夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「好きだったの」

2024-01-31 16:31:05 | 自作の小説

ー女ー

人の恋愛-色恋ってさ

傍から見てるととっても歯がゆい いらいらさせられる

好きか嫌いかしかないでしょうによーなどと思う

でまあ 気を揉んだぶん 落ち着くところに落ち着くと 荷物をおろしたみたく

こうほっとする

肩の力が抜ける

ま うまくいって ようござんしたねーなどというようにね

或る意味無責任ちゃあ無責任なんだけどね

はたでわあわあ言ってるだけ

まあ それしかできないし

・・・というのは従妹のこと

あたしも従妹もひとりっこの一人娘でね

従妹の母親はあたしの母の妹

まあ血が近いというか なかば実の妹みたく思ってきたんだ

この従妹がさ 変に優しい そして素直な性格でさ

自分が死んだあとに独りぼっちになってほしくない

きちんと家族がいてほしいーそんな母親の願いにこたえてすぐさま結婚

そんな子供 いまどき居る?

いい年をしてひとりもんのあたしは呆れたわよ

そしたら・・・叔母の葬儀の時に 従妹のご亭主ってば 事故死

従妹は妊娠中のお腹を抱えて一気に未亡人

だけど健気にひとりで子育て・・・

見ちゃいられない

だから 戻ってこない 一緒に仕事しようよって声をかけた

母や叔母 孫のあたしと従妹にもあれこれ料理や裁縫まで教えてくれた祖母

この祖母があたしと従妹にって自分の生命保険の受取人にしてくれていたそのお金

 

安く売りに出てた店舗付き住宅を買って手を入れて

あたしが本当にやりたいのは町おこし

高齢化なんかで跡継ぎいなくて閉店していく商店

店の業種は変わっても どうにか活気を取り戻すことができないかしら

町ぐるみ家族のような

祖母から聞いていた町の姿

子供たちが安心して遊べる公園

ちゃんと遊具もあって

 

いろんなことの手始めとして

ささやかに従妹と惣菜兼お弁当屋さんを始めることにしたのだった

これが軌道に乗ったら そしたら次はと

夢は果てしなくあるわ

市の職員をしている悪友たちも巻き込んで

 

そして従妹がこの町に戻ってくる時に引っ越しの手伝いに参加した男

その目がずっと従妹の姿を追っていたから

あたしは思い出した

従妹がこの町で暮らしていた時もそうだったこと

いつか男が言い出すんじゃないかと思っていたけれど

そうそううまくはいかず

だけど未亡人として戻ってきた従妹

男にとっては 二度目のチャンス

だけどなかなか進まず

ずっとただの熱心な常連客でいて

いけ! もっとおせよーと

従妹には 気づいてやれよーと

 

もうね 従妹から再婚するーそう聞いたら安心して涙まで出てきちゃった

変なの

 

従妹は言ったの

「ありがと この町に呼び戻してくれて 暮らせるようにしてくれて

本当に有難う あの人と再び出逢わせてくれて」

ってね

あたしは何もしていない していないよ なのに

 

で ちょっと ずきりとした

遠い昔 あたしにも好きな相手はいたんだ

同じ中学2歳上

中一には中三はもう立派な大人に見えた

追いかけて同じ高校にも行ったわ

大学も猛勉強して同じところへ

だけど追いかけられたのは そこまで

海外留学 外国で研究

私には日本を出る勇気は持てなかった

出せなかった

ついてはいけない 追いかけることはできない

「研究 頑張ってください 日本から応援しています」

それを言うのが精いっぱい

可愛かったなあ あの頃のあたし

笑えてしまう

この町で就職し 夜は母の店を手伝って

料理学校にも通って

いつか両親は 結婚しろとも見合いしろとも言わなくなった

恋愛能力に欠けた娘だと諦めもついたのでしょう

きっとね

人間諦めが肝心よ

じたばたしたら しんどいじゃない

 

今や 従妹の子供を自分の孫のようにかわいがっているわ

そう

寝た子を起こすことはないの 無理して

・・・なのにねえ

ああ もう人生ってままならない

 

なんとなく このまま独りで生きていくんだろうなと覚悟していたつもり

駅で新婚旅行に向かう従妹たちを見送り 留守の間のお店は任せてーと

くるりと方向転換したら

そこに居たんだわ

なんでだか相手は あたしの姿を見て呆然としてた

 

