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「嫌われる勇気」の本のツボ

2015-01-13 09:54:16 | エッセイ
岸見一郎・古賀史健著「嫌われる勇気」の岸見さんの話を聞いた。

岸見さんは京都生まれの58才、京都大大学院文学部西洋哲学、プラトンなど古代西洋哲学の研究、アドラー心理学の研究、ライター古賀さんと10年来の付き合いからアルフレッド・アドラーの思想を解説する啓蒙書である。この本は未知のことではなく、今まで漠然と考えていたことを言葉にしただけである。

世界はシンプルで、誰でも幸せになれる。しかし、過去の原因で不幸になり、人は変わらないという青年に、変われないので、不幸を自分で選んだと考えると人生も決まる。未来に目を向けるとこれまた不安になる。引きこもりが得だと考えるから出て行かない。

他人との摩擦に悩む人もいるが、世界の中心に自分が居ると考えれば他人はそれほど怖くない。しかし、好きだけど結果が怖くて恋をしない。ゴミを拾う自分を見てくれる人がいるから拾うような人の顔色を見て行動する子になって欲しくない。勉強をしないのは子供自身の問題で、親は口出ししてはいけない。

人の顔色を見て行動することから、嫌われることを恐れない自由を取り戻す人生は連続の刹那に勇気を出すことがアドラーの根底にある。アドラーの心理学は個人心理学で、人は負から出発して、正に向かうもの。それを青年との対話形式で、自由とは他者から嫌われるもので勇気をもって立ち向かう人生論である。

堀江もんのゼロに似ており、阿川佐和子の聞く力や叱られる力と同じような人生を生きる啓蒙の道しるべである。


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