小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

家庭訪問 お茶菓子を「食べた」「食べなかった」の差はでかい

2011-05-08 10:06:55 | 保護者への攻略法

本校ではいよいよ今週から家庭訪問です。

怒涛の30件超。

クラスの子たちも「先生,子ども部屋も見るの??」

なんて,ソワソワしています。

私が小学生のときの家庭訪問で覚えていることがあります。

先生が家に来て,先生が座ったとたん,すぐにうちのお母さんが,お茶をいれるために台所へ行ってしまったとき。

居間には先生と自分の二人だけになり,なんと居心地の悪いのこと…

子どもが気の利いた世間話ができるわけでもないし,先生はたぶん,このあと何を話そうかで頭がいっぱいだし。

(早くお母さん帰って来い!お茶なんていいから!)

って思ってましたね(笑)

とにかく,自分の家に学校の先生がいるってこと自体が,何か気持ち悪い感じがしていました・・・ 苦手でしたねぇ

さて

家庭訪問で気をつけたいことがいくつかありますが,何十件も回る先生が何より気をつけなくてはいけないことがあります。

それは

先生は,どの家に対しても平等でいる!

ということです。

じゃあ,何を平等にしなくてはいけないか。いくつか考えられます。

◇家にいる滞在時間

ある家には20分いて,ある家には10分,なんてことにならないように

◇到着時刻のズレ

前半の家には予定通り,後半の家には30分遅れて,なんてことにならないように

◇着ていく洋服

フォーマル・カジュアルが日によってバラバラにならないように

◇口にするお茶菓子の量

大変ですが,食べた・食べなかったの差も,家にとっては気になります

◇話す話題

居心地のいい家で思わず何でもぺちゃくちゃしゃべったりしないように

◇子どものほめかた

ある家ではほめっぱなし,ある家では一つもほめない,なんてことがないように

といった具合でしょうか。

正直,保護者の方の雰囲気や,そこのお子様の様子によって,先生の振る舞いも変わってくるのが当然かもしれません。

中には,先生を上手に口車に乗せて,いろいろとしゃべらせようとするベテランお母さんもいます。

しかし,「家庭訪問を平等にする」という基本線からは外れないようにしたいですね。

子どもに公平・平等でいるのと同じで,家庭に対してもやはりそうでしょう。

先生が帰ったあと,お母さんたちの間では,家庭訪問に来た先生の話題で盛り上がるのは必至です。

そこで「うちには30分もいたのよ!お菓子もお代わりまでしちゃって…!」「え~うちでは全然だったわよ!」なんてことにならないようにしたいですね。

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「先生は,ここから何でも見えるんです。」「うそっ」

2011-05-05 18:06:42 | 授業中の攻略法

授業中,子どもたちがノートを書いています。

カリカリ…

カリカリ…

すると,黒板前にいた先生が,突然

「しょうたくん」

と呼びかけました。

しょうたくんは,一番後ろの列にいます。

はっとして顔を上げるしょうたくん。

「しょうたくん,そこに書いている『構成』の『構』の字,間違えてますよ。」

「え?」

ノートを見返すしょうたくん。

すると「あっ 本当だ」確かに間違えていました。

すぐに訂正するしょうたくんですが… ふと,思いました。

「先生,そこから見えるんですか!?」

先生としょうたくんの間には教室の端から端までの長い距離があります。

しょうたくんだけでなく,教室中のみんなが不思議に思っています。

得意気な表情の先生

「先生は,ここから何でも見えるんです」

子どもたちは「うそ~」「すげ~」「先生,どんだけ目いいの!」

先生はさらに加えて

「すごいでしょう。先生は先生のプロですからね。教室中のどこでもはっきり見えます。あなたの手元の小さい部分まで見えていますからね。」

ちょっと信じられないけど,確かに先生は一番後ろのしょうたくんのノートの字の間違えを見えていました。

子どもたちは,ごくっと,つばをのみます。

(こりゃ,へたなことはできないな… 先生には見えるんだから…)

