年に一回、地区の教育委員会だとか教育事務所だとか、そこら辺は詳しく知りませんが、いわゆるお偉いさんたちが学校訪問に来ます。
監査が目的ですが,年に1回は学校の様子を直で見るということだそうです。
今年もやって来るということで、そうなるとせかせかしだすのが管理職の皆さん。
教室の棚はどうしろとか
職員室の机上はどうしろとか
廊下の掲示物はどうしろとか
勤務記録簿はどうしろとか
さらに、全学級の授業も参観していくということで、
板書はどうしろとか
グループ活動をどうしろとか
指導案をこう書けとか
なんか、見られてまずいことがあったら、叱られるんでしょうか。
管理職の皆さんのピリピリした様子が手に取るほど分かってしまい、こちらとの温度差が大きく,
「はやく終わればいいのにな」
って思っていました。
そして,言われた通りには色々として、(それだけでも結構な労力でしたが)お偉いさんたちを迎え入れました。
15名ほど来ました。
(多いなっ )
2時間ほどの訪問でしたが,その間,監査として見るべきものをチェックされたのでしょう。
そして私の学級にも授業参観に来ました。
早々と「指導案を出せ」と言われたので,予定が立てにくく,こんなとき便利な道徳をしました。
全学級を回るので,1つの学級を見るのはほんの2~3分程度です。
私のクラスは,道徳の授業の後半で,ある子が間抜けな発言をして,それがきっかけでやんややんやと笑い声で盛り上がっているところに,バッチリお偉いさん方がやってきてしまいました。
私もその笑い声に混じっていた一人だったのですが,急に
「はい,じゃあ静かにして…」
なんて言うのも不自然で,
(まあいいか)
とそのまま授業を続けました。(笑)
結局,そんな子どもたちの様子を見られただけの授業参観でしたが,あとから
「何ですかあのクラスは!」
なんて管理職が叱られてなきゃいいのですが。(笑)
さて
この訪問が学校にとって,また教育委員会や事務所にとってどれくらい有意義なのかは,私たちの立場からは全体像が見えませんが,ある先生が苦笑いしながら言いました。
「お偉いさんも年に一回ぐらいは学校に来てもらわんとね。学校がきれいになるわ。」
管理職に「ここをきれいにしろ」「あれをこっちに移動しろ」言われてみんなあれこれ作業をしたのですが,その中でぼやいていました。
もちろん私たちにとってはこんな学校訪問は煙たいものなんですけど,そんなのも前向きにとらえれば,「学校がきれいになる」機会にできるというものですね。
普段からきれいにできればいいのですが,何かきっかけがなければ手をつけないところって多いですものね,学校は。
職員室の隣の先生も,普段は机上が山のようなんですが,今回は慌ててお掃除していました。
いいことですよね。(笑)