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民主主義社会の「現実」と「理想」③

2020年02月22日 | 政治・経済
(民主主義社会に生まれた「マスコミ権力」)
ところが、われわれ現代に生きる者にとって、民意が反映される社会は非常によいものであるにもかかわらず、場合によっては、「憲法の想定していない『影の権力』なるものもありえるのではないか」という恐(おそ)れも出てきています。

例えば、現行の日本国憲法を読むかぎり、マスコミ権力についての規定は、どこにもありません。

「表現の自由」や「言論の自由」「出版の自由」等の項目はありますし、さらに根源的には、「思想・信条の自由」等があります。

また、「言論の自由」のなかには、「信教の自由」が投影(とうえい)されることもあろうかと思いますし、そうした意見を発表したり、それを本にしたりする自由、あるいは、「結社の自由」のようなものはあるわけです。

しかし、司法・立法・行政に対抗し、牽制(けんせい)しうるだけのマスコミ権力は、憲法上で制定されていません。

ただ、制定されてはいないけれども、現実には、現代社会においてマスコミがそうとう大きな力を発揮しています。

また、そうしたものは、「無名の権力」と言われていますが、「無名」と言われつつも、株式会社形態など、何らかの大きな組織形態を持っており、全国紙など全国ネットを持っているところとなると、そうとう大きなシェアがあるわけです。

テレビであれば、十パーセントぐらいの視聴率(しちょうりつ)があるのは普通ですし、それが、二十パーセント、三十パーセント、あるいは四十パーセント、五十パーセントと上がる場合もあります。

電波によって一定の意見が流され続けた場合、国民の多くは、それを全国民の意見であるかのように錯覚(さっかく)することもありえるでしょう。

---owari---
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