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【国立天文台】 11月18日 (ハワイ現地時間)、””ジャコビニ・ツィナー彗星から複雑な有機物由来の赤外線輝線バンドを検出””

2019-11-22 22:43:26 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

※ 本日、最後の記事のUPです。

 

① ””ジャコビニ・ツィナー彗星から複雑な有機物由来の赤外線輝線バンドを検出””

2019年11月18日 (ハワイ現地時間)

 

🏢 👥👫  JAXA 宇宙科学研究所、京都産業大学 (神山天文台)、国立天文台、岡山理科大学の研究チームは、 「10月りゅう座流星群」の母天体であるジャコビニ・ツィナー彗星について、2005年にすばる望遠鏡で観測されたデータを詳細に解析しました。

 その結果、脂肪族炭化水素や多環芳香族炭化水素といった複雑な有機分子に起因する可能性が高い未知の輝線バンドを検出し、ジャコビニ・ツィナー彗星に大量の有機物が含まれていることが明らかになりました。

 こうした有機物は高温環境で形成されやすいことが知られており、ジャコビニ・ツィナー彗星は、巨大惑星の「周惑星円盤」のような特殊な環境で作られた可能性が考えられます。

 今回の成果は、原始太陽系円盤における氷微惑星の形成環境の多様性を示しており、その一部は流星という形で太古から地球へこうした有機物を供給してきたと考えられます。


 

 

図1: 原始太陽系で作られた彗星の有機物が地球にもたらされる様子の模式図。

 彗星は原始太陽系円盤の中で形成された微惑星の生き残りと考えられています。そのほとんどが氷とダストでできていますが、有機分子にも富むことが知られています。

 彗星に複雑な有機分子が存在すれば、それらは水や様々な分子とともに、地球との衝突や彗星から放出されたダストによる流星という形をとって原始地球に降り注いだと考えられます。(クレジット:京都産業大学)


🌠  彗星は、地球に水や有機物をもたらした起源天体のひとつと考えられていますが、現在でもその起源は完全には理解されていません。彗星にどの程度の有機物が存在するのか、またどういう経路を通じて地球に運ばれたのかなど、まだまだ解明すべき点があります。

 彗星物質が地球に運ばれる経路としては、彗星自身が地球に衝突すること以外にも、流星 (流れ星) が挙げられます。

 流星の正体は、彗星などが過去に宇宙空間に放出した固体微粒子 (ダスト) が地球とぶつかるときに、地球大気との摩擦により大気やダストが光を放つ現象です。

つまり、彗星に有機物が存在すれば、流星という形で過去に地球表面まで運ばれた可能性が十分に考えられます (図1)。

 

  ジャコビニ・ツィナー彗星 (21P/Giacobini-Zinner、図2) は周期 6.6 年の短周期彗星で「10月りゅう座流星群」(旧称ジャコビニ流星群) の母天体として知られています。この彗星は、これまでの観測から、多くの分子 (炭素を含む分子、NH2、高い揮発性分子) が欠乏し、可視光連続光成分の偏光度が負の傾き (一般的な彗星は正の傾き) を持つことが報告されていました。

🌟 彗星の分光学的分類でも、全彗星の約6%しか存在しないジャコビニ・ツィナー型に分類されており、揮発性分子もダストも共に非常に特異な性質を持つ彗星であることが知られています。これらの先行研究から、ジャコビニ・ツィナー彗星は,原始太陽系円盤中で、他の彗星とは異なる特殊な環境で形成された可能性が指摘されていましたが、具体的な形成場所については議論が続いていました。

 

図2: 2018年8月22日に可視光で観測されたジャコビニ・ツィナー彗星。(クレジット:Michael Jaeger 氏)


  また、このような偏光観測で偏光度に負の傾きを持つ天体は、その表面を覆うダストに複雑な有機分子が含まれている可能性が指摘されています。しかし、彗星における複雑な有機分子は欧州の彗星探査機「ロゼッタ」によるチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星 (67P/Churyumov-Gerasimenko) の測定がほぼ唯一の検出例 (グリシンなど) で、天文観測ではこれまで分子量が 100 を超えるような複雑な有機分子の検出例がありません。彗星にどの程度まで複雑な有機分子が存在するのかは、ほとんど分かっていませんでした。

