沖ノ鳥島は「岩」 台湾の馬政権の悪あがき? それとも中国との共謀?
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政権交代を控えた台湾の馬英九政権の"悪あがき"なのか? それとも、中国との"共謀"なのか?
海上保安庁はこのほど、東京都小笠原村に属する沖ノ鳥島沖の排他的経済水域(EEZ)で、違法操業していた台湾漁船1隻を拿捕した。
これに対し、中国寄りで日本に冷たかった、台湾の馬英九総統(大統領)は、「沖ノ鳥島は島ではなく岩だ」と主張。27日には、台湾の漁民たち約200人が、台北にある日本政府の施設前でデモを行い、「日本政府は謝罪しろ」などとシュプレヒコールを上げ、施設に卵を投げつけるなどした。
これまで台湾は、沖ノ鳥島が「島」か「岩」か、という定義はしてこなかった。なぜ、今回、中国や韓国と同じような反日的な主張をし始めたのだろうか。
◎新政権の発足前に、圧力をかけ始めた中国
5月20日には、馬氏が総統の任期満了を迎え、民進党の蔡英文氏が新しく総統の座に就く。馬氏と逆で、蔡氏は、中国と距離を置き、日本と仲良くしたいと考えている政治家だ。
この蔡政権の発足を前に、中国はすでに圧力をかけ始めている。
4月上旬、アフリカのケニアで、詐欺事件に関与した台湾人45人が、台湾ではなく中国に強制送還されるという事態が起きた。
また、同月18日には、経済協力開発機構(OECD)がベルギーで開いた国際会議において、中国が台湾の出席中止を求めたため、台湾代表団は一部会合に出席することができなかった。
さらに、蔡政権発足直後の5月23日から開かれる世界保健機関(WHO)総会にも、中国の圧力によって、台湾の代表が出席できない恐れが出てきている。
こうした流れを見ると、今回の台湾漁船による違法操業、拿捕、抗議運動という一連の問題の背景にも、中国の影を見てしまうのは筆者だけではないだろう。
◎台湾を「国」として認める
ご存知の通り、台湾は国連に加盟しておらず、日本やアメリカなど主要な国々と国交がなく、国際社会では、「国」として認められていない。
中国は、台湾を吸収することを国家目標に置いているが、台湾が中国の手に落ちれば、目と鼻の先にある沖縄が侵略されるのも時間の問題となる。
結局、自国や台湾、アジアの平和を守るためにも、日本は台湾を国として認め、国連に加盟させ、民主主義や自由という価値観を中国本土に広げる努力をしなければいけないという結論になる。(貴)
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