夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

そのたび お金は出ていくのだけれど

2020-08-30 13:38:36 | 子供のこと身辺雑記










買い換えた電子レンジ 無事に届きました
朝一番に配達 設置して下さって





付属の説明書とレシピ本
使う前に まずは嬉しがって眺めています


で電子レンジ配達 設置の方が帰られたタイミングで電話が鳴って
今度はトイレのリフォームの見積もりの方が間もなくこられるとのこと



ついでに天井 壁紙 床のとかも一緒に決めて ほぼ担当さんの「おすすめ」にお任せ
工事の方の都合もあり 作業にかかれるのは9月後半とのこと

3~4日内に終わるそうです


目指せ 人並みな?!生活・爆

百田尚樹著「幻庵」 中・下巻 (文春文庫)

2020-08-29 21:21:03 | 本と雑誌






遂に名人の座にはつけず人生を終わった幻庵

恋も得られずー


碁と出会って彼は幸福だったか


人生を賭けた碁

時代の流れ
世の移り変わり

碁によって生きたか

時期と運とー



少年老いやすく学なりがたしー

そんな言葉が心に浮かぶ

いつか人は盛りの時を過ぎる

ちょっと不気味な深夜の非通知電話

2020-08-29 03:01:06 | 子供のこと身辺雑記
一旦は早い時間に横になったのだけれど

うとうとすると
裏庭横の空き地が国道とつながる為か バイクのエンジン音続き 眠気が飛び
眠れないついでに 朝起きてから乾そうと ちょっと大物洗いを始めた

洗濯終了まで1時間

少しでも横になろうとしたらー「非通知です」て電話
出ようか迷っていたらー鳴ってすぐに切れた 時間は実に午前2時45分

最近 基本 非通知には出ないことにしている

余計眠れなくなって いっそ眠気がくるまで起きていてやろうーって・笑

起きていたら しんどいのはしんどいのだけれど
なんか眠りそこねてしまった



子供の頃からお願いしていた個人の電気店が最近 店主がご病気となり閉店

ーで あれこれ故障して困った

洗濯機は急ぐからご近所の大型電気店で買ったが
ついでに調子悪い電子レンジも頼んだら

これは担当が別とかで 結局届くのは今度の日曜日


そしてトイレに至っては 下見には来られたが いまだ見積もりも届かない
リフォーム工事にかかるのは9月になりそう


これまで個人のお店なら あれもこれも一度で済ませてくれたものだった


そしてメーカーの修理部に直接 連絡した給湯器の故障は やってきた修理担当さん
チェックしてから 
これは給湯器の故障じゃない
街の電気屋さんの仕事です
一応 来たからそのお金は下さい

ーと何も直すことなく帰っていった


専門外なら仕方ないーとは思いつつ
ー役に立たないーと内心ではーー;


それで家からできるだけ近い個人の電気店に電話して とても困っているのだとお願いした

初めてのお店なので どきどきものでしたが

木曜日なら午前中に伺えますーと言ってくれて 

で来て ささっと現場確認 
「無い部品があるから一度店に帰って すぐ戻ってきます」

来て下さったついでに見てほしいものがーってお願いして
長男の部屋の照明器具の交換も依頼

電気屋さん半時間ほどで戻って下さって

給湯器復活 長男の部屋の照明取り換え 
手早く済ませて
照明器具の使い方も丁寧に長男に説明して下さって


見事 午前中に終了

(部門が違うと やたら日にちがかる大型店に比べてね 感動でした)


しかもお支払い額がね

給湯器の部品交換ー(結局部品交換はしなかったけど)でかかりますーとメーカーの修理担当に言われてた額と ほぼ同じだったんです
照明器具も買ったのに
古い照明器具も持ち帰って下さったのに

暑い中 ややこしい作業をあれこれして下さったのに

親切 早い 良心的すぎるお安さ

すっかりこの電気屋さんのファンになりました


他のこともこのお店にお願いすればよかったと後悔


故障や壊れるのは困るけれど
良い電気屋さんと出会えてよかったです




百田尚樹著「幻庵」-上ー (文春文庫)

