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日本経済が衰退した原因は「グローバリズム」にあった

2018年05月05日 | 政治・経済

日本がこの25年間で衰退したことはいくつかの原因があると考えられますが、その核心は「グローバリズム」だと思うのです。

 

グローバリズムそのものは、主としてアメリカ発信のものではあったものの、結局、ある意味においては、「万国の労働者よ、団結せよ」という共産党のスローガンと似たようなところがあったかもしれません。

 

それ自体はもともと資本主義的なものだったはずであり、「アメリカンスタンダードを広めれば、世界が豊かになって、幸福になれる」という考えだったのでしょうけれども、どこにでも同じルールを適用していくと、結果として共産主義に似てくるところがあるわけです。

 

アメリカ人自身のなかにも、「グローバリズムによって利を食める」と考えた人たちはいたのだと思います。ただ、実際上は国内産業が壊滅していきました。自動車産業も壊滅し、石炭産業も壊滅し、大勢の人が失業のなかに置かれて、さまざまなものが人件費の安い国に奪われています。

 

そして、そうした人件費の安いところでつくられた商品がアメリカになだれ込むように輸入され、「もし、それが無関税状態で入ってくるようになれば、国内の雇用はいっそう悪化していくだろう」ということが、トランプ大統領の考えた貿易の関税対策だったのでしょう。

 

要するに、「国に税金を払わず、海外で安くつくってぼろ儲けしていた企業に対する社会的非難が出てくるのではないか」ということです。

 

日本国内はこの25年間、経済的にはまったく発展が止まった状態であり、政府は、日銀から大量の資金を供給して、ゼロ金利あるいはマイナス金利まで踏み込んで経済の発展をさせようとしているにもかかわらず、まったく進まない状態です。そうであるならば、これはやはり、国内の企業をもう少し活性化させるための方法を取らなければいけないでしょう。

 

安い人件費でやっているところから、日本を通さずして、ほかのところに売っても構わないというのは、要するに、企業がグローバル化することによって、「税金逃れ」をできる体制ができてしまったことを意味します。これをもう少し、「国内に税金を払ってくれる体質へと戻す必要がある」のではないでしょうか。

 

ある意味では、「愛国心が薄れてしまった部分を、企業にも取り戻してほしい」というところが出てきているのではないかと思います。

 

---owari---

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