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「反中包囲網」「中国封じ込め」は「穏健」な政策

2021年04月19日 | 政治・経済
今日は国際関係アナリスト・北野 幸伯さんのメルマガからお伝えします。

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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。

RPEでは、ずっと
「親中反日バイデン政権誕生でも、米中覇権戦争は終わらない」
「日米関係は、むしろ良くなる」と書きつづけてきました。

そして、実際そうなってきました。
「親中反日バイデン政権誕生」を心配していた人たちも、少しずつ落ち着きを取り戻してきているようです。

一方、焦燥感を隠せないのが中国です。
<中国、日米に猛反発 「反中包囲網を企図」2021年03月17日
【北京時事】中国外務省の趙立堅副報道局長は17日の記者会見で、日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で16日発表された共同文書について
「中国の対外政策への悪意ある攻撃、著しい内政干渉で、中国の利益を損ねようとたくらんでいる。強烈に不満で断固反対だ」と猛反発した。

日米両国に外交ルートを通じて抗議したことも明らかにした。
趙氏は
「米日はぐるになって悪事を働いている」
「反中包囲網形成を企図している」と非難。

日本は「中国の台頭、復興を阻止」するために米国に追従し「中日関係を破壊している」という認識を示し、「米日は中国を狙った小サークル(づくり)を即刻やめるよう強く促す」と訴えた>

日本とアメリカは、「反中包囲網形成を企図している」そうです。

この認識は、正しいですね。
日本は、アメリカ、インド、オーストラリア(いわゆるクアッド)に
イギリス、フランス、ドイツ、アセアン10か国を加え、
まさに「反中包囲網」をつくりたいのです。

こう書くと、日本人の大部分は、「ネトウヨか!」「過激すぎる!」と感じると思います。
しかし、戦略的にみると、「包囲網形成」や「封じ込め政策」は、どちらかというと「穏健」です。

なぜでしょうか?
皆さん、中国がしていることを考えてください。
真っ先に思い浮かぶのは、ウイグル人100万人を強制収容していること。
そして、ウイグル女性に不妊手術を強制し、事実上の「民族絶滅政策」を実行していること。

@信じられない方は、たとえばこちらの記事をご一読ください。↓

そして、1895年から1970年代まで、一度も「中国領」と主張しなかった尖閣諸島を、勝手に「中国固有の領土で、核心的利益」と決めたこと。
南シナ海のほとんどを、勝手に中国ものとし、埋め立てて軍事拠点化していること。

つまり中国は、他国の領土、領海を、「中国がそう決めたから」というハチャメチャな理由だけで、ドンドン侵略している。
中国がしていることの本質はこれです。

一方、日米豪印がしていることは、「中国が侵略できない状態をつくりあげること」です。
これを「包囲網形成」とか「封じ込め」といいます。

日米豪印は、中国領を奪おうとしているのでしょうか?
いえ、日米豪印は、中国領を一平米も奪おうとしていません。
ただ、「中国が他国領を侵略するのを止めようとしている」だけです。

中国が、国際法上の自国領にとどまっておとなしくしていれば、どんな問題も紛争も起こらない。そういうことです。

中国の報道官が、「日米は反中包囲網を企図している」というのは本当です。
本当ですが、中国がしている「侵略」と比べれば、日米が目指すは「現状維持」であって、極めて「穏健」な政策なのです。

だから、菅総理が推進している「自由で開かれたインド太平洋戦略」は、絶対的に正しいのです。

---owari---
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