じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

今日も暑かったぁ~

2016-07-12 19:37:56 | 日記的雑談
いや、昨日程では無い暑さでありましたが、それでも炎天下での作業をすればしっかりと汗が下たる一日でありまして・・・やっぱし暑かったとしか言いようの無い一日だった訳であります。

ナント申しましょうか、我が造園科の座学は、平素は殆ど雑学でありますが、時に、とてもアカデミックであったりするので厄介なんであります。
例えば・・・肥料の三大要素って、中学で習いましたよね? 窒素・リン酸・カリ、でしたよね。
しかし、いまは5要素と言うんだそうでして、カルシウムとマグネシウムが加わるんだそうであります。
まっ、そこまではナンとか付いて行けるとしましても、更に今時の流行としましては、10大要素になっちまうんだそうでして、銅・鉄・モリブデン・硫黄・マンガン、なんて物が加わるんだそうであります・・・まっ、微量要素まで考えての施肥ナンて事は不可能に近いんでナニなんですけれども、まっ、そう言う事を教わっている訳であります。

しかし、座学の面白さの王道は雑学でありましょう・・・本日も光る話しがありました。
皆様は雷をなんで「稲妻」って言うかご存知ですかぃ? 分解すれば稲の妻、であります。
いや、昔ある所に「イネ」と言う娘がおりましてな、それが結構な器量好しだった訳であります・・・なぁンて事では無いのであります。
皆様・・・知っている人はたぶん知っていると思いますが、恐らく、知らない人は全く知らないだろうと言う話しなんですけれども・・・雷は空気中の窒素を高電圧でナニするらしく、それでアレされた窒素が雷雨の中に含まれて田んぼに降り注ぐんだそうであります。
聡明な皆様はご存知と思いますが、窒素は肥料の三大要素でありますから、それが多くなれば稲は豊作と言う事で、雷は「稲妻」と呼ばれるんだそうであります・・・昔の人は経験則からそれを知っていたんでありますねぇ・・・ロマンですねぇ、と。


青竹を籾殻で洗っています

皆様は籾殻は知っていますよね? しかし、現物に触れた事はありますか? 無いでしょうなぁ・・・昔は枕の中にも入っていたし、竃の焚き付けに使ったりなどと身近にあったんですけれどもねぇ・・・まっ、伝統芸能に近い路線の造園科でも現物に触れた事の無い人は多かった訳です。
で、籾殻をバケツに入れて水を注ぎ、青竹をしごいて洗う訳であります・・・まっ、地味な作業ではありますが青竹が見事に光り出すんで結構飽きずに続けられる作業ではありました。


先生が見本を見せてます

先生は試験の検定員なんで勘所を押さえつつ教えてくれる訳でありますが・・・青竹磨きは試験とは無関係だから、ナンてトボケた事も宣う人であります。
しかし、先生は造園のマイスターであり、最高峰の造園技能士であり、樹医でもあり、それらの功績から勲章まで頂いている凄い人な訳であります。


親柱に印をつけている?

先週立てた親柱に洗って磨いた青竹を横に取り付ける段取りをしている所であります。
横に取り付ける竹を「胴縁」と言うんですけれども、まっ、竹は決して真っ直ぐではないのがとても厄介な所であります。


うーん 少し曲がってんでネェベか?

いや、竹に真っ直ぐな物ナンて皆無でありまして、竹のように真っ直ぐな性格とかはとても信じられなくなっちまいました。
コレ、ホントでスゼェ・・・その竹を水平にして3本平行に取り付けろ、と言うのは手品師でもなければ不可能な訳であります・・・が、まっ、人間目と言うのは錯覚に弱いのでそれを利用しつつ、時には妥協と言う大いなる逃げ道を使ってナンとか取り付けて行く訳であります。


何となく完成した胴縁

ホントに造園科と言うのは並の土方仕事じゃない訳でして、土木関係のピラミッドでは一番下だと言われるらしいんですけれども、トンデモねぇ事であります。
緻密な作業の上に力仕事も要求され、素直に言う事を聞かない青竹なんて材料を巧みに使いこなさなくてはならないのであります・・・ホントに近頃つくづく思うんですけれども、ガーデニングとは明確に一線を画すどころか、殆ど古典的技能の範疇であって、重要無形文化財になっちまう世界じゃないかと思っている訳であります。

いや、庭師はまた少し別のアレでして、古典的とは造園の世界の事であります。
自分が携わり出したからそう思うと言うのは確かに否めませんけれども、しかし、機械化され難い作業と人力頼みの道具のアレコレなどは心の底から古典技能であるとしみじみ思うのであります。

と、言う事で、本日も疲労困憊でありまして、サッサと寝ようと思う次第であります。

あっ・・・手作業ばかりだったからか指がむくんでます。

では、皆様、まだ相当早い時刻ではありますが おやすみなさい、と。

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