「や・・・あ 久しぶり」

久しぶりって言ったってことは相手もあたしがわかったということ

「帰国してたんですか」

「置いてくれる大学が見つかって」と彼が答える

 

「おめでとうございますーと言っていいんですよね」

「う・・・ん」

彼はあたしが手を引いている従妹の息子の姿をじっと見ている

「そうですか あたしは雪座町の角でお惣菜と弁当屋のおばちゃんしてます

良かったら買いに来てください」

なんだか気まずくて一礼して別れた

 

十年ぶりくらいか

背ばかり高くてひょろっとしていた彼は 少し落ち着きを増していた

平気よ ずうっとずうっと昔 好きだっただけの相手だわ

あたしには一生をかけられる町おこしの夢があるんだから

 

 

ー男ー

久しぶりの日本

駅で着物姿の随分と美しい女性がいる そう思って見惚れていたら・・・知った人間らしいと気づいた

彼女は男の子の手を引いている

ああ そうだ 日本を離れて10年ばかしか

ならば ならば彼女 結婚していて子供がいておかしくない年なんだ

呆然とした

どうしてか彼女だけ 時間が止まって 二つ違いの後輩のままでいると 思い込んでしまっていた

研究を続けながら・・・教えることもできる大学

そう思って選んだはずが・・・

お前は幾つだ 一体・・・馬鹿か!

なんの約束もせず 交際すらしていない

呆れかえったでくのぼう

帰国そうそう 頭にボウリングのボールをぶつけられた感じだった

それでも「来てください」と言われて行かないのも大人げない

そう自分に言い聞かせ

彼女がいる店を訪ねてみた

「あら いらっしゃいませ」

笑顔で迎えられる

弁当の選択に迷っていると「先輩 タコ好きだったでしょ タコ飯とデラックスおかずの組み合わせなんてどうですか」

「ああ・・・」

もたもたしている間に「有難うございます おまたせいたしました」

包みを渡された

「ちょっと出てきます」

店の女性二人に声かけて 彼女が出てくる

 

「新しい職場には もう慣れました」そう話しかけてくる

 

「迷子にならないようには してる」

この言葉に彼女は笑った

「ご主人は何する人」と訊くと 彼女きょとんとする

「男の子連れてたし・・・」

「ああ・・・」と笑った彼女「あれね 従妹の子なの ちょっと預かっていただけ」

結婚とか そんな色っぽい話は自分を避けて通ると笑う

「先輩こそ 随分落ち着かれて 奥様はー」

「しがない独身 駄目男だよ」

「選びすぎじゃありませんの」

「選ばれなかったほうだと思う」

それから夕飯を買いに仕事帰りに寄るようになった

短い会話 少しずつ互いの生活が見えてくる

離れていた時間

俺は 彼女についてきてほしいと思っていたんだ

学校と同じように追いかけてきてくれるだろうと

何の約束もしていないのに

当然のように

 

彼女は今も独身だ

俺は今の彼女がますます好きになっている

なら賭けてみようか

バレンタインデーまでに

きちんと 今度こそ言葉に出して

もうこれ以上時間を無駄にはしたくない

選びきれず幾箱も買ったチョコレートの詰め合わせ 赤ワイン 

「受け取ってくれ 頼む」と頭を下げた

受け取って・・・「あの・・・どうしたんです」

「できるなら 一緒に生きてほしい」

 

「なんで」と彼女が返す

「好きだから」

「本当に?」

「うん」

彼女の隣にいた女性が 見るに見かねたのか こう言った

「この方 先輩さんなのでしょ 荷物は預かっておくから 一緒にコーヒーでも飲んできたら」

言いながら 彼女の頭の頭巾を外し割烹着を脱がせる

「美代ちゃんと私で店は回せるから ゆっくりしていらっしゃいな」

 

それから二人で何故か気まずくコーヒーを飲み 次はデートをすることだけ決めて別れた

外で会うようになり 一緒に出掛けるようになり

暫く経って ご褒美のように彼女から こんな言葉をもらった

 

「あのね・・・ずっと ずっと 好きだったの」

 

 

関連作品です↓よろしかったら

「好きだったんだ・・・」 - 夢見るババアの雑談室 (goo.ne.jp)

 

 

