水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

忘れるユーモア短編集 (45)努力(どりょく)

2020年05月29日 00時00分00秒 | #小説

 努力(どりょく)・・これも過去の短編集に登場したタイトルである。だが今回は、この短編集で話を起こしたいと思う。いつものように、別に起こしてもらわなくていいっ! と思われる方は、美味(おい)しいコーヒーでも飲みながら適当に寛(くつろ)いでいて下さればそれでいい。^^  人は努力を忘れると向上しない。いや、そればかりか、場合によっては現状より落ちていくのだから油断ができず、怖(こわ)ぁ~~い。身体(からだ)が鈍(なま)った、腕が落ちた・・などというケースがそれだ。^^
 とある会員制のスポーツジムである。多くの人が身体を鍛えようといろいろなパターンで汗している。そんな中の二人の会話である。
「馬川さん、相変わらずご精が出ますなっ!」
「はっはっはっ…努力を怠(おこた)るとダメですからなっ! 前回の試合で、つくづく感じさせられました。油断ですなっ! 身体が鈍って、一本負けですわっ!」
「あんたのような有段者でも、そんなことが?」
「ありますともっ! 相手も有段者ですからなっ!」
「それはまあ、そうですが…」 「牛岡さんだってそうでしょ? まあ、あなたの場合は舞台が大きいですが…」
「はあまあ…サッカーですから」
 この二人の会話からすれば、二人はなかなかの実力者・・と映るが、事実はそうでなく、二人ともシニア世代で、過去の猛者(もさ)だった。現状は? それについては多くを語らないことにしたい。^^ 
  
                                     


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