ブログ仙岩

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もんどりこのからむし織

2024-09-29 04:35:00 | 作品

乾燥したからむしの繊維を水に浸し細く裂く。

好みの太さに裂いた繊維は苧裂き棒(竹の棒)に掛け、繊維の方向をそろえ、裂いたものが重ならないようにするのが肝だ。

繊維の向きが違うと毛羽だって美しい布が織れなくなる。

屋号もんどりこ(弘前ねぷたの戻り囃子の掛け声)の山内えり子さんは青森生まれ、実家はリンゴ農家、母は農閑期に編み物やこぎん刺しをしていたので、そこで遊んだと。

山内さんはこぎん刺しにいつしか興味を持ち、からむし織の技術は廃れ、昭和村で今も行われていることを知り、

実際に訪ねて工芸博物館の展示を見ただけでは分からず、昭和村に1年間住んでからむし織を学んだ。

が、春の焼き畑、夏の刈り取り、からむし引き、繊維を裂いて糸づくりを経て、冬に織る。

1年間学んでも一度の体験では覚えきれず、もう一度やりたいと19年になり、こぎん刺しをして小物に仕立て暮らしている。

このからむしおりの布や小物に刺し記す故郷・津軽の文様が描かれ、自分流に作り出す。

自然を相手にした仕事だから、衣食住を自分で作るのが夢と、季節と共に歩みながら自然体で生きる姿に感動した。



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