  今回、JAXA 宇宙科学研究所、京都産業大学 (神山天文台)、国立天文台、岡山理科大学の研究チームは、「10月りゅう座流星群」の母天体であるジャコビニ・ツィナー彗星について、2005年7月5日 (世界時) にすばる望遠鏡の中間赤外線観測装置 COMICS で観測された撮像および分光データを詳細に解析しました。

 その結果、この彗星に含まれるシリケイト (ケイ酸塩) 鉱物特有の輝線バンドに加えて、彗星において未知の輝線バンドを検出しました (図3)。

 

 

図3: ジャコビニ・ツィナー彗星の中間赤外線スペクトル (黒い点) を他の様々な彗星と比較したもの (灰色網かけ部分は、地球大気オゾンの吸収による観測データへの影響が残っている領域)。

 ジャコビニ・ツィナー彗星は他の彗星とは大きく異なり、これまで彗星では検出されたことのない未知の特徴的な輝線バンドを示しています。これら未同定バンド放射のうち、波長およそ 8.2, 8.5, 11.2 マイクロメートルのピークは多環芳香族炭化水素 (PAH)、波長およそ 9.2 マイクロメートルのピークは脂肪族炭化水素由来の可能性が高いと考えられます。(クレジット:Ootsubo et al.)


 実験室で測定された様々な分子のスペクトルと比較した結果、これらの未同定輝線バンドは脂肪族炭化水素や多環芳香族炭化水素といった複雑な有機分子に起因する可能性が高いことがわかりました (図3)。

 例えば、多環芳香族炭化水素は複数のベンゼン環が縮合した炭化水素で、10 個以上の炭素原子を含む複雑な有機分子です。これは、ジャコビニ・ツィナー彗星には大量の有機物が含まれていたことを意味します。

 こうした有機分子は氷が形成される温度よりも高温の環境で形成されやすいことから、この彗星は平均的な彗星よりも高温 (絶対温度数 100 ケルビン) の領域で形成された可能性が高いことがわかりました。

  

 一方で、今回得られた中間赤外線スペクトルをもとに決定したシリケイト鉱物の結晶度は、他の彗星と似た値を示すことがわかりました。

 結晶質のシリケイト鉱物は、原始太陽近くの絶対温度 1000 ケルビン程度の領域で形成され、太陽から離れた場所まで運ばれたのちに最終的に彗星に取り込まれたと考えられています。

☀ 太陽から遠方になるほど取り込まれにくい結晶質シリケイトが平均程度含まれていることから、ジャコビニ・ツィナー彗星は「太陽からの距離」という観点では他の多くの彗星と似たような領域で形成されたことが予想されます。

  これらの結果を総合すると、ジャコビニ・ツィナー彗星は、太陽からの距離は他の彗星と似ている (シリケイト鉱物の結晶度から推定) にも関わらず、他の彗星より暖かい場所で形成された (複雑な有機分子の検出) 可能性が示されました。

 このような特殊な場所の有力な候補として、原始太陽系円盤では木星などの巨大惑星の周りに作られる「周惑星円盤」が考えられます。惑星は形成される際に周囲の塵やガスを重力によって取り込みながら成長しますが、その取り込まれていく物質は惑星の周囲に円盤状の構造である「周惑星円盤」を作ります。

 周惑星円盤は周囲よりも密度が濃く温度も高くなるため、有機物が形成される可能性が高いと考えられるのです。

 

  彗星の本体である氷微惑星は今から約 46 億年前の原始太陽系円盤中で形成されたと考えられていますが、本研究により、その形成領域と温度環境に大きな多様性があることが明らかになりました。

 様々な環境で作られた彗星の一部には暖かい環境で作られた複雑な有機物をたくさん含んでいるものもあり、その彗星から放出された物質が、流星という形で太古から地球へこうした有機物を供給してきたと考えられます。

 

  今回、ジャコビニ・ツィナー彗星には複雑な有機分子が検出されましたが、他の彗星にも存在するのか、どういう分子構造なのか詳細を明らかにするには、更なる観測が重要です。