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ごめんなさい


「眠りたくない・・・」

2024-01-30 09:38:08 | 自作の小説

久しぶりに会った友人が・・・とても恐ろしく見えた

彼はこんな話を始めたよ

ー覚えているか 去年一緒にドライブに行ったろ

お前は体調崩して先に帰ったが

久しぶりに会った連中もいて俺たちはあの後も予定通りに旅を続けた

そこでな 女の子を拾ったんだ

山ん中で足を挫いて動けなくなっていたんだよ

麓まで送ってやろうって話になったんだが・・・

俺たちはみんな酔ってた

酔った男5人の中に女がひとり

・・・トイレ休憩しようかと車を停めた

この時には酔いをさまそうーなんて気持ちも 特に運転しているMにはあったんだな

一番酔ってたKが女の子の近くに座っていて・・・・・

まあ言い訳はよそう 俺たちは結局 そのコをやっちまった

ああ・・・そうケダモノってやつだ

男たちの中の誰がそのコの首を絞めたのかもわからない

みんな興奮していた

俺たちはそのコを素っ裸にして重石をつけて海に沈めた

ひどい話だ

みんなそれを忘れることにしたんだよ

 

男ばかりの車の中に乗ってきた女が悪い

そう思い込むことにしたのさ

今も女の名前も知らない

一年もして・・・夢を見たんだ

死んだ女が首をもたげる

貌は見えない どういう表情をしているのかも

だけど それがやたらと恐ろしい

自分たちのやったことがやったことだから 誰にも相談できないー

 

「じゃあ 何故今頃 俺に話す?」

 

ーあのなこの一年の間に他の4人は死んだんだ

薄気味悪いだろ

で 昨日・・・女の声が聞こえた

「やっと見つけた 次はあなた」

 

俺たちが何をしたか

知っていてほしかったー

 

そうして5人目の彼も死んだ

もしも殺された女の復讐であったなら ここで終わりだと思うだろ

ところがね

俺も何故か夢を見るようになった

俺が下りたあとの車の中

酒を飲み続ける男たち

動けなくなっている女を見つけ

無理やり車の中に引きずり込み・・・あとはケダモノたちがしたい放題

そこから夢の場面は こう変わる

暗い部屋 友人が項垂れている

ゆっくり首を擡げてくる 

「あの旅行に誘ったのは もともとはお前じゃないか 連帯責任ってことでいいだろ

幹事のお前が途中で抜けるから こうなったんだ」

 

夢の中 俺はそんなバカな話はあるかって思うんだ

しかし しかし

俺はいつか この夢から抜け出せなくなる気がする

人は眠らずにはいられない

俺は眠ってしまうのが 夢を見るのが恐ろしい

夢など 見たくないんだ

 

 

 

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ごめんなさい


睦月も残り十日をきりました

2024-01-22 18:09:52 | 子供のこと身辺雑記

一時期は一本250円こえをすることもあった大根も少し安くなってきました

そこで!大根おろしをどっと入れる「みぞれ鍋」に

鰹節と昆布の出汁に 醤油・酒・味醂などで味付け

入れる具は揚げた餅 百合根 蟹団子 蒲鉾 水菜など

夕食後 フットサルに出かける長男の晩御飯

 

こちらは小松菜と牛肉の炒め物

牛肉に塩胡椒しオイスターソースをもみこんでから炒め 後から小松菜を加えます

 

肉団子の甘酢あん

ツナと海藻入り野菜サラダ

えのき茸・豆腐・ねぎの味噌汁

 

暮れにいけた花の中の白梅が今にも咲きそうだったので

それを惜しんで他の花は買い足していけ直しました

しかも近所のスーパーのお花コーナーで売られていたの^^:

松と金色の枝物と白梅は暮れからのものです

 

梅惜しみ 花を足したり 咲くを待つ

 

 

 

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ごめんなさい

 


ささやかすぎる応援を^^;

2024-01-18 07:23:15 | 子供のこと身辺雑記

昨日 長男が何やら袋を提げて帰宅したと思ったら・・・

「お昼にゴーゴーカレーでカツカレー食べたから」と

ゴーゴーカレーグループは石川県の会社らしく

「のと豚カレー」

長男なりの能登半島応援・・・の気持ちらしい

 

 

 

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ごめんなさい


駆け足で日々過ぎるように感じます

2024-01-17 10:54:41 | 子供のこと身辺雑記

今週は 自分の内科・歯科・眼科と通院予約まとめて♪

あとは眼科のみ^^;

で 来週は長男のと姑の病院行きと

 

姑が入っている施設でインフルエンザがご流行

姑の眼科行きも半月ほど延期になりましたが 先日めでたく許可がおりました

あらためて介護用タクシーさんを予約〈まずは足を確保せねば!〉

 

