小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

校舎の隅っこにある購買部のおばちゃんのこと

2016-05-17 22:01:03 | 教師力UPの攻略法
本校にも購買部があります。
子どもたちが消しゴムや赤白ぼうしを買うこともできるし、先生たちが用紙や赤ペンを買うこともできます。
校舎の隅っこの方にあって、休み時間にはちらほら買い物の子どもたちがいます。

この手の学校の購買部の運営の仕方っていうのは校種や地区で様々な形があるのでしょうが、本校の購買部を運営しているのは、まったくもって外部業者の人で、学校の職員ではありません。
だから購買部の職員の人と私たち教員は基本的に必要な買い物以外での接点はなく、交流が深まる機会も特にありません。
本校の購買部は午前中しか営業していなくて、昼以降は閉店しています。
だから放課後に顔を合わせることもなく、なおさら疎遠な感じがする関係です。

購買部にはいつも「おばちゃん」がいます。
私たちと違って異動がない分、もう相当な期間、本校の校舎の隅っこに住みついていることになるおばちゃんです。
聞くところによると20年以上いるとか。
私は自分がこの学校の一番のベテランと思っていましたが、実は相手にならないくらいのベテランがいたんです。

多くの先生たちはこのおばちゃんと話をする機会はほとんどないのですが、私も担任をしていたころはそうだったのですが、教務主任をするようになって、このおばちゃんと会話をすることが増えました。

というか、私の方から話しかけにいくようになりました。
私なりに、「学校の職員で一丸となる」という目標をもったときに、この購買部のおばちゃんだって輪にいれたくなったのです。

授業をする教室まで行くのに、わざと遠回りして購買部の前を通ってあいさつしたり。
時間があるとき、たまにだけど職員室のお菓子を持って行ったり。
そして、毎週の職員週報を、必ず購買部にも届けるようにしました。
他にも、
「これもあれば助かるかな」
と思えるプリント類は届けるようにしました。

購買部のおばちゃんは、話せばとっても明るい気さくな人で、すぐに親しくなれる人でした。
だから、始めは
「教務主任として、行かなきゃ」
という感じで通っていたのも、途中からは
「おばちゃんと話して息抜きでもするか」
という感じで行くようになりました。

おばちゃんは私が週報を届けたりするので、
「先生、いつもわざわざありがとうね~」
って喜んでくれます。
「長年いるけど、これを届けてくれる教務主任は先生が初めてだよ」
とも言ってくれました。
「学校のスケジュールが分かったほうが営業しやすいでしょ。売上あげないとね」
なんて話してます。

私にとっては意外なところに友達ができたような感じで、息抜きをさせてもらえるしよかったのですが、私がコンタクトをとり続けていることで、学校として何かいいことが起きているかというと、それは特に見当たらないような気がします。
最初はそこをねらっていたんですけど。

でも、もう別にいいかなと思っています。
そもそも、学校を運営する私たちと、購買部を運営するおばちゃんとは、まったく立場が違うわけだし、それぞれの目標とか利益としている部分も、共有できるものではないというが現実でしょう。
そこを無理につなげることはできないし、つなげる必要もないのかなと。

だから今までもそうだったように、相変わらず学校は学校で、購買部は購買部として在り続けることでしょう。
それでいいんでしょう。

結論、私がしていることは特に意味がないのかもしれません。
週報を持っていくことをやめたところで、お互いの営業にはなんの支障もないでしょうから。

でも、続けようと思います。
私が好きでしているという部分が大きくなっていますから。
それに、これだけ仲良くなったわけだから、急に疎遠になるなんてことはできませんし。

教務主任の仕事うんぬんではなくて、もはや友達付き合いですね。

私にとっては、根詰めて仕事をする時間に埋もれる中で、ふと遊び心をもつというか、気持ちにゆとりをもつ、そんな瞬間を忘れないためのルーティンになっているので、それはとても貴重なことだと思っています。