2020-08-28 21:22:23 | 本と雑誌



碁を打つ
それも名人になる
それなりに技量ある人物たちが いずれは名人にーと志つつ壁を知り
自分はその器ではないーと悟る

ある者は病にたおれ 志半ばで世を去り

碁の鬼かと思える人物でもたどり着けない
「名人」

史上最強の名人へ

少年はいかにして到達したか

最初から強かったわけではない
自分より強い人間 
勝てない相手もいた

ひたすら碁のことを考え続ける

ある時は これに勝てなければ切腹して死のうと覚悟したことも

上巻では後の幻庵がまだ立徹と名乗っていた少年時代 終生の好敵手と思っていた相手と 知らずー 最後の対局をしたところまで

今野 敏 著「棲月  -隠微捜査 7-」  (新潮文庫)

2020-08-26 20:47:37 | 本と雑誌



大森署の署長として力を尽くしてきた竜崎だが 人事異動が近々あると同期から情報が入る
不思議な感慨に襲われる竜崎

だが事件は起こり続けている

鉄道のシステムダウン

リンチ殺人

続いて銀行もシステムダウンし 

ひっかかるものを感じた竜崎は署員を派遣する

縄張り意識の強すぎる人間
しきたりを必要以上に大事にし縛られている人間に 時にぶつかり いなしつつ

気ごころ知れた刑事達の勘も信じ大切にして事件の解明に心砕く竜崎


息子はポーランド留学を考えていた

人事異動となれば 引っ越しもある

事件を起こすのは人だ

どれほど時代が変わろうと 


殺された人間と同じ非行グループの一員だった人間たちのおそれ
彼らは何をおそれているのか


浮かぶハッカーの名前

その正体に竜崎がせまる


竜崎 大森署署長としての最後の事件


解説は作家の増田俊也氏です

「ほっこりミステリー」(宝島社文庫)

2020-08-25 20:31:32 | 本と雑誌
人が死なないミステリーの短編集

伊坂幸太郎
「BEE」
腕利きの殺し屋 でも家庭では恐妻家 妻の機嫌にひたすら気をつかう
妻が幸せでいてくれることが何より大切だった男 兜

今回 兜にふりかかる難題は 蜂
庭にスズメバチの巣ができてしまった
妻と息子はキャンプの準備で車に荷物を詰めこむのに その巣の傍を幾度も往復しなくてはならない
市役所に電話しても お盆の時期で休みだ

兜は雄々しく?!戦った

何より家族が家庭が大切だったマイホーム主義の殺し屋
殺し屋であり続けるには優し過ぎた男



中山七里
「二百十日の風」

過疎の村で教師の城崎夏美は 幼馴染の計画を阻止しようとしていた
おじいちゃんの土地の慰霊塔
それらを含む場所を産廃処分場になんてさせない

だが件の幼馴染は あくまで反対する夏美を乱暴しようとさえする
産休の代理の臨時教師の男性は不思議な力をふるう

この男性の正体はー
ーと楽しい仕掛けある物語





柚月裕子
「心を掬う」

郵便物が届かないーこんな噂話から これは事件だと動き始めた佐方

郵便物から現金を抜き取る人間がいた

自分の祖父母との想い出から 佐方は気付いたのだ





吉川英梨
「18番テーブルの幽霊」

爆弾男

存在しない人間が予約を入れるテーブル

人質となった子供を掬う為に母親がしたこと
母親のことを恨んでいる息子


全部の謎を解く女刑事さん




解説は瀧井朝世さん



素麺の産地から

2020-08-25 09:30:25 | 子供のこと身辺雑記
お盆を過ぎたので そろそろ仏壇前のお供えをばらして使い始めている
頂き物の素麺
長崎県の島原素麺で食べるのを楽しみにしていました







薄めて使う出汁もついていたのですが これが出汁は香川県産



そう香川県も小豆島には美味しい素麺も乾麺のうどんもあります

詰め合わせならではーなのでしょうが長崎県と香川県のコラボだ~~~~などと うけておりました

島原といえば 哀切な旋律の子守歌があって
おどみゃ~島原の~   だったかな
好きな歌なのですが

ちょっと寂しい場所なんてイメージを勝手に抱いていたのですが
この素麺で「美味しい場所」としても イメージする食い意地人間です♪

空き袋 たまらず飛び込む 猫の性(さが)

2020-08-23 19:39:02 | ペット
買物をしてきて袋を置いたら まだ買った品が入ってるのに無理やり入ろうとした麦丸
「まだ(入るのは)早い」と言って 買ってきた品物を取り出し カラになった袋を床に投げたら

