小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

子どもが言うなら、やるしかないでしょう

2015-05-01 19:19:29 | 授業中の攻略法
5年生算数。
単元「単位量当たりの大きさ」
今日の授業は
「こみぐあい」
を考えるところです。
A 2枚のマットに12人
B 3枚のマットに15人
「どちらがこんでいるでしょうか?」

ここではもちろん、1枚当たりの人数や、逆に1人当たりの枚数を調べていくことになるわけですが、子どもの発想とはおもしろいものです。

まず、ある子が抱いた疑問が
「こんでいるって、どういうことですか?」
なるほど、子どもとしては当然の疑問です。
「言い換えると、どうなるかな」
おもしろそうなので、他の子たちにふってみました。
「人がいっぱいいる?」
「人数の問題じゃないよ」
「なんていうか、ギュウギュウな感じ」
「狭苦しい」
「暑苦しい」
そういう言葉で
「あ~分かりました」
と理解できたようです。笑

ここから本題。
「さて、どうすればこみぐあいを調べることができると思いますか」

この問いに、賢い何人かの子は
「人数÷枚数」
が浮かんだようですが、そこで、さっき「こんでいる」の言葉を質問した子が、とても真剣な顔をして答えました。

「そこに入ってみる」

最初、私も含めてみんな、この子が何を言ったのか意味が分からず、教室中がポカーンとなりましたが、数秒おいてから、意味が分かりました。
一応、その子に確認。
「どういうこと?」
「だから問題のAとBの両方の状況に自分が入ってみて、窮屈だと感じた方がこんでいるってことです」

算数の授業で算数の話しか頭になかった私は、この、算数をそっちのけにしたアイディアが痛快でたまりませんでした。

やるしかないでしょう

時間はかかりますが、予定していた授業の流れとは大きく変わりますが、やるしかないでしょう。笑

私は床に2㎡と3㎡を書き、そこに問題のAとBと同じ状況になるように子どもたちを入れました。
そして、ご希望通り、その子を、AとBの両方に入らせてあげて、窮屈具合を体験させてあげました。
「どう?」
「…たぶんだけど、ちょっとだけAの方が窮屈な気がしました。」
「そっか~ じゃあ、本当にそうなのか、算数的にも明らかにしてみようか」

なんて言いくるめて、本題に戻っていきました。