 「天体の有機物と鉱物組成比をとらえるには中間赤外線の観測が有効ですが、地球の大気が邪魔をしてしまい、地上から観測できる中間赤外線は限られた波長範囲になってしまいます」と語るのは、論文筆頭著者の大坪貴文さん (JAXA 宇宙科学研究所) です。

 「地球大気の外、宇宙空間からであれば、さらに多様な有機物の詳細な赤外線観測が可能となります。2020年代打ち上げを目指し、現在日本と欧州が共同で開発を進めている次世代赤外線天文衛星 SPICA は、まさに宇宙の様々な時代・場所にこうした有機物や鉱物がどのように存在しているのかを調べ、太陽系や地球のような惑星がどのように誕生したのかを明らかにすることを目指しています」と、天文衛星も活用した今後の展開に期待を述べています。

 

  この研究成果は、国際的な惑星科学誌『イカルス』に2019年11月18日付で掲載されました  (Takafumi Ootsubo, Hideyo Kawakita, Yoshiharu Shinnaka, Jun-ichi Watanabe, Mitsuhiko Honda, "Unidentified Infrared Emission Features in Mid-infrared Spectrum of Comet 21P/Giacobini-Zinner")。論文のプレプリントはこちらから閲覧可能です。また本研究は、文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業 (課題番号:S1411028) および科学研究費補助金 (課題番号:JP17K05381, JP19H00725) の助成を受けて行われました。

 

 

 

 

 

 

 

 


【CNN】 11月22日13:00分、""山火事に巻き込まれたコアラを救出 オーストラリア””

2019-11-22 22:09:47 | 多様な生物の世界、動物・パンダ、魚、昆虫・蝶・鳥;花・草・樹木、絶滅危惧種!

 

① ""山火事に巻き込まれたコアラを救出 オーストラリア””

 

 

山火事に巻き込まれたコアラ、通りがかりの女性が救出 豪

                         

(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州で山火事が猛威を振るうなか、火事に巻き込まれたコアラを通りがかった女性が助ける出来事があった。

👩 劇的な救出の様子を収めた動画には、トニ・ドハーティーさんが同州ポートマッコリーの近くで、コアラを助けるために車から駆け寄る様子がうつっている。

 ドハーティーさんはCNN系列局ナインニュースの取材に対し、コアラが炎の中から出てくるのをみて恐ろしかったと振り返った。コアラを何かでくるむ必要があると考えたので、上着を脱いでコアラを包んだという。

 

 

 コアラはやけどを負い、おびえながら森を歩いていた/Nine News

 

  ドハーティーさんは助けたコアラに7人の孫の1人にちなんで「ルイス」と名付けた。

 

🏥  ドハーティーさんとコアラはポートマッコリーのコアラ病院で再会した。この病院でルイスはやけどの治療を受けている。

  病院は20日の時点でルイスが助かる可能性は五分五分との見通しを示していた。今回のけがを乗り越えても、回復までには長い時間がかかる見通しだ。ルイスは腹部や胸、鼻などにやけどを負っている。

🏔🌲🌲🔥 専門家によれば、ニューサウスウェールズ州での山火事によって、これまでに350匹あまりのコアラが死亡した恐れがあるという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【CNN】 11月22日13:55分、""環境活動家トゥンベリさん、「時を駆ける少女」だった? 19世紀にそっくり写真””

2019-11-22 21:49:17 | 地球環境・世界の気象、大規模災害、人類の未来を徹底的に考える。

 

※  これは本当か嘘(fake)か!?

 

① ""環境活動家トゥンベリさん、「時を駆ける少女」だった? 19世紀にそっくり写真””

 

 

  グレタ・トゥンベリさん(右)に瓜二つ? 19世紀の少女の写真が話題に/University of Washington Libraries, Special Collections/AP

        

(CNN) 世界のリーダーを相手に地球温暖化対策を訴え、若者を動員してストを展開する16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさん。

 ところが同一人物としか思えないような少女が写っている19世紀の写真が発見され、トゥンベリさんが時を駆けるタイムトラベラーだったという説がSNSで飛び交っている。

 「120年前の写真をきっかけとして、環境活動家&環境ヒロインのグレタ・トゥンベリさんが本当は『時間旅行』をしていて、私たちの惑星を救うために時を越えてやって来たという説に火が付いた」。あるユーザーはツイッターにそう書き込んだ。