待ってましたとばかりに袋の中に飛び込む麦丸












居心地よい体勢求めて暫し暴れておりました


8月は色々壊れる月でした

2020-08-23 19:11:46 | 子供のこと身辺雑記


午前中 例によって長男の用事で出かけたついでに帰りにホームセンターに寄って 水撒きホースの先端(ノズルファイブW)を買ってきた
使っていたものが壊れてホースの先では庭の水やりに不便だったので

そしてホースに取り付けるのは長男に押し付け
髪を切りに行ってきた
暑いから毎日縛っていたのだけれど いつの間にか背中に届く長さになっていて
ショートカットより更に短いくらいに切ってもらった
12月まで4カ月ある
その頃にはまた伸びているだろうから 今度はパーマをかける予定
お正月前の時期だから綺麗にしておきたいし

その短い髪がまだ鬱陶しい気がして ヘアバンドをかけている

ソフトバンクホークスが連敗中に長男がホワイトボードに書いていたの





この日も負けていたけど
昨日 やっと勝っていた

長男はホークスが勝つと猫におやつをあげる

ホークスが連敗すると長男は猫を自分がいる部屋へ連れていき
一緒に応援しようと 観戦の巻き添えにしている

猫が応援しているかどうかは怪しいものだが


何かが壊れるシリーズ中の我が家
電子レンジ トイレ 洗濯機
続いてお風呂のリモコンが文字が出なくなった
直接パナソニックの修理のところに電話したら 24日の月曜日に来てくれることに

お湯は出るからシャワーでしのいでいる
まだ夏で良かったなと

日々 今度は何が壊れるんだーと怯える生活していますーー;


ところで長男に「お風呂沸かせへん リモコンがいかれてる」って言ったら

「さっきシャワー浴びた時もついてなかった」

君は~~~~何故その時に言わない

などと思った私だった
壊れたモノは勝手には直ってくれないのだよ

「藍の衣」ー2-

2020-08-20 20:58:23 | 自作の小説

ー2-

雨が降り続いている 普通の雨音ではなかった
その激しく降る雨の中 酔狂にも秋夜(しゅうや)が傘を手に取ったのは何故か先日見た蛇が気になったからだ
沼を泳ぐ黒い蛇
ただの黒ではなく中央が緑色に輝いている
その色目の美しさと泳ぐ姿の動きに心ひかれるものがあった

ーあの蛇は無事だろうかーと不意に気になったのだ

女嫌いの人間嫌いと噂されるこの男が

沼に行って逢えるものでもないのに

半ば自分を嗤いつつ彼は沼へと向かった

その沼へ向かう道で彼が遭遇したのは 蛇ではなく人間
それも女性だった

地面に座り込んで ただ雨に打たれている

背を覆う長い黒髪も濡れている
着ている着物もぐっしょり濡れて はっきり色が分からない
一体いつから濡れているのか

さすがに放ってはおけないーそう思ったものか

「道に迷ったにしても濡れない場所で雨宿りしたほうがいい」

女は秋夜を見上げて言った
「それすら分からない どうしてここにいるのか 己の名前も思い出せぬ」

まともに顔を上げた女は息をのむほど美しかった

秋夜が言葉を返せずにいると女はこうも言った

「気が付けばここにいた だからこのままいると思い出せやしまいかと こうしている」

女も随分な変わり者のようだった

濡れ続けていては風邪をひくーなどとは思わないのか


「死んだ母は俺が秋の夜に生まれたからと秋の夜と書いてー秋夜(しゅうや)と名付けた
随分能天気な名付け方だ
不便なら名前が思い出せるまで俺が呼び名を考えよう
取り敢えず この雨から避難しないか」

女は答えた「お前は随分と変わっている」

 

それでも女は秋夜についていき

秋夜は記憶を失ったこの女を銀季夜(しろがね きよ)と名付けた

近隣の者には 遠縁の娘として紹介することにする

 

事故で記憶が戻らぬゆえ 空気の綺麗なここで養生すべく預けられたのだと


たこ焼きや ああピリ辛の たこ焼きや(8月19日は 俳句の日だそうです)

2020-08-19 23:22:05 | 子供のこと身辺雑記
暑いと氷入りの飲み物が欲しくなる
そういう時に有難いのがコンビニでのテイクアウト
よく運転中のお伴としている



信号待ちの間に一口 これが嬉しい♪



プリンターのインクが切れたとかで 何故か直接言わずにホワイトボードに 「プリンターのインク」と書いていた長男
もういっそ買いにいこうと姑の家から帰り 長男を拾って近所の電気屋さんに行ったら珍しくもお休みで
仕方なく少し遠くのお店に足をのばした
仕事柄 教材作りなどでもプリンターを使う長男
自室に自分専用のと 一階のと両方使っている