全員がそう思いました。

先生としての威厳,授業中の緊張感が,これでちょっと増しました。

・・・・ネタ明かし

もうここまでお読みいただいて,お分かりの方もいるでしょうね。

当然,さすがに先生は一番後ろの子の字の間違えまでは見えません。

そんな視力があれば,相当なものです。(笑)

実は,さっき机間巡視した際に,しょうたくんの机の隣にも来ていて,そのとき字の間違いを見つけていたわけです。

そして,ちょっともったいぶって,その時にはそれを指摘しませんでした。

しばらくたって,黒板前に戻ってから言いました。

「字が間違えていますよ。」

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先生は,何でも見えるんです。先生のプロだから(笑)


お母さんたちと,PTA新聞を一緒に作ってみました

2011-05-03 09:55:20 | 保護者への攻略法

先日の夜は,PTAの部会に参加しました。

それぞれの部ごとに担当職員も配置されていて,その部が活動するときには,必要な場合参加するわけです。

夜7時からの会で,正直,部長さんのお母さんに「先生,お願いします。」と頼まれたときには,少し気が滅入ってしまいました。

学校が終わって,夜の会に出るのって,やっぱり大変ですから。

いわゆる広報部の会で,そのときはPTA新聞の作成作業を進める計画でした。

部員のお母さん方が10名ほど集まって,部長さんを中心に作業を分担して,かなりテキパキと作業を進めていらっしゃいました。

6月号のレイアウトを考えたり

7月号の写真撮影の当番を確認したり

みんなでいろんなアイディアを出し合いながら,昨年までのものを参考にしながら,活発に作業が行われていました。

職員である私は,職員室と行き来して書類のコピーをとったり,行事の日程確認をしたり,パソコンで進める作業を手伝ったり,という役目。

お母さん方に比べれば,仕事量は本当に少ないもので,若干申し訳ない気持ちです。

私は,こんな作業をPの方々と一緒に進めたのは初めての経験でした。

そして,思いました。

毎回教室で当たり前のように受け取っていた「PTA新聞」がこうして出来上がっているんだということ。

子どもたちに配る際にも,特に紹介もしないまま「長子が受け取ってください」とだけ言って配っていました。

反省しないと,です。

加えて,思います。

学校のPTA組織には,この他にも保健体育部,総務部,事業部,生活指導部… などたくさんあって,それぞれがこうして活動を進めている。

こんな風に夜遅くであったり,休日であったり。

それに参加してくださってる方々はもちろんそれぞれの家庭がありながら,仕事がありながら。

PTAとはそういうものだということを頭では知っていながらも,先日はその現場に飛び込んでみて,初めて実感できたような気がしました。

広報部のお母さん方は活発に作業を進めながらも,冗談を言いったりすることもあって,終始明るい雰囲気でした。

その日の作業が終わるときには,私にこうも言ってくれました。

「先生,お仕事のあとのお疲れのところ,本当にすみませんでした。今後は,できるところは私どもでしていきますので,もし何か分からないことがあったときは,またご相談させてください。」

本当に頭が下がる思いでした。

夜の会が大変な立場はみんな同じなのに。

「私にできることは,何でもしますから」そういう気持ちになりました。

その「私にできること」は,職員室を行き来することもそうですが,もう一つあるんじゃないかと思います。

PTAと子どもたちをつなげるのは,先生の役目!

PTA新聞を配る際は,広報部の方々のことを子どもたちに紹介しようと思います。

バザーの次の日には,事業部の方々の努力を考えさせたいと思います。

学校の「影」の部分で活躍することの多いPTAですが,その「影」の部分にライトを当てることができるのは,やはり先生でしょう。

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子どものために活動してくれている方々のことを,子どもたちにアピールしないのはよくないことです。

そう思うと,PTAだけでなく,またいろんな方々が浮かび上がってきそうです。

そんな視野をもった先生になりたいと思います。