先日は主人の方のお墓掃除にも出向いたのですが お墓用のセットされたお花が寂しくて・・・樹モノを添えたいなと探したら・・・梅がありました

そういえば今月初めに私の方の両親の墓掃除に行った時には樹モノは桜があって それをお墓用のお花に添えたのでした

十日ばかりの違いで置かれる樹モノにも変化があるのだなーと思った次第です

 

鶏ももひき肉に溶き卵・パン粉・白みそ・砂糖・醤油を加えて混ぜ混ぜし 白ゴマと青のりなども加えて サラダ油入れたローストパン〈四角いフライパン〉に入れ蓋をして8分焼き ひっくり返して蓋をして5分ほど焼いたの

「松風焼き」ですが 夫は「ハンバーグ」と呼びます・笑

胡麻たっぷりのたたきごぼう

適当ポトフ

 

いきなり団子といえば餡子も入れたお菓子が多いようですが

亡き父は「おふくろの味」で輪切りにしたさつまいもを小麦粉の皮で包み団子汁にして作っておりました

だから我が家では「いきなり団子」は団子汁になります

 

筑前煮 フライパン利用で作ったあとは電子レンジで温めなおし可能な容器に移しておきます

かつて友人が贈ってくれた品ですが大活躍しております

電子レンジ調理も可能な容器なので

 

これで今夜はあと餃子を焼くだけです

 

少し片づけたい用事がある時には早めにおかずを作っておきます

横着者のすることですから・笑

 

 

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ごめんなさい

 


もう一月も半ばです

2024-01-14 11:19:24 | 子供のこと身辺雑記

金曜日は大阪から墓参りに来た主人の姪〈主人の兄の長女さん〉と落ち合って お店でお昼を一緒に

お店が機械利用で注文

機械相手にあたふたしながらも注文成功〈笑〉でした

できた料理を運んでくるのもロボットさん

 

その後帰宅したら姑が暮らす施設から諸経費色々・・・請求書が届いていて支払いに回り〈今回は5か所〉終われば夕方

まあ 毎日なにやかやの用事があるのだけれど・・;

 

鏡開きでさげた串柿と白昆布利用の酢の物

キュウリとカニカマにちりめんじゃこなど入っています

 

中華麺はフライパンで焼いて焼き色をつけて

別のフライパンに油を入れて刻んだニンニクを炒め 塩胡椒した豚肉を加えて色が変われば一度取り出す

小松菜・パプリカを炒めて 片栗粉まぶしたムキエビを加えて ガラスープ・酒・醤油はちびっと入れて 豚肉を戻し 水溶き片栗粉を入れる

炒めておいた中華麺の上に具材をかける

 

 

鰹節と昆布でとった出汁に酒・味醂・醤油を加えて ささがきゴボウを入れて煮て

あり合わせ野菜をぶちこみ 椎茸・えのき茸・しめじ・マイタケを入れる

鶏つみれ団子・鴨肉・豆腐・餅など入れる

 

豆ご飯

鹿児島県のえんどう豆が売られていたので♪

 

夕飯おかずはプルコギタレで味付けした牛肉と野菜の炒め物

茄子の味噌汁を予定していて あと何を作るか思案中・・・・・

 

その後ー

雑用外出から帰宅後 作ったもの

 

適当に切ったはんぺん1枚・溶き卵4個・蜂蜜・「削りたてかつお節香るしょうゆ」をちびっとミキサーにかけて

25センチ角の四角いローストパンで焼いた卵料理

ラップを敷いたまきすで巻いて 少し冷ましてから切ります

 

鏡開きでさげた橙の皮を刻み絞り汁も入れた酢の物

同じく鏡開きでさげたスルメも細く切って入れています

大根・人参・すりごまを酒・味醂・酢・砂糖で和えて

紅白なます スルメ入り・・・かな

 

 

 

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ごめんなさい


本日は鏡開きです

2024-01-11 08:29:20 | 子供のこと身辺雑記

歯科医受診が終わった長男と昨日も戎さんへ行ってその帰り道 ご近所のイタリア料理店でピザなど食べました

下のはビスマルクという名前のピザです

いかにして半熟卵を壊さずこぼさず食べるかに苦慮〈笑〉いたしました^^;

あと長男と半分こした期間限定じゃがいもニョッキのクリームチーズ煮〈みたいな名前だった〉

こちらもとても美味しかったです

長男の飲み物はノンアルコールビール

私はエスプレッソ

 