それはいい それはいいが二台のプリンター
両方ともインクを買わないといけなかったらしい・・;

どんだけ印刷してるねん・笑

買物を済ませると これから帰宅して夕飯を作っていたら遅くなるなと 同じ店内の別のフロアでたこ焼きと たこ焼き屋さんの前のお店でお寿司を買って帰り夕飯にあてた



何を思ったか長男が一番辛いたこ焼きを選び 面倒なので私も同じモノにした
実に見事にピリからでした

「そうか この辛さがいいのか これから辛い味でおかずを作ることにする」と言ったら 長男は


「やめて」と一言


でもピリ辛味のたこ焼き 美味しかったです
お茶がないと食べられないし 食べるのに普通のたこ焼きの3倍時間がかかったけれど




中山七里著「セイレーンの懺悔」 (小学館文庫)

2020-08-19 22:07:56 | 本と雑誌


ギリシャ神話だったかに 顔は美しい女性で体は鳥 その歌声で人を騙し迷わせ死なせるそんな怪物が出てくる
名をセイレーンと言う

誤報を繰り返し存続を危ぶまれている番組がある
報道

時として正確さよりも煽情的なモノ めぼしいニュースが無ければ事実をねじ曲げ 己の憶測 作ってでも
見出しばかり目を惹き中身はなんにもない記事

ゆえにマスゴミとさえ呼ばれる

記者の正義 人としての心 矜持は何処に行ったー

なんてあさましい ハイエナのようなー

そうした世界に身をおき容姿にも自信があるらしい朝倉多香美は ベテランの里谷太一と共に誘拐事件を追うことに
特ダネが欲しかったのだが

身代金1億円 犯人からの電話


だが行方不明の少女は遺体で見つかり 誘拐の電話より前に殺されていたことがわかる

殺された少女は学校でイジメにあっていた
少女をいじめていたグループが殺したのか

そちらの方向で番組内で流し
イジメをしていた少女は自殺をはかる

だが 警察が捕らえた容疑者たちは 全然別の人間だった


里谷は 朝倉は番組に残す形で自分が誤報の責任を取り


朝倉はー

朝倉は妹が自殺している
いじめられてて それで死んだのだ
学校側はいじめがあったことを認めず 逆に朝倉の母を責めた

朝倉は真実を報道するために記者になったはずなのだ

イケメンの刑事の言葉にも言い返せない朝倉

彼女は考える

そしてある人物の不審な行動にー


二転三転する成り行き


事件の終わりの彼女の言葉

ー巨大な力を持つマスコミは だからこそ報道した結果についても責任を負わなくてはなりません
そしてまた力を持った者がとるべき行動は 生贄を見つけて祭壇に捧げることでも ずかずかと土足で他人の不幸に立ち入ることでもありません
人が 組織が 国が 同じ過ち同じ悲劇を繰り返さないように目を見開き耳を澄ませることですー


ー同じ過ちを繰り返さないために 誤った報道は直ちに訂正され 誤報した者は直ちに謝罪すべきです
絶えず自分と組織を疑い 決して驕らず 感情に訴えはしても感情に走らず 
権力を手にしていても権力に阿ることのないように自らを律し続けねばいけません
ただ どれほど高みを目指しても またどこかで間違うかもしれません
でもその度に頭を垂れて初めからやり直しますー




あやまちの上にあぐらかき さらなるあやまちを重ね 妄想を書き散らす 迷惑なモドキ記者も世間にはいるそうな
自分こそ正義という声高な押し付けは醜く ただ迷惑なだけだが