 

  写真は1898年に撮影されたもので、金を探す子どもたちが写っている/University of Washington Libraries, Special Collections「グレタ・トゥンベリさんは太陽光発電のタイムマシンを使って時間旅行をしているに違いない」という投稿もあった。

 

👤   一方で、これは暗黒の未来を写した写真だという説を唱えるユーザーも。

 トゥンベリさんのドッペルゲンガーが写っているのは、1898年に撮影された白黒写真。

 3人の子どものうち1人が、トゥンベリさんにそっくりだった。米ワシントン大学図書館によると、カナダのユーコン準州で金を探す子どもたちをとらえた写真だという。

⛵ 👩  現代のトゥンベリさんは温暖化ガスを排出しないヨットでポルトガルへ向かう途上にあり、今回の騒ぎについてはコメントしていない。ただ、タイムトラベラー説が浮上する前に、自らの白黒写真を共有していた。もしかすると、こうなることを予知していたのかもしれない。

 

 


【Bloomberg】 11月22日16:19分、""日本株は反発、米中協議継続期待や商品市況高-電機や素材株高い""

2019-11-22 21:03:45 | 経済;投資、負け犬個人投資家の必死の反撃、統計・CP/AIを活用…

 

(Traders work inside the Tokyo Stock Exchange (TSE))

 

 

 

① ""日本株は反発、米中協議継続期待や商品市況高-電機や素材株高い""

2019年11月22日 7:59 JST        
 更新日時         
 2019年11月22日 16:19 JST   
                       
  • 米国は合意なしでも12月の関税発動を遅らせる公算-報道            
  • 米原油先物相場は2.8%高、東証1部売買代金は2兆円割れと低調            
                
Traders work inside the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Tuesday, July 24, 2018.
    

☀   22日の東京株式相場は4日ぶり反発。

 米中通商協議への楽観がやや強まったことや商品市況の上昇が好感され、村田製作所など電機をはじめ、鉄鋼などの素材、石油・石炭製品など資源関連株が上げた。 

 
  • TOPIXの終値は前日比1.96ポイント(0.1%)高の1691.34
  • 日経平均株価は同74円30銭(0.3%)高の2万3112円88銭

〈きょうのポイント〉

 
  • 米国は12月15日発動予定の関税遅らせる公算、合意なしでも-SCMP
  • 中国の劉副首相、USTR代表に対し月内の訪中を招請-関係者
  • 米商務省:マイクロソフトにファーウェイ向け量販ソフトウエアの輸出許可
  • 21日のニューヨーク原油先物相場は2.8%高の1バレル=58.58ドル、9週間ぶりの高値

 

 👤 りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは 「米中対立はこれ以上悪化せず、いい方向に向かうという前提で、世界景気がゆっくり回復していく局面にある」 と話した。

  株価指数は朝方こそ前日終値を挟んで方向感に乏しかったものの、午前半ば以降にやや持ち直しの動きとなった。
 
👤 東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは、 「ここ一週間、米中対立をめぐる楽観論の後退で株価は上がりにくいと感じていたが、それを修正する動きになった」 と分析。
 
 「想定したほどの売りが出ていないことに市場がそれに気づき始めた」と話す。
 
  鈴木氏は 「感謝祭を通過すると米国株は上昇する傾向があり、日本株も配当金の支払いで5兆円ほど資金流入が期待される。需給の好転で株価が強くなると意識した先回り的な動きを含め相場をみるべき局面だ」 と指摘した。

☁ もっとも、東証1部売買代金は3日ぶりに2兆円を割り込むなど、様子見ムードも強かった。

  りそな銀の下出氏は景気回復の期待先行で買われているものの、「経済指標は改善ペースが非常にゆっくり。景気回復するだろうという期待だけでは買い続けられない」とし、今後は「証拠がみたいという時間帯に入る」 のではないかとも話していた。

  • 東証33業種では証券・商品先物取引やガラス・土石、鉱業、小売、石油・石炭製品、電機、鉄鋼が上昇
  • 電気・ガス、不動産、海運、食料品、サービス、銀行は下落

 