今日は鏡開きの日なので お正月とは具を変えたお雑煮に

お正月よりは 小さな鍋で作っています

青味は これもお正月とは違って 水菜でなくて茹でたほうれん草を後乗せします

 

パックを切り離すのが案外面倒だった神様用の小さな鏡餅・・;

これもお雑煮に入れてしまいます

 

小豆も朝からことこと煮ておりました

こちらはぜんざい用です

 

黒豆も煮ました 栗を加えて

 

11日の朝は こんなふうに遊んでおります

 

パックのお餅など無かった昔には 鏡開きの日は 大きな鏡餅を包丁で切るのは父の仕事でした

黴ないように水に漬けたりして持たせていたのを思い出します

父が どう鏡餅を切り分けていたのか 傍らで眺めて〈観察して〉いたものです

お煮しめなどは3日まで あとは下げて重箱から取り出し 蒸し直したり 煮直したり 揚げて天ぷらにしたりと最後まで食べきる〈無駄にしない〉工夫が色々ありました

正月明けには父は母の為に巻き寿司を作り 〈母が父が作る巻き寿司が好きだったので〉

巻く具材も 漬けて戻した干瓢を丁寧に味付けして煮ておりましたっけ

人参と竹輪は甘辛く煮て 茹でて水切りしたほうれん草も同じ出汁にさっと浸して

少し厚く焼いた卵焼き

子供用には少し細巻できゅうりと味付けした魚肉ソーセージ

甘辛く煮た牛肉・卵焼き・人参とかも

どれも父なりの ちょっとした食べやすい工夫がありました

それから少しおいてばら寿司とか

〈今日はこれを作る予定メモあって 必要な材料など そのメモを見て買い物に行ってました〉

母や私が喜んで食べる姿を眺めるのが好きな父でした

 

料理しながら まだまだ父には全然及ばないなあ・・・などと手抜きばかりの私は反省しきりです

美味しく食べてもらうための工夫・・・

これって一生の課題かもしれません

 

 

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ごめんなさい


「好きだったんだ・・・」

2024-01-10 08:52:14 | 自作の小説

ー彼ー

「振ってないよ・・・振ってない」

そう力なく繰り返すしかできなかった

近所で育った年下の少女

通学路が同じだったから会うことも多かった

いつしか見守るように育ち 年を重ねて

やや大人びた表情にはっとさせられることも多く その姿を目で追うようになっていた

幾度か言葉を交わすことはあったんだ

挨拶やら 実に他愛無い・・・繰り返し・・・

その少女が少し離れた街に転居するらしいと噂を聞いた頃 たまたま会ったのは覚えている

少し並んで歩いたか

残念なことに話の内容はもう覚えていないが

最後に少女は寂しそうな表情で振り向いて 頭を下げて・・・それで去っていってしまった

俺の言葉の何がそんな表情をさせてしまったのか

わからないまま・・・・・

それから何年かして結婚したらしいって噂も聞いたんだ

赤ちゃん連れていたって

 

ああ そうだろうなって思ったよ

美人さんだったから結婚も早いのだろう

 

それが この町へ戻ってくると聞いた

病気で両親も相次いで亡くなり ご主人も死んで・・・・・

従姉さんに誘われて一緒に仕事する為に引っ越してくると

 

だから悪友の話に強引に割り込み その引っ越しの・・・荷物運びに参加することに決めたんだ

 

もう少女とは言えない彼女は・・・小さな男の子を片親で育てて

惣菜兼弁当屋の店舗の建物の二階で暮らしている

おかずや弁当を買いに行けば普通に会える

そんなうちに従姉さんが こうけしかけた

俺はまだ独り者 付き合っている相手もいない

ならば まとまってしまわないかと 

随分乱暴なことを従姉さんは言う

するとうつむいた彼女は苦笑しながら こう言ったんだ

 

「私ね・・・もうずうっと昔に振られているのよ」

「え~~~」と派手に驚く彼女の従姉さん 

「なあによ いつの話よ」

「だから昔よ この町から引っ越す前あたりだったかな・・・とにかく私はもう振られているのよ」

そう彼女は笑った

 

「振ってないよ 振ってない」としか言えない俺

 

「昔のことだもん 覚えていなくて当然」とも彼女は言って 「だから また振られるのは ちょっと・・・きついかな」

 

それで ずっと考えている

あの時 彼女は何を言って 俺の返した言葉に・・・「振られた」と思い込んだのか

 

 

ー彼女ー

まさか引っ越しの手伝いで・・・また姿を見るとは思わなかった

腕まくりし荷物を運ぶ姿に驚いた

どきりとし ときめいてしまった

遠い昔の少女だった頃のように・・・・・

これも馬鹿な死に方をした夫が悪いんだわ

夫は優しい人だった 三月ばかりの入院生活で母が亡くなり火葬場で・・・

掛かってきた電話相手と話すのに建物の外へ出て・・・バックしてきた車にノックアウトされた

夫を潰した車の運転手は前進と後退・・・アクセルとブレーキのペダルを踏み間違えて 建物の入り口も破壊した

ガシャガシャガッシャ~~ン!!!!