しかしまた 世の中には テレビがこう言っているんだからーと信じ込む 深く考えない人間もまた多いのだ

「藍の衣」ー1-

2020-08-16 17:16:27 | 自作の小説

ー1ー

其の地を守る者は藍色のしるしを持つと言う また選ばれし者にも

遠い昔 好色な権力者がいて その者は目を付けた女は構わずさらい我が物とした
さらわれた女は幽閉された場所で自害

妻をさらわれた男は その死を知ると幼い娘ゆうを連れて人里離れた山奥へ逃げた
男は妻の忘れ形見の娘を可愛がったがー暮らしの為に猟をしたり畑もしなくてはならず

ゆうは寂しさのあまり近くの沼のほとりで よく泣いていた

その泣き声は沼の底に通じる異界にも聞こえたのだ

くすんくすん おかあさま くすんくすん

家で泣いたら父親が辛い顔をする
だから おゆうは外で泣くのだ

ひとりで元気に遊んでいるふりをして 帰りには花を摘んで帰り 父親が母の形見の櫛を置く場所に供える

ゆうの泣く声が 言葉が ある者の心を動かした

ーあの者は何をそんなに泣いているのかー

それは ただの気まぐれであったかもしれぬ

寂しいと言うゆうに 其の者は答えた
「我が名は水都(みずと)だ お前には
では我が友となってやろう」

酔狂な水都の振舞を妹は危ぶんだ
「兄者 そう情を移しては 彼らは定命の者  兄者が辛い思いをする時が来る」

妹に彼は言う
「人の世は騒がしい 好かぬ
なれど存外に童(わらべ)は可愛いものよ
妹よ 我は飽きたのだ 
此の終わりなき生に疲れた」


童はじきに美しい娘となる
隠れて暮らす父娘ではあったが

その父が病んで ゆうは助けを求めて人里へ下りた
下りてしまった

親切な人が薬をわけてくれたが ゆうの美しさは人目に付いた


そして美しい娘が 山奥にいるらしいという噂は あの好色な権力者の耳にも届いてしまった

まだ見ぬ娘をとらえようと山狩りが行われた

かつて妻を奪われ 今度は娘が
自分の為に薬を求めて人里におりたばっかりに

娘を庇って戦った父親は斬り殺されて

ゆうは逃げた
幼い頃の恐ろしい思いが蘇る

逃げなくては
鬼に捕まる
母は鬼に殺された


鬼に捕まるくらいなら いっそ いっそ

ゆうは沼に飛び込んだ

沼の水は優しくゆうの体を包む

岸辺では「死体でもよい とらえろ」と無慈悲な声がする


水底では「兄者 掟に逆らうことになる」そう妹が止めていたけれど

「掟が何だ かようなものに縛られて何とする
俺は俺はー」


龍が暴れて沼の水は溢れ ゆうを追った者達を呑みこむ

大きくはねた波は かの権力者の館も呑みこんだ

龍の鋭い爪が権力者の体に食い込む


「ゆう ゆう 俺はお前と生きる」


ー兄者 兄者 たかが人ひとりの為に全てを捨てたー

「済まぬ妹よ あとは全てお前に任せる」


烈しい雷雨は三日三晩続き その後はただ時間が過ぎていった

ただ山奥のその沼を守る者は今もいる

代々のつとめとしてきた家の者が

両親の死後 祖父に育てられた月静(つきしず)秋夜(しゅうや)
大学を卒業し 一度は街で暮らしたが 祖父が病気になり山へ戻った
祖父の死後もそのまま山荘で暮らし続けている
それを寂しいとも思わぬのだから余程の変わり者ではあるのだろう


猫を見て 彼思いしは 唐揚げで・笑

2020-08-15 20:57:10 | ペット
だいたい日中は長男の傍にいる瑠奈だが 時々思い出したように麦丸をかまいに来る











瑠奈が長男の傍に戻ってからの 麦丸の孤独は長い
























そんな麦丸を眺めて長男
「美味しそうな唐揚げに育っている」


そうか唐揚げとは育つものなのか・・・・・




笹本稜平著「卑劣犯 素行調査官」 (光文社文庫)

2020-08-15 01:24:30 | 本と雑誌



ネットを使った児童ポルノ
いたいけない子供を性愛の対象とみる人間がいる
そして毒牙にかける人間も

そうした事件を追っていた国枝は残酷に轢殺された
それもとどめを刺す為に二度も轢かれた

国枝の無念をはらそうとする二人の刑事も 他の事件へ回される
この理不尽に二人は極秘に自分達だけで事件を追おうとしていた

だが国枝をライバル視していた男が何かと邪魔をする


警察官からはゲシュタポのように嫌われる監察官
それなりに正義感ある入江・本郷・北本のチームは 国枝の死について生活安全部長の鹿野が怪しいという噂を耳にしていた


調べていくと鹿野の背後にももっと大物の存在が推測されて

その大物の意を汲む人間達からの妨害もあり

事情を知る男は外国で殺害されてしまい 鹿野も自殺


もう大物には手が出せないかと 思われた時

鹿野の妻に届いた速度違反の通知

それが大物逮捕へとつながる





解説は野崎六助氏