feel.

レンズを通してみえたもの。感じたこと。

ライカが人生に仲間入り。

LINN DS-I

2011年06月08日 | モノ







音響のお仕事してる友人が、でっかいコストコバッグを持ってやってきてくれた。

中にはネットワークオーディオのセットが一式。以前名古屋の友人が目から鱗を落としていた”新しい音楽”がどんなもんか興味があり、僕も同じ経験をさせてもらいたいという願いを叶えにきてれたのだ。


無線LANを構築し、Mac proやiPadと音響機器を接続。

オーディオをセットアップしてるはずなのに、なんと不思議な光景か。


セッティングはものの10~20分で完了。

試聴のスタイルとしては僕の聴きたいCDをNAS(音楽を保存するネットワーク上のハードディスクね)に取り込んでもらい、CDを聴いた後でネットワークーオーディオを聴き比べるやりかた。

さてさて始まった試聴会は、僕が音楽に対して持っている考えをひっくりかえすほど新しくて刺激的なものだった。

まず感じたのは丁寧に裏漉ししたダシ汁の様に雑味がなく澄んだ音だなという事。これはCDがプレーヤーに起因する様々な(モーターとか読み取り落ち)ノイズから縁を切ったところに拠るらしい。

クラプトンのライブ音源の臨場感がなんとも素晴らしいこと。

同じCDが音源の筈なのに、リッピングされた音源からは聴いた事のなかったオーディエンスの空気感が伝わってくる。まるでライブハウスにいるかのよう。

貴重な音源のビートルズのLet it be は何ともリアルで、デジタルの角が取れたような丸い音と表現すればいいのか。

50年前の録音のジャズはまるでタイムスリップしたかのように生々しくそこにある。

あまりのデジタル感のなさに驚嘆。自分のスピーカから鳴っている音なのかと疑ってしまう。

あと、さりげなくBGMで流していたインターネットラジオのクリアな音質にも好印象。ビットレート高いもんな~^^

耳疲れせずにいつまでも聴いてられるなとおもった。


自らレーベルを持ち、自ら金属削って筐体を作り、基盤から自作してアンプやプレーヤーを作り、スピーカーを作り、自前のソフトウェアで操作して音をならす、LINN。

ガブリエルのラッパの音が聞こえてきそうなCDの世界に於いて、SACDもBDも一気に飛び越えちゃった感のあるマスター音源、192kHz24bitの世界。

その究極の音源をひっさげてすべての音楽好きが憧れてきた夢の音を聴かせてくれる、最新鋭の箱舟サービスだね、これは。

音質別に値段が設定されてる所なんか興味深い^^

決して大企業ではないが、すべてを自らで賄って音を売り物にする垂直企業の、計り知れない実力をみせつけられた。


昔に彼にそそのかされてLINNのアンプを買ってしまったりしたわけだが、

今回も例にももれず激しく魅せられてしまった。

今のシステムを一掃し、シンプルにDS-Iとスピーカーだけに構築しなおすのもステキだなと。

完全に冷めてしまっていた音楽の愉しさをもう一度復活させてくれる魅力的な経験で、

静かに控えめに佇むLINNが、美しい悪魔に見えた。(3月のライオン風)


---
Zeppelin Airによるウチのネットワークオーディオモドキではなく、本物のネットワークオーディオ。

興味をお持ちになった方はこちらへどうぞ。

GLANCE

出張セットノウハウを持ってるのは日本でも彼だけのようだし、エエ仕事してますよ、彼は。