凄まじい音がして 何が起きたのかと思った

今度は夫の葬儀 四十九日 法要あれこれ

ちょっと落ち着いた頃 子供が生まれた

男の子だった

亡くなった夫は男の子を欲しがっていたから 生きていたら さぞや喜んだだろうに

母の亡くなる半年前 父が病死

父の生命保険 母の生命保険 夫の生命保険・・・・・と立て続けに受け取っていて 働かなくても暫くは生活することはできた

 

それでも子供が保育園に入るまでには仕事をみつけなくては・・・自分に何ができるだろうーと考えていた

 

そんな時 少し年上の従姉が「帰ってこない」と声をかけてきた

惣菜兼弁当屋を一緒にしないかと

安く手に入れた店舗付き住宅 少しいじって・・・

私たちのおばあちゃんは人をもてなすのが好きな人だった

従姉にも私にも祖母が作ってくれていた料理の味

祖母譲りの母たちの料理 その記憶を頼りに

その準備で半年ばかし 私たちはそれぞれ別の弁当屋さんで働いた

実家でひとり暮らしの従姉は 店舗の住宅は私に住めばいいと言ってくれた

従姉と一緒にお店に並べる惣菜や弁当のおかずを考えるのは楽しかった

従姉も私も一人っ子

母たちは二人姉妹だった

従姉は言う「身内が傍にいてくれたら安心」

だけど助けられているのは私の方

何かと気にかけてもらって

大騒ぎしながら始めたお店

顔の広い従姉があちこち声をかけてくれていたおかげで常連客も確保できて

日々忙しいけれど楽しくて

 

それで充分だったの

毎日大きくなっているんじゃないかと思うような子供に

お店に来てくれるお客さんとの短い会話

私はもうじゅうぶんに本当に幸せだった

もう私は片思いにくよくよする子供じゃない

そんな少女の時は終わってしまった

 

だからね従姉の言葉に・・・彼を妙に意識しすぎるようになってしまった

私はもう少女の時に振られている

今更 今更だわ・・・ そう自分に言い聞かせる

少女の時の精一杯の気持ちを伝えようとした言葉

だけど通じなかったの 駄目だったの

嘲笑うように傍らを通り抜けていった何かの宣伝のチンドン屋

頭を下げて逃げるようにその場を離れるしかできなかった

店に律儀に弁当屋おかずを買いにくる独身の常連の男

それでいいのよ

今のままで

私は美味しい料理を作る

彼が食べる 食べてくれている

 

もう・・・じゅうぶんじゃあない

子育て中の子持ち女は余計なことを考えないの

 

 

 

ー彼と彼女ー

彼女がこの町に戻ってきて3年

すっかり町にも馴染み 彼は夕食も彼女の店の弁当と惣菜を当てにしている

店からすれば有難い常連さん

その夜も閉店ぎりぎり 彼は来店

彼女は暖簾を仕舞おうとしていた

店の前で立ち止まり 入るのをためらう彼

笑顔で入るように勧める彼女

店の中 いつもなら聞こえる男の子の声がしない

「ああ あの子はお泊り保育なの 柿ノ木山へ 明日は帰ってきます」

察して答える彼女

「ああ そうなんだ」

「お仕事は 終わりですか なんならそこで食べていかれません

お味噌汁も温かいですから」

店内にあるベンチとテーブルをさして彼女が言う

戸惑った男の表情に

「あ でもご迷惑なら」そう出した言葉を引っ込めようとする

「いやいや有難いよ いつも一人メシだからね」

笑顔になった彼女は「お店終わりました」の札を店の外へかけた

カウンター奥に戻った彼女は 部屋からとってきた汁椀に味噌汁をつぎ 湯呑に熱いお茶を入れた

男の前に出して 「おかずとご飯は何がいいですか」

そう尋ねる

「残り物でいいよ どれもうまいから」

少し考えた彼女は 煮魚 野菜の炒め物 漬物の盛り合わせなどを出す

「これ食べててくださいね」

男が食べていると 焼いたばかりの出汁巻卵が置かれた

「いつも美味しいと褒めて下さるから こんな機会に焼きたてをーと思って」

はにかむような笑顔に少女の頃の面影が浮かぶ 重なる

 

