自分のテレビは砂嵐状態でよく見えないときがあるのと、ビデオはないので
記憶で書くのであるが、毎度のことながら、マスコミというのはどういう仕事
なのだろう、とまたあらためて思わされた。
昨日のニュース・ステーションでは連絡が取れない家族が病院に収容されている
のではないかと、駆けつけた人たちの表情を放送していた。
まず、自分の家族の安否が不明で極度の不安を感じているであろう人たちにマイク
やカメラを向けるというのはどういうことなのだろう。
その中の一人の人は安否がその時点では分からなかった自分の娘さんの写真を出し
て、部屋の中までうつさせていたようだ。そして今日もある家族の方について放送
していた。
むろん本人が取材を許可しているのだからそれが駄目だとは一概に言うことはでき
ないだろう。
しかし、死亡が確認された方の中には「匿名」の方もいる事を思えば、当然のこと
ながらまだ安否が不明の方の家族の人に病院の中にまで入ってマイクやカメラを
向けるというのは実にまずいことだと思う。
病院もマスコミは排除するようにすべきでなかったろうか。マスコミは取材に応じ
てくれる人を探していたのだろうが、なんとも人の不幸をさがしているようで情け
ない。
そういう仕事だと言ってしまえば、それまでだが、病院や体育館にマスコミがいる
事を嫌がって、そこへ行けない人もいないとは限らないだろう。
なくなった方の職業や電車に乗った目的なども放送しているようだが、ご遺族の
許可は得ているのだろうか。またそういうことはどこから情報を得て調べている
のだろうか。
もちろん取材を許可して受けている人たちもあるにはあるが、自分なら取材を申し
込むことじたいすごく悲しい仕事のように思う。
ただ被害者の数だけ報道すればよいというものではないというような議論もあるが、
自分はそれで充分だと思う。
もちろんそういうテレビを見ている自分にも問題はあるのかもしれない。
ただ無批判に見ているのではないつもりである。