小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

私もかりだされた「県のプロジェクト」が日の目を見るのはいつのことやら

2015-12-31 09:07:06 | 教師力UPの攻略法
新年明けましておめでとうございます。
今年も小学生攻略法をよろしくお願いします。

さて
今年度、本県は学力向上に関するプロジェクトを立ち上げ、私もその一員としてかりだされてしまいました。
こないだまでに、全5回の会合を終えました。
5回です。
毎回このために学校を離れるのは大変でした。

さて、このプロジェクトで私たちが何をしたかというと、主に
・活用力、思考力、表現力等を高めるための問題作成
・同じくモデル授業指導案作成
でした。
私と同じようにこのためにかりだされた他校の先生たちと、いろいろとアイディアを出し合いながら、たっぷりと時間を使って進めました。
他校の先生たちの専門的なアドバイスもいろいろと聞けたし、私には勉強になる機会でした。
問題も指導案もそれなりのものが出来上がり、私たちの役目としては一応完了です。

県としては、このプロジェクトチームが作成したものを、インターネットを中心に全県に広め、実践を促し、そして県全体として活用力等を向上させようというねらいです。

ですが、うまくいくでしょうか。
私は考えてみました。
本当に、県がねらっているとおりのことが実現するには、いくつものハードルがあるだろうと。

ハードル1
チームが作成した問題や指導案の中身が十分に価値のあるものか

ハードル2
価値があったとしても、作成した問題や指導案をネット上に掲載する作業がスムーズに進むか

ハードル3
スムーズに進んだとしても、ネット上に掲載したものを、県内の先生たちが手軽に閲覧できるシステムができるか

ハードル4
システムができたとしても、「ネット上にあるから積極的に活用を」という県の広報が現場の先生たちに浸透するか

ハードル5
浸透したとしても、現場の先生たちがそれを必要と感じるか

ハードル6
必要と感じたとしても、それに手を伸ばす時間的精神的ゆとりが先生たちにあるか

ハードル7
先生たちにゆとりがあったとしても、それらを子どもたちに意欲的に、効果的に取り組ませる手法を先生たちが知っているか

ざっと考えてみても、これだけありました。

本当に効果が上がるのは、これら7つのハードルのすべてをクリアしたときだけです。
どこか1つでもつまずけば、アウトです。
…なかなか厳しいですなぁ
私たちは、県の指示のまま、私たちなりに精いっぱいのものを作ってはいるのですが、何も「完了」しているものはないと言えるでしょう。
これから先、これを広める側の県、そして受け取る側の現場、両サイドの条件を整えていく必要がありそうです。

私の経験上、今回のプロジェクトに限らず、この類の取り組みは、往々にしてハードルのどこかでやっぱりつまずいて、うまくいかないことの方が多いということも分かっています。

さて、今回はどうでしょうか。
今後、現場側にいる私が、いつの日か
「お、これは」
と、自分が作った問題や指導案を現場で見ることになり、そして実際の授業の中で使える日が来ることを期待しています。