「いただくよ」 

一口食べて 「うんうまいな」と男が笑う

「よかった」と明るい笑顔の彼女

カウンターの向こう側に戻った彼女はこれも残り物のおにぎりを食べている

「おにぎり まだあるの」

男が尋ねると 「はい おかかと鮭と梅干しと昆布なら」と彼女

「じゃ包んで 持って帰る」

彼女「かしこまりました」

 

食べ終わると男は「美味しかったよ ご馳走様 お勘定・・・・」

言い出す男に

「今夜は店はおしまい後でしたから これは一人ご飯が味気ない私に付き合ってくださったお礼です」

そして おにぎりが入った包みを差し出す彼女

「いや そんなわけには・・・・・」

そこで男はずっと気になっていたことを訊いてしまう

「随分と結婚 早かったよね なんでまた 勿論 亡くなったご主人のことを想って

いや・・・」

 

「母は余命宣告されてしまっていて 一人娘の私のことを気にしていたの

生きてる間に娘の今後を安心したいのだと病室でも繰り返し話してた

夫はね そんな私の母の言葉に洗脳されちゃったんだわ

この患者の為に この娘〈こ〉を自分が引き受けるのだーなんてね」

そう苦笑いする彼女

「とにかく優しい人だったのよ あの人は 情が深くて・・・」

おかげで母の生きているうちに花嫁姿を見せることもできた

安心してももらえた

なのにまさかあんなに呆気なく死んじゃうなんてね

そう彼女は続けた

 

「いい男性〈ひと〉だったんだ・・・」

 

「ええ そうね 私には過ぎるくらいに」

「じゃあー」と男は言う

「もう 恋はできない もう当分は」

 

彼女は目を見開く

「振ってないよ 振ってない どうして君がそう思い込んだのか思い出せないけど

僕はずっと君が好きだった

君が引っ越すらしいと知った時に とにかく会いたくて 会いたくて

そして

何も言えなかった

好きだったんだ ずっと

今は もっと好きになっている」

続けられる言葉

「振られたくないから 返事はまだいい

僕が君を好きでいることを ただ知っていてほしいんだ」

 

大人だから 未亡人だから 子持ちだから

色々 彼女は考える

 

それでも「好き」という気持ちこそ一番大切なのだと 彼女が気づくまでには少し時間がかかった

 

 

 

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ごめんなさい

 


戎さんで手抜き♪

2024-01-09 21:35:16 | 子供のこと身辺雑記

毎年戎さんは 子供の頃から行くお宮に

そこで各町の方々の出店であれこれ買って帰るのが楽しみです

今年も幼稚園の頃からの友人とも出会えて嬉しかったです

そこでの友人との挨拶は 「また来年」〈ーも会おうねーは省略〉

友人も比較的近所に住んでいるので 買い物先のお店で出会うこともあるのですが

戎さんで会えるのが互いに嬉しいという

互いの生活には立ち入らない・・・なんて暗黙の了解があったりして そこも心地よいのです

互いに一人っ子の一人娘 共通点もあり

友人は私などよりはるかに優等生だったのですけれど

戎さんでの戦利品〈買ってきた食べ物〉を 毎年夕飯にしております

 

ところで日曜日 やや風邪気味だった夫

戎さんで買ってきた食べ物を届けたら

「病院に行ったら コロナでもインフルエンザでもなかった ただの普通の風邪やった」

などとー普通の風邪が残念そうな発言

うんうん 病気だってね 相手を選ぶと思うわ♪〈爆〉

 

 

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ごめんなさい


作ったものから

2024-01-08 20:06:54 | 子供のこと身辺雑記

休日など家族が家に居る時には三食マジメ〈笑〉に作らないといけない

三食全部ご飯というのもなーと 昼はパンかうどんかラーメンかパスターなんてことをしている

そんなわけでまあラーメンにした

具はあり合わせなので毎回変わる

餃子を作ったあん〈シソ・キャベツ・豚肉をフードプロセッサーで混ぜたの〉が残っていたので 丸めて団子にして焼いて スープに入れる 

炒めて塩胡椒したキャベツを卵とじして最後にのっける

 

