先の四万十市長選挙で惜敗した田中全さんから挨拶状が届きました。新宿区に住んでいたときから、市ヶ谷刑務所に収監され絞首刑となった「大逆事件」に関心があり、世田谷区に転居しても近くの都立蘆花恒春園の蘆花記念館には、徳冨蘆花が大逆事件で時の明治天皇に直訴したり、東京帝国大学で「謀反論」を講演したことが展示されています。よって田中全さんが事務局長の「幸徳秋水を顕彰する会」の会員となってきました。
幸徳秋水顕彰碑「非戦の碑」『吾人は飽まで戦争を否認す• • •』
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拝啓 まもなく梅雨入りのうえに、先が見えないコロナウイルスの蔓延により、例年以上に鬱々とさせられる季節になりましたが、お変わりはないでしょうか。
さて、私こと4月2 5日投開票の四万十市長選挙においては、格段のご支援(カンパ)をいただきましたことに対し、心から御礼を申し上けます。
私は昨年12月再出馬を決意し(出馬表明は1月25日)、選挙戦は8年前敗れた現職との一騎討になりました。
私が訴えた主な争点は地方自治のあり方です。現市長は就任後すぐに地元土建業界等の意を受け2人目の副市長を国土交通省から迎え、国・県との一体感を前面に出し、道路、治水などのインフラ整備を最重点施策においてきましたが、一方で市民生活に密着した分野を軽視してきたことは、公立保育所の民営化、市民病院の医師の減少による機能低下、コロナ対策の遅れなどに表れています。
私は「市民の命と生活を守る」ためには、国・県と連携は当然ながらも市独自の創造力・企画力の発揮が必要であることから、二人副市長制の廃止、独自のコロナ支援策、保育園児の給食費無料化などを主張しました。
私の主張には市民の反応は良く、勝利への手ごたえを感じましたが、相手陣営は自民党、公明党丸抱えで、国会議員、前知事(衆院選予定候補)が入るなど、次期衆議院選挙の前哨戦としての総力戦になったことから、最終的には組織力の差(応援市議はこちら5人、相手14人もあって、競り負けました。
結果は残念でしたが、論戦によって現市政の実態が明らかになり、今後市民の厳しいチェックの目が注がれることになったことは、よかったと思っています。
いま国政では、国民の命を軽視した後手、後手のコロナ対策や、オリンピック開催への固執に見られるように、自公政権の機能不全、行き詰まりは明らかです。
私としても、次は秋までには確実に行われる次期衆議院選挙での政権交代をめざして元気にがんばっていきたいと思っています。
みなさまのますますのご健勝をお祈りしています。 敬具
5月14日 田中 全
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(了)