主要祭儀一覧には『天皇陛下が,神嘉殿において新穀を皇祖はじめ神々にお供えになって,神恩を感謝された後,陛下自らもお召し上がりになる祭典。宮中恒例祭典の中の最も重要なもの。天皇陛下自らご栽培になった新穀もお供えになる。』(傍線は筆者)『宮中祭祀「新嘗祭」はどうしたのだろうか』と記事を書いたが、本日、宮内庁のホームページに「新嘗祭」についての日程が記載された。
平成25年11月23日(土) 天皇陛下 新嘗祭神嘉殿の儀(夕の儀)(神嘉殿)
平成25年11月24日(日) 天皇陛下 新嘗祭神嘉殿の儀(暁の儀)(神嘉殿)
皇太子殿下同妃両殿下のご日程
平成25年11月23日(土)皇太子殿下 新嘗祭神嘉殿の儀(夕の儀・暁の儀)(神嘉殿)
平成25年11月24日(日)皇太子殿下 新嘗祭神嘉殿の儀(前夜に引き続き 暁の儀)(神嘉殿)
平成25年11月23日(土)文仁親王殿下 新嘗祭神嘉殿の儀(夕の儀・暁の儀)(神嘉殿)
平成25年11月24日(日)文仁親王殿下 新嘗祭神嘉殿の儀(前夜に引き続き 暁の儀)(神嘉殿)
【注】「前夜に引き続き」とは24日午前零時、浄闇(じょうあん)の世界に儀式が執り行われた。
皇后、皇太子妃、文仁親王妃の日程記載が無いことは、それぞれお三人は御所内、青山御所内に控えておられたことになります。
ここにこそ、憲法第一条から第八条までに規定されている“象徴天皇制”とは異なる次元の“宮中祭祀”と“皇室典範”が奥深く存在するのです。「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」であります。天皇がご高齢で持病もあることから、退位をして皇太子に天皇の座を譲ったらどうかという議論が国民の中にも又政治家の中にもあります。しかし「第四条 天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。 」とあるように、天皇が崩じなければ皇太子が即位できないのです。大正天皇が病気だったときに、当時の皇太子(後の昭和天皇)が摂政殿下になりましたが、第十七条に「摂政制度」がありますので、宮内庁長官が配慮する余地はあるでしょう。
「皇室典範」
(昭和二十二年一月十六日法律第三号)最終改正:昭和二四年五月三一日法律第一三四号
第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。