲気が漂うのが持ち味。
V.ペレーズはオールヌードじゃ王妃に負けない美形スター。
オールヌードで定評の?アングラードは、最近汚れ役や悪役等にも幅を広げて、悲運の若き国王役もハマリ役といえるほど演じきっている。
圧倒の殺戮シーンは『乱』を思わせる。

剣やら銃、あらゆる毒による暗殺。西欧も日本と変わらぬ野蛮でどうしようもない時代があったんだな。
家族の間でさえも信じられる者が1人もいないなんて、王族の世界は毎日の裕福な暮らしを存続させるためだけの
冷たく狂ったものだというのは、世界中いつの世も同じみたい。
男子継承にこだわる習わしがそもそもの誤りかも。


『インドシナ』(1992)
監督:レジス・バルニエ 出演:カトリーヌ・ドヌーブ、バンサン・ペレーズ ほか
映画も歴史を学ぶのに役立つと思うけど、歴史の先生に説明してほしい。
ベトナム戦争やらの舞台としてもよく取り上げられるインドシナ半島が南北ベトナムとしてフランスから独立する前の話らしい。
なぜまたフランスは、こんなはずれの貧しいアジアの国まで植民地支配したのか? ゴムの産出だけじゃないでしょーに。
図らずもペレーズ特集みたくなっちゃって、前回はI.アジャーニ、今作はC.ドゥヌーヴ、
はたまた次回作はS.マルソーと、フランスの大スターかつベテラン女優ばかりを相手に大活躍。
しかし彼も冷たい顔で笑顔が似合わないキャラだね。
今作も広大なアジアそのものの当時の風景を、細かく再現している超大作。
物語としては母子もののスタンダードだけど、国、政治、時代激変のさなかにいた者としての面白味がある。
コミュニストが話に出てくると、どうして考えはまっとうなのにそれほど軽蔑されなきゃならないのか分からなくなる。
『1900』の時も、何か政治的に大切なメッセージが込められているのに意味が通じないのはとても残念なことだ。


『恋人たちのアパルトマン』(1993)
監督:アレクサンドル・ジャルダン 出演:ソフィー・マルソー、バンサン・ペレーズ ほか
ペレーズが今度は現代のフツーの青年役でやわらかいラヴロマンスに挑戦。よく笑う男はやっぱり似合わない。
30歳を向かえても変わらずもぎたてのフルーツみたいな健康美のマルソーに注目。
結婚案内状をあんな風にドブに流されちゃうなんてヒドイ!
10日の旅に出たファンファンに買ったアパルトマンの隣りを借りて壁をマジックミラーに替えて覗き魔じゃないと言える
これを見て「よし、やってみよう」って思う人もいるかもよ。盗聴器が流行っている時代なんだから。
どのみちあんな壁一面鏡の部屋じゃ落ち着けないけど
一緒にチャールストンを踊ったりもするシーンは楽しい。でも騒音問題にならないのか?
自由奔放な女の子らしいサーカス衣装みたいなソフィーのファッションも面白い。
「子どもの頃、母親が次々と違う男を連れ込んでたのを見てショックで不能になった」というのが男の言い分。
そういう記憶ってやっぱり癒えにくいものなのかしらね。

(こんな奔放な女性役が多いソフィーも、こないだ図書館巡りで自伝をちら見したら、
 全然イメージと違う苦しい女優生活だったと知って驚いた


『ハイヒール』(1991)
監督:ペドロ・アルモドバル 音楽:坂本龍一 出演:ビクトリア・アブリル ほか
なんだか意外と湿っぽい話でイタリア映画でこの監督のイメージとは程遠い。
案外騒がしいキワモノより、演歌系の女を描くほうが好きな人なのかも。
このキャッチコピーと写真も内容とかけ離れているし。
面白いのは、女装でゲイの歌手と判事と情報屋が同一の男だったこと。
なんでかってワケなどないだろうけど、自分で自分の情報屋になる奴なんていないよね。幅の広い役者だな。
「昔、ママのヒールの音が寝室に消えるまで眠れなかった。音がしていつか迎えにきてくれると信じてたの」
まさに「血は水より濃い」ってやつね。でも、こんなに簡単に釈放されたり、証拠や犯人をでっちあげられるなんて、
日本じゃとうてい考えられない。どこかのんびりしているのがイタリアだよね。

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