小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

先生は何のテレビが好き?ぼくはね…

2010-12-17 17:34:23 | 「教師-子ども」関係の攻略法

「先生,なんの果物が好き?」

男の子が聞いてきました。

「果物ね… なしかな。」

そのあと子どもはすぐにこうきます。

「なし?ぼくはね,みかんだよ。昨日ね,おばあちゃんちからいっぱいみかんが届いたの。すっごく甘かったよ。ぼく,みかん大好き!」

男の子は,先生に果物の好みを聞きましたけど,本当は自分が好きな果物を伝えたいんですね。

こういう子どもとの会話は,よくあります。

「先生,何の野菜が好き?わたしね…」

「先生,昨日の日曜日,なにしてた?ぼくね…」

かわいいものですね。

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考えて答えたのに,先生の意見はそっちのけでしゃべりだすものだから,先生は「…おいっ」ってなりそうですけど(笑)

以前,クラスのある子のお母さんに,声をかけてもらったことがあります。

「ゆうたが,昨日大好きな科学館に行って,『メタボバッタ』っていう工作を作ったんです。また,話聞いてあげてください。あの子,大好きだから。」

そして,こう教えてくださいました。

子どもは,好きなことを共有してくれる人を探している!

ということです。

確かにそうですね。

子どもが好きなことを精一杯アピールしたあとに,

「先生も,それ好きなんだよ。」

「へぇ~おもしろそうだね!先生もそういうの好きなんだよ。」

「好き」というのを共有してくれる人がいると,子どもはとてもうれしそうです。

まだ物事を見る色々な視野の狭い子どもたちにとって,自分の好きな世界というのは,強烈ですよね。

普段,子どもと大人の関係は

「子どもがアピールする」→「大人が聴いて,受け入れる」

というものより

「大人が教える,指示する」→「子どもが聴く,従う」

という関係の方が多く,その時間の方が長いものです。

これは学校でもそう。

先生が教えて,子どもが聴く。

学校生活の多くの場面でそうです。

もちろん,子どものアピールを受け止めよう,子どもの話を聴こうと先生が努めるときもたくさんありますが,これがなかなか難しいときもあります。

そんな中で,先生が「子どもの好きなことを共有してあげる」役目になってあげられたら,それはその子にとっては,とてもうれしいことですね。

きっと,そんな先生を好きになるのでしょう。

普段,なかなか一人一人の話をじっくりとは聴いてあげられなくても,だれかが

「~が好きなんだ!」

の話をしてきたら,「先生も!もっと教えて!」と,同じテンションで受け入れてあげられたらいいですね。