渦巻くギンガメアジ
今も昔も変わらないバリカサグのギンガメアジの群れ。
何度も、飽きるほど見ているのだけれど巻いている姿を見ると興奮して飽く事無く眺めてしまう。
フィリピンではギンガメアジの事をマムサと呼ぶ。
この界隈の海のアジ族の中では滅法数が多いのに市場で見掛ける事はあまり無い。
魚体は60~70センチにもなり見た目は立派で美味そうなのだが食べてみると独特の臭みがあり、好んで食べる人は少ない。
そしてあまり食べられない理由がもう一つ、時季によってはシガテラ毒を持つので敬遠されているのだ。
地元の漁師は狙っては獲らない魚なのだ。
だからあまり減らないのだと思うが、定かでは無い。
マムサと似たような場所に生息しているバラクーダーは激減した。
30年前のフィリピンのダイビングポイントには「バラクーダーポイント」がそこかしこに在って塩通しの良いドロップオフのコーナーには大抵パラクーダーがいたものだった。
今でも名前だけは残っているが魚は殆ど出ない。
それでもダイビングポイントがサンクチュアリになって保護されてからは少し回復しているらしいが。
と、言う事でマムサは不味いからと毒を持つ時期が有るので魚食民族のフィリピン人が獲り残したので今もいるのだ、と・・・私の勝手な思いですが。
今回出遭った群れは比較的若いマムサの群れで超大型ではなく40~50センチ程度の魚体だった。
群れの数はまずまず纏まっていて、ざっと見て2000~3000匹で、形の良い群れ方をしていた。
バリカサグの壁は複雑に凸凹しているのでマムサがトルネードになり易い。
しかし、アポ島のマムサポイントは地形が平板なので群れは長い列になり易く、また渦に巻いても単純な円陣にしかならない。
バリカサグのマムサの群れは竜巻のように巻きながら沸き上がったり沈み込んだりとダイナミックに動くのが魅力だ。
さて、如何にも分かったように解説を書きましたが、私の勝手な思い込みなので信憑性は?であります・・・まっ、シロートですから、笑って見逃して下さい、と。