スープは便利な顆粒のガラスープ

 

使った麺は「札幌生ラーメン」

 

 

 

 

夕食は天ぷらと唐揚げ

さつまいも・ピーマン・茄子 野菜の天ぷら

 

少し衣が残ったので魚肉ソーセージも揚げてみた

 

 

とろろかけご飯で

 

夜は運動〈フットサル〉に行く長男に

 

明日は 毎年楽しみにしている戎さん

出ているお店で買ってきた品で夕飯にする予定です♪

 

 

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ごめんなさい

 


日々平穏こそ いとし

2024-01-07 08:38:24 | 子供のこと身辺雑記

帰省していた娘は昨日 生活する街へ戻って行った

長男も一昨日から仕事

寂しさを持て余しつつ・・・美容院へ〈笑〉

 

そして今日は七草 

今夜も仕事で帰宅が遅い長男に朝から七草粥を作った

一日早いが娘には昨日七草がゆを食べさせた

一人暮らし おそらく自分では七草粥など作らないだろうと思って^^;

 

娘が家に居る間 ずうっと娘にへばりついていた瑠奈

ちょっと娘がソファーで横になれば その上に乗る・・・

日頃の「長男大好き!!!」は何処へやら

どうやら瑠奈の中では おねえちゃん1番 長男2番・・・だったらしい

 

戎さんに鏡開きに

そしていつもの病院行き

マジックで予定を書き込んだカレンダーとにらめっこしながら 今年も暮らしていくと致しましょう

 

 

 

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ごめんなさい


これ以上の災害が起きませんように

2024-01-05 21:36:08 | 子供のこと身辺雑記

元旦早々に石川県で地震 そして火事に津波に・・・

翌日には航空機の炎上と救助に向かう方々の事故死

九州・・・福岡県でも火事が

連日 どうして!!!!と思うようなことが続きました

 

そんな中 呑気に例年通りに初詣に行った話 雨の予報が出てるからーと神様詣りをさぼったバカ夫のこととか

〈日曜日に無理やり初詣に連れ出す予定ですがーー;〉

書いてもいいものかしらーなどという思いもありました

 

応援の思いですぐさま長男が取り寄せていた石川県のお酒

アマゾンさん利用でした

 

 

ただ亡くなられた方々の魂がやすらかでありますように

祈りたいと思います

 

一人でも多くの方が救助されますように

どうか安心して暮らせる我が家を

生活できる場所を!!!!

一日も早い復興を祈ります

 

 

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ごめんなさい

 


明けましておめでとうございます

2024-01-01 10:29:49 | 子供のこと身辺雑記

大晦日 午前零時が近づきテレビから除夜の鐘が鳴り始める頃

神さま用の水・塩・米・榊をひいて 取り替えていく

仏壇の水 ご飯にお茶も引いて 仏花の水も取り替える

新年初めの水を薬缶で沸かしつつ

 

神棚には昨年のお礼と今年もお守りくださいーとお願い

仏壇にも線香あげて手を合わせる

 

それから家族との新年の挨拶など

緑茶と共に和菓子などいただいて

あとはそれぞれ思い思いの時間まで起きていて いったん眠ることになる

 

子供たち 兄と妹は仲良く何かの動画を一緒に見たり ゲームなどして過ごしているようだった

朝の支度があるので 私はそこそこの時間で寝ることにしている

 

元旦の朝 起きだしてくれば まずは雑煮用の出汁をとりながら いつもの用事を片づけていく

〈神棚・仏壇のこと 洗濯物を干す 花への水やり 犬さん猫さんおやつ入れ替えなど〉

子供たちが起きだしてくるのを待って 雑煮を仕上げ

煮しめなどを大皿に取り分ける

お屠蘇で新年の挨拶

おめでとうと互いに頑張りましょうなどと励ましの言葉もかけあう

 

元旦は朝ごはんと昼ごはんを兼ねたブランチふうに済ませ

残りはそれぞれお腹が空いた人間が勝手に重箱などから取り皿にとって食べる

などと自由にしてもらっている

大晦日以前 煮しめなどができたあとには味見も兼ねて勝手に食べてもらってはいるのだけれどね^^;

せっかく作ったのだもの

残っていたむより 食べてもらったほうが嬉しいから

まずは実業団駅伝など観て ゆっくり過ごします

 

こちらは青空ひろがり好天気で暖かな元旦です

昨年中は有難うございました

新年も何卒よろしくお願い申し上げます

 

 

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