田舎主婦の日日是好日

今日も生きてることに感謝かな。

本『最後の読書』津野海太郎著

2022年11月21日 | 趣味・本

この本は、

話しかけているような文章なのです。

そんな人物が、

入社後ただちに大がかりな百科事典の編集長になるなどということがありうるのかね。

たぶんないと思うぜ。

中略

いやはや、

もうしわけありませんでしたね。

という感じ。

 

そして話が次々飛んでいきます。

 

上皇様に関するお話しだったり、

美智子様だったり、

池内紀さん(『カント先生の散歩道』)、

花森安治さん(『暮らしの手帖』)、

堀田善衛さん(『定家明月記私抄』)、

ドイツの作家のトーマス・マン他

100冊くらいな本の紹介もあり、

読書案内のような本でもありますが、

津野さんは(そんなに親しそうに書いていいものかどうか)、

1938年生まれの方で、

東京大空襲も体験されておられ、

書かれておられる内容も幅広いのです。

 

著者の「あとがき」を付け加えておきましょう。

 

ひとの一生がまもなく終わろうとしている。

いやいや、ひとごとではないぞ。

現に私自身が、

いま人生のそのステージをよろよろと頼りなく歩んでいるのだから。

と思ったら、

「最後の食卓」でも「最後の旅」でも、

いわんや「最後の恋」でもなく、

ごく自然に「最後の読書」というフレーズが頭にうかんだ。

ちょっとわびしい気がしないでもないけれど、

でもまあ、

しかたがないか。

なにしろ読む人間、書く人間、つくる(編集する)人間として、

あまりにも長い時間を、

本のそばで、

本とともに生きてきてしまったのだものー。

 

Keiさん、

面白い本の御紹介有難うございました。

 

津野さんは「死ぬまで生きてりゃいい」と、

つぶやいたとありますが、

お互い、

死ぬまで本を手元に置きたいですね。

この本の中から、

1冊また注文しました。

 

 

 

コメント (10)
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