じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

待ち人来らず

2018-08-09 20:10:59 | 日記的雑談
いや、人では無いので待ち人では無いし、実際に大手を振って来られたら迷惑なんですけど・・・台風はやっぱし来ませんでしたね。

ネタに困ってのことかテレビ局は台風の影響で荒れている海の映像など流してましたが現実味の無い白けるものでありました。

さて、今日が連休の最終日・・・って、二日だけの休みなんですけれども。
じっくりと休ませていただきました。
言ってみれば久しぶりの読書三昧・・・文庫本を4冊読みました。

いや、3冊は長編の上中下巻・・・通しであります。
もー一冊は軽い旅の本でありました。

で、明日からは怒涛の6連続出勤・・・過去にないキツさであります。

いや、たった6日と言うなかれ・・・植木屋で参らなかったおっさんが通しの出勤は嫌だなと思う程度にはキツイんであります。
なので先輩のバイトさんはほとんど入っていませんし、入っていても夜は7時上がりなのであります。
が、自分は9時から8時半とか9時半までなんであります。

まっ、銭さえ貰えればなんでもやります、がモットーですから文句を言わずに行くんですが。

今日読んだのは下川裕治著「世界の超長距離列車をのりつぶす」であります。

下川裕治・・・この前の本でも思ったんですけど、終わったな、であります。
自分の旅の指標として尊敬していたんですけれども、寄る年波がそーさせるのか、噛んでも滲み出る味わいが無くなったと言いますか、二番煎じを通り越した、又それかよ、になっていると思うんであります。

いや、然もありなん、と思うところもあるんです。

下川裕治をバックパッカーとして認めていた頃、彼は自分の金で旅をしていたわけであります。
で、旅の目的は書くため、では無く、アジアの風の中に身を置いていたいが為であったはずなんです。
とりわけタイが好きだった下川は家族を日本に残してタイ語の勉強と称してバンコクに住んだほど入れ込んでいたんですから。

で、結果、文才のある下川は旅の様子を飯の種と言いますか、生活資金として書いていたと思うんですが、今は初めに企画ありきなわけです。
と、なると事前にある程度の予測が立っちまうわけでして、だからつまらないのだと思うわけです。

中国の鉄道でラサまで行ってるんですけれども切符の手配やら査証の手配を出版社経由の旅行会社に任せているあたりが既に出来レースでありましょう。
以前の下川裕治は窓口で奮闘して切符を手に入れ場面から魅力的だったのに・・・据え膳食ってる下川なんて、ってな気分で読んだわけであります。

最後の章はアメリカだったんですが、中国とチベットの列車の章の半分以下のページ数であります。
何も起きなかったと言えばそれまでですが、下川のネタになるようなことが起きるはずのない国だったと言うことであります。

まっ、企画倒れ、ですかね。
下川裕治のネームならなんでも売れると勘違いした出版社の負け、でありましょう。

何と言ってもこの手の本を読んだら居ても立ってもいられなくなるはずの自分が大して触発されていないのがその証拠であります。

まっ、人の批判は簡単です。
んじゃお前に何ができると言う自問には答えられないんですけれども・・・一つ年上の旅行作家の筆が鈍ってくるのを見るのが嫌、そんな事なのかも知れませぬ・・・なんちゃって。



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寝坊した

2018-08-09 09:23:10 | 日記的雑談
ところで台風は来るんでしょうか?

天気予報がズーッと騒いでいるんだから、来るんでしょうなぁ。

きっと 君は来ない 一人きりの クリスマスイブ 
おそらく サイレントな一日で終わる気がします。

で、台風らしきものが居ないかと庭を覗いたんですが、未だお見えにはなっていない様子でありました。


トロピカル じゃ無いフルーツ

いや、柿をフルーツって言い難いですね。
やっぱし果物と言うべきでありましょうか?