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【Bloomberg】 11月22日20:10分、””韓国がGSOMIA終了を停止、輸出管理で日本と協議へ””

2019-11-22 20:48:57 | 韓国 ; 政治、経済、軍事、日韓歴史問題、文化、歴史、美術…

 

① ””韓国がGSOMIA終了を停止、輸出管理で日本と協議へ””

2019年11月22日 17:00 JST        
 更新日時         
 2019年11月22日 20:10 JST                              
  •   23日午前0時の失効を土壇場で回避、韓国はWTO提訴手続き停止            
  •  「韓国は戦略的な観点から判断した」-安倍首相            

 

📘 韓国政府は22日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、協定終了を停止すると発表した。

 GSOMIAは23日午前0時に失効することになっていたが、土壇場で回避された。また、日韓両政府は輸出管理の問題について協議を再開することも明らかにした。

 
👤  韓国大統領府の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は同日の記者会見で、GSOMIAを終了する通告の効力をいったん停止すると発表した。
 
 同協定を韓国側がいかなる時点でも終了できるという条件を付けている。
 
 
📘    韓国側によると、韓国と日本両政府は双方が講じる措置を同時に発表することを決め、協定終了通告の一時停止を決定。日本政府も理解を示した。
 
 一方、半導体やディスプレー生産に使用される材料3品目の日本による輸出管理厳格化を巡る両国の協議中は、韓国が世界貿易機関(WTO)提訴プロセスをいったん停止することを決定した。
 
 
 
 
 
 安倍首相と文大統領
 
            
📰 韓国の聯合ニュースはこれより先、韓国政府が日本に対し「パッケージ取引」を提案したと報道。
 
 大枠では日本の輸出規制措置と韓国のGSOMIA終了の決定についてそれぞれが一定部分「譲歩」する方向としていた。聯合はまた、徴用工問題を巡っては、別途交渉を行って解決策を探ろうと韓国が提案したようだとも伝えた。
 
 
👤 安倍晋三首相は韓国側発表を受けて、「北朝鮮への対応のために、日韓、日米韓の連携・協力は極めて重要」と述べ、韓国は「戦略的な観点から判断したのだろう」とコメントした。NHKが発言内容を報じた。
            
 📘 GSOMIA終了は、韓国への輸出管理を厳格化した日本への対抗措置として8月に決定し日本に通告。9月には日本の措置をWTOに提訴していた。

 

👤 経済産業省の飯田陽一貿易管理部長は記者会見で、協議再開の理由に関し、韓国側が輸出管理の問題点改善に向けた意欲を示していると判断したと説明。

 梶山弘志経産相は輸出管理問題とGSOMIAとは「関係ない」と述べた。

👤 立命館大学の宮家邦彦客員教授は、輸出管理の協議再開は「非常に形式的な日本側の譲歩であり、韓国はそれを最大限利用して米国に対してGSOMIA延長の口実として使った」と指摘。

 「米国の顔を立てた」判断であり、「おそらく韓国内で反発する人は出てくるし、屈したと言われるだろう」との見方も示した。

 

再び問題化も

 📅 今後の見通しについては「国内の内政上のいろいろな思惑、駆け引きの中で、局長級協議で決裂すればまた半年後、1年後にまた問題化する可能性も残っているので、手放しには喜べない」とも語った。

 
 
 
 
 

米国はエスパー国防長官を韓国に派遣、協定延長を働き掛けた

Photographer: Chris Kleponis/CNP/Bloomberg

 
 
 📘 日韓GSOMIAは、両政府が2016年に署名し、北朝鮮のミサイル発射の際には同協定の下で情報交換や分析結果を共有してきた。
 
 日本は韓国の終了通告は、厳しい安全保障環境を見誤った措置だと批判、「賢明な対応」を求めてきた。
 
 日韓と同盟関係にある米国のトランプ政権も3カ国の連携維持に向けて、同協定延長を強く働き掛けてきた。
            
 
👤  韓国の文在寅大統領は19日、失効をできれば回避したいと表明したが、破棄決定の理由を作ったのは日本側として、日本が韓国に対する輸出管理厳格化の措置を撤回しない限り、破棄を見直さないとの立場を示していた。
 
(正式発表を受け、詳細を追加し更新しました)
 
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