福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

スウィング ロビン頑張る

2016-11-13 19:25:47 | コーラス、オーケストラ

自分の演奏に満足するということは、滅多にないことながら、本日の町田市合唱祭に於けるスウィング ロビンのパフォーマンスは納得のいくものでした。

特に寺嶋陸也先生(詩・谷川俊太郎)の「二月から十一月への愛のうた」からの「九月のうた」では、ア・カペラでのハーモニー、バランス、テキストの心を汲んでの表現ともにこれまででは最上の出来栄えと言えましょう。

ここまでくると、もはや講評を読む気もおきません。細部の小さな失敗など問題ではなく、簡単に批評されてたまるか、という気持ちになります。決して、普段より聞く耳持たないということではなく、今回は特例ではありました。

というわけで、これから打ち上げを兼ねて、来年8月11日、山の日のコンサート(杜のホールはしもと)に向けての作戦会議であります。

 


サヴァリッシュ若き日の名盤2点

2016-11-13 12:52:44 | レコード、オーディオ


本来であれば、大阪フィル第503回定期に於けるシモーネ・ヤングさんの素晴らしさについて書くところであるが、久しぶりに帰宅したもので野暮用山積。

午後からの町田市合唱祭を控え、いまは手を休めて、わたしの中で評価が急上昇している若き日のサヴァリッシュのレコードを聴き、心をリフレッシュさせているところ。

30代から40代にかけてのサヴァリッシュは、学生時代にN響アワーで観た模範的なサヴァリッシュとは別人のような冴えと鋭さがあって、その狂気を孕んだ頭脳明晰さから産まれる音楽のアブノーマルさが溜まらない魅力となっているのだ。

今朝聴いた2枚は、当時の手兵ウィーン響とのものではなく、コンセルトヘボウ管を振ったものだが、これがまた良いのだ。未だメンゲルベルクの魂を宿しベイヌムの息吹を感じさせるコンセルトヘボウ管の鉄壁のアンサンブル能力と無限大の表現力によってサヴァリッシュの才能が伸びやかに羽ばたいているのだ。



曲は、ベートーヴェン「田園」とチャイコフスキー「5番」。
いずれも届いて間もないオランダ・フィリップスによるHI-Fi STEREOレーベル(オリジナル)によって聴いたが、この演奏の底力と奥行きの深さは、韓国プレスのCDからでは知ることのできないものである。

特にチャイコフスキー5番については、モントゥー、ムラヴィンスキー、マタチッチ、カラヤンと並ぶ愛聴盤の列に加わることになりそうだ。

では、そろそろ町田市民ホールへと出掛けるとするか。