いや、たまに風が吹くとザワザワするんでレンズを向けたんですけど、思った様な絵にはなりませんでした。

さて、七時過ぎまで寝ていたんですけれども・・・その訳は夜更かし読書でありました。

実は、違う本を読んでいて触発され英語の本を買ってみたんですけれども、本文を読んでいる時間よりも辞書を捲っている方が長く、遅々として読み進まない訳であります・・・まっ、正直に宣えば読めるとも思ってなくて中古で安かったから買った訳ですが。

さて、昨夜読み耽ったのは英文和訳の日本語版でして、全三巻・・・概ね1200ページを一気読みしたのでありました。

読んでいた本の題名は今更感が強くて恥ずかしいんですけれども・・・「人間の絆」であります。

アレです・・・英文で読んでみたいと思った切っ掛けは仏教関係の解釈本を読んでいた時にモームの文章の引用が有りまして、それが正にお釈迦様の言葉と重なった訳です。
しかし・・・仏教関係者が訳した日本語なので手前味噌は無いのか? と、何でも疑って掛かる自分は、それなら調べてみようと思った訳であります。

何度も言いますがこれは手に余るものでありました。
中学もまともに出ていない無学な私が英文の原書にチャレンジなんて大それた事であったと後悔しつつ、しかし、一生かけて読んでやるわい、と燃えたのも事実であります。

アレです、今時は紙の辞書とスマホの音声入力と使い分けて調べられるので昔に比べたらとても楽であります。
が、そもそも読めない単語も多かったりして・・・ダメだこりゃ、でありますが。

さて、読んだのは行方昭夫の翻訳でして、この人の訳は初めてでありました。

いや、貴方・・・原文の良さは私如きが語るべきアレは何も無いんで今更ですが、行方昭夫に訳された「人間の絆」は日本語では最高ナンじゃ無いかと思いました。

しかし、コレを読んで訳すコツみたいなものが掴めるかも知れないと思うのは間違いで、基礎が中学英語の私には時に意味不明な意訳にも思えた次第であります。
生意気にも宣ってみれば、現代語訳、ですかね?

しかし・・・上段でしかしを使ってまたしかしは御法度でしょうと国語の先生に罰点をくらいそうですが・・・しかし、であります。

行方先生の翻訳が余りに素晴らしく描写が生々しい訳であります。
で、人物はそれで問題ないんですが街やバーや飯屋、あるいは劇場や衣服の描写で引っ掛かる訳です。

俺はイギリスを知らない!!!
燕尾服を着た紳士の友達も居ない!!!

むせる程にタバコの煙が充満した場末の飯屋の情景が霞んで描けないのであります。

そして単純な私は・・・ロンドンに行って場末の飯屋で煙に巻かれながら酒を飲みたい、と切に思うようになったのであります。

今までも何度かヨーロッパ方面行きを画策した事があったんですがドー言う訳か行かず終いでありました。

いや、金髪には憧れていたし、なので行くんなら最初の降機地はアムステルダム、と朧げに決めていた時期もあったんです。

ふふふふふっ、勘違いしてもらっては困りますRed light district へ行こうナンテ事じゃ有りません・・・嘘ですけど。

まっ、大義名分は「ゴッホに会いに行く」でありました。

只今63歳・・・私の年期が明けるのは再来年であります。
それまでは年金が半分しかもらえないので働かなくてはならないのであります。

余談ですがフィリップの犯した愚と良く重なりまして、投資で損をし、気前良く遊んだ結果、たぶんお迎えが来るまで保つだろうと思った蓄えが思いのほか早く溶けちまったんであります。
なので年金がちゃんと貰える65際まで、自分の小遣いは稼がなくちゃならない羽目になったんであります。

で、年季が明けて自由の身に成ったら・・・フィリップ(人間の絆の主人公)が描いていたように、旅に出たいと思っているのであります。

フィリプはスペインの田舎町に憧れたんですが、私しゃまずはアムステルダム、であります。
そして、年甲斐も無くRed light district を徘徊し、葉っぱで冴えた頭でゴッホの狂気に会いに行くんであります。

フィリップは言いました Life had no meaning・・・私はコレを「ドーだっていいじゃネェか そんな事は」と訳したいと思う訳です。

ソー思うと、僅かな蓄えの目減りに怯え残り少ない人生を金の為に費やすナンて愚かすぎる、と思うのであります。

が、日本には「背に腹は変えられぬ」なんて言葉も有る訳でして・・・小説を読んで人生開眼は無いんでしょうなぁ~と、なんの落ちも無く終わるのでありました。

終わると言っといてアレですが・・・ナンだカンだ言って小説の中のフィリップは良い感じの方向で終わるんですよね。

で、日本には「終わり良ければすべて良し」と言う言葉も有りまして、所詮は成し得た者が語れる「おはなし」なんだよな・・・ナンチャって





コメント (2)
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