福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

新着レコードより2点 ドラティのベートーヴェン交響曲全集とサージェント「プロムスの夕べ」

2017-08-05 01:20:57 | レコード、オーディオ


本日の収穫 その1
ベートーヴェン: 交響曲全集
アンタル・ドラティ指揮ロイヤル・フィル
英DG 2721 199 8LPs
何故かイギリスのみでリリースされた幻のベートーヴェン交響曲全集をようやくゲット。俵孝太郎がイギリスでも探し出せなかったというレア盤がひょっこり見つかるのだから、東京はマニアにとって夢の街だ。散財の街とも言う。

早速「7番」に針を下ろす。
これにも唸った。演奏は生気にあふれ、録音もいい。

日経「鑑賞術」には採り上げることはできなかったけれど、これは素晴らしい全集であると確信した。ドイツはじめ、他国で発売されなかったのは、同レーベルの他の指揮者のベートーヴェン交響曲全集との競合を避けるためだったのだろうか?

この全集、タワーレコードのヴィンテージ企画にて、CDを購入することも可能。当方はLPセット一点張りだったためCDは未聴ながら、過去の同シリーズの音質から推察するに購入しても損はないと思われる。

「アンタル・ドラティにLPでベートーヴェンの交響曲全集があることは知っていたが、現物を見た覚えはない。DGがイギリスだけでセット販売したそうだが、ロンドンにいけばピカデリーのタワー、オックスフォード・ストリートのHMVや、その向かい側の裏通りのハロルド・ムーアの中古ショップなどは必ず回り、ベートーヴェンの棚は念入りに見ていた。気がつけば買ったはずだから、短期間で廃盤になったのかもしれない。日本にも、ほとんど輸入されなかったのではないか」(俵孝太郎)・・タワーレコードHPより転載



本日の収穫 その2
マルコム・サージェント「プロムスの夕べ」 
英HMV ASD536 ホワイトゴールド・レーベル

1. サリヴァン:舞踏会序曲
2. チャイコフスキー:歌劇『エフゲニ・オネーギン』より タチアナの手紙(歌唱:英語)
3. ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第10番ホ短調 Op.72-2『マズルカ』
4. シャブリエ:喜歌劇『いやいやながらの王様』より『ポーランドの祭り』
6. チャイコフスキー/シュミット編:アンダンテ・カンタービレ
7. リトルフ:交響的協奏曲4番ニ短調 Op.102よりスケルツォ
8. エルガー:行進曲『威風堂々』第1番ニ長調 Op.39-1

 ジョーン・ハモンド(ソプラノ:2)
 シューラ・チェルカスキー(ピアノ:6)
 マルコム・サージェント(指揮)BBC交響楽団
 録音:1959年



これは、凄いアルバムだ。聴きながら脳天が痺れっぱなし。
サリヴァンの生命力にドヴォルザークとチャイコフスキーの甘い陶酔。
リトリフでは、チェルカスキーの超絶的ピアノには開いた口が塞がらないほど。
そして、エルガー「威風堂々」第1番はエクスタシーの極地!
オリジナルの白金レーベルならではの深いサウンドが堪えられない。
コメント
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