道路に歩道(ほどう)が敷設(ふせつ)されていれば、誰だって歩道を歩くに違いない。いや、自分の場合はそうしないっ! と断言する人は、まあ少なからず世間離れした風変わりな人・・と言わざるを得ないだろう。^^ ここではフツゥ~の人の場合を例に挙(あ)げて考えてみたいと思う。^^
歩道を歩くときに問題となるのは、道路の左右(さゆう)どちらか片方に歩道が敷設(ふせつ)されている場合である。左右両方、あるいは歩く右側に敷設されている場合は右を歩いて前進すれば何の問題もない。日本では[人は右!]だからである。^^ だが、これが左に敷設されていれば、どうなんだろう? という疑問が私の脳裏(のうり)に漠然(ばくぜん)と湧く訳だ。^^。 あんた、暇(ひま)だな…と言われても仕方のないところだが、湧くものはどうしようもない。^^ この場合、左側に敷設された歩道があるのだから、左側を歩いてもいいのか? いや、そうすれば左を歩いてしまうからダメだろう…とも思える。私にはどちらが正解なのか、どうしても分からない。^^ 警察関係の方にご意見を拝聴(はいちょう)したいところだが、50km速度制限の国道を40kmでトコトコ走る車があったとしよう。当然、国道は渋滞することになる。そんな場合は、どうよっ!? みたいな話に似ていなくもない。私にはどちらが正解なのか、どうしても分からない。^^
とある片田舎の町に、堅物(かたぶつ)で潰(つぶ)しの利かない男がいた。この男、人が間違いを常識とする社会で、ただ一人、間違いを非常識とし、非常識が常識なんだっ! と常識論をぶちまけて実践(じっせん)する男だった。自転車を止め、その男を見守る二人の交番巡査の会話である。
「あの人、歩道があるのに、いつも右側を歩いてますねぇ~」
「そりゃまあ、[人は右、車は左]なんだからさぁ~、左の歩道を歩きなさいよっ! とも言えないでしょ!」
「ああ、まあ…。言われてみればそうですっ!」
「どちらが正解なんですかねぇ~?」
「歩道がある右側、この場合、歩く人から見れば左側に敷設された歩道ですが、その歩道を歩いて戻(もど)るか? ってことですかっ?」
「ええ。私には分からないっ!」
「分からないって、警官(コップ)がそんなこと言って、どうすんですっ!」
「はあ、どうもすいません…」
「まあ、言われてみりゃそうなんでしょうけどね…」
「でしょ!」
「はいっ! でもまあ、運用(うんよう)で…ということもありますからっ!」
「運用だと、左側の歩道を歩いてもいいとっ!?」
「いい! とは言ってませんが、まあねっ! ははは…運用、運用っ!」
二人の巡査はギコギコと自転車を漕(こ)いで去った。
歩道は運用で左右とも通行が許されるようだ。^^
完