先々(さきざき)の予測をしたまではよかったが、肝心の予測への対応策を忘れるドジを犯すことがある。注意していないからっ! と言われればそれまでだが、まあ、誰だって人間である以上、多かれ少なかれあるだろう。私なんか予測し過ぎて、何を予測したのか忘れることは毎度だ。^^
とある家庭のテレビがガナっている。
『台風は急激な発達をし、今夜半には890ヘクトパスカルの勢力を維持したまま○×岬付近に上陸する危険性がありますっ!』
「ほう! こりゃ、こっちへ来るぞっ!」
「どうするのっ!」
「俺の予測じゃ、この前はホニャララだったから、そこを補強しておこう!」
「来ないうちにお願いねっ!」
「ああ、分かった!」
妻に言われた亭主はようやく重い腰を上げた。ところが台風は、この家の方角へ接近する途中で急に進路を変え、この家から遠ざかったのである。
だから予測は余り当てにならない・・ということになる。ただ、備えは忘れないように! とは言えるだろう。^^
完