鶴岡まちなかキネマは2020年の春、突然の閉館となりました。その後、4つある映画館(スクリーン)のうち、小さなほうの二つ(キネマ3:80席、キネマ4:40席)を映像機能付きの交流施設として残すという案が、市と地元の方々の協力の下で発表されました。現在、地元の山王まちづくり会社三浦新社長を中心に、映画館としても機能できるような方向で努力が続けられています。
そんな中で、地元で幅広く活動し、映画館の存続に力を注がれている中村恵二さんと、地元出身で全国で活躍する活弁士、佐々木亜希子さんによって、映画産業の動向とからくりを解説してくれる本の改訂版が出ています。
私は、第3版は読んでいましたが、今度はコロナ後の状況も入れた最新版です。
私は、(設計者という身びいきの立場から)経営的にも大きな支えとなっていた大きな方のキネマ1、2(165席、152席)を残して活用してもらえないか、また市民にいろいろな利用をされているエントランスホールを残してもらえないか・・・などと思っていますが、映画館経営の面からはどうなんだろうか? そんな思いで、第3版を読んだことを思い出します。
第4版には、まちキネの現状も紹介されていました。産業としての映画館という視点からの議論も聞いてみたいものです。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko Takatani
architecture/urban design
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