週刊少年ジャンプ2014年9号掲載。
掲載順第4位。
第55話 【知で穿つ穴】
ようやく大会らしい盛り上がりとなり、佐々木由愛の司会もノッてきた模様。
では次の選手!とここで彼女が目にしたのは―――
白いカレーうどん!
そんな意外な料理を出してきたのが、丸井!
彼いわく、その料理の名は「白のポタージュカレーうどん」とのこと。
「白い」カレーとは・・・!
これまで出てきた品の中でも一番意外性のある外見ですね。・・・・・某漆黒の麺は例外として。(^^;A)
ですが確かに、一般的なカレーの色である黄色はターメリックによるもの。よって、それさえ入れなければ白いカレーは作成可能でしょう。
その美しい白一色の外見に香田さんは、黒木場の料理が“色彩の奔流”だとするならば、丸井のこの料理は“静寂に満ちた泉”のようだと比喩。
なんか、随分と詩的な表現デスネ(苦笑)。
一方で、大した点数は出ないだろうと高を括る観衆達。
合宿の時もヘロヘロになってた印象しかないし、と。
↑
全読者の代弁。
ですが、そんな観衆達の読みを裏切り、コメントも忘れ夢中で麺を啜る審査員達。
港坂がトッピングについて語ります。
「ぷるぷるのポーチドエッグにクリーミーなマッシュポテト・・・ たっぷりとのせられたとろとろの熱いチーズ!」
うっわ聞いただけでおいしそ~~~!(><)
そしてルーは「ウ゛ィシソワーズ」風に仕上げられていると。
冷製スープの代表格であるウ゛ィシソワーズ・・・!まさかそんなものを用いてくるなんて!
審査員の方も仰ってますが、とろみのある濃厚なスープなので、麺と一緒に組み合わせると結構重いと思うのだけど…。
ですが、そんな心配は無用だったようです。
うどん自体のツルッとした軽さと、コリアンダーパウダーの風味が箸を進ませていました。
それにしてもじゃが芋ベースのルーに加えトッピングにもマッシュポテト、そしてうどんと、随分と炭水化物尽くしな料理だな(汗)。
この料理によって、とてつもない満足感を与えられたなつめは恍惚のため息。
香田さんも、百年前の料理であるウ゛ィシソワーズから、「つけ麺」の感覚に似たこの料理を発想したことに素晴らしい一品だ!!と、最大の賛辞を。
ふむ。今回もだいぶスパイス用語が登場していますね。
それでは今回もいってみましょうか!
☆栗うさぎのスパイス講座☆(←勝手に開設)
クミン・・・セリ科の一年草。最も古くから栽培されてきたスパイスの一つ。
スパイスとして使用するのは種子の部分で、故にクミンシードとも言われる。
特有の強い芳香と、若干の辛味および苦味をもつ。
単独で使うと薬臭い料理になってしまうことがあるが、他のスパイスとブレンドして使うことにより、エキゾチックな風味づけになる。
クミンの香りを分かりやすく表現すると「カレーパウダーの香り」である。実際、クミンはカレーパウダーやチリパウダーの主原料である。
肉料理によく合い、特にソーセージやミートソースなどの挽き肉料理に向いている。他にもケーキやパン、チーズ等の風味付けに用いられることも。
世界各地で使われるポピュラーなスパイスである。
ディル・・・セリ科の一年草。
種子は乾燥させてスパイスとして使われるが、葉は生のままで使われることが多く、ハーブとして利用されている。
乾燥させた実は「ディルシード」とも言い、同じく乾燥させた葉や茎の方は「ディルウィード」と呼ばれている。葉と茎の方が香りは弱い。
生の葉は清々しい芳香だが、種子はやや刺激的な芳香を持ち、ピリッとした辛みが特徴である。
日本ではやや馴染みのないスパイスだが、北欧等の諸外国ではピクルス、パン、パイ、スープ、各種ソース、肉料理や魚料理等多方面に用いられている。
インドではカレー粉の原料にするほか、一般的調味料として使用している。
ちなみに「コリアンダー」は本誌でも説明が載っていますが、このブログでも第52話感想に「パクチー」と一緒に説明しているので、宜しければそちらもご覧ください。
この審査員達の好反応振りに、言葉を失う観衆達。
ですが、一部のメガネ集団は丸井に熱い声援を。
彼らは宮里隆夫という教授が開いているゼミのメンバーで、なんと丸井はその一団のエースだったのでした!
その宮里ゼミとは、美食に関する古典文献を研究、分析する場とのこと。
本来なら、ゼミに入ることが出来るのは二年生からのはず。
ということは、丸井も葉山と同様に、その実力から特別に認められているのでしょうね。
ここで、『味覚の生理学』、『美味礼賛』、『ル・ギード・キュリネール』など幾つかの古書の名前が。
読書が嫌いではない栗うさぎ。ちょみっと調べてみました。
『美味礼賛(味覚の生理学)』・・・1825年に出版された書物。
ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン著。フランスの法律家で政治家。何よりこの本を執筆した美食家として知られる。
食事にまつわる事柄を、哲学的考察によって語っている随筆集。
学問書を意図しているため難解な内容ではあるが、現代でもなおその重要性は失われておらず、議論の対象となっている。
この「美味礼賛」は邦題であり、本題は直訳すると『味覚の生理学、或いは、超越的ガストロノミーをめぐる瞑想録 文科学の会員である一教授によりパリの食通たちに捧げられる理論的、歴史的、時事的著述』である。
ハッキリ言って、クソ長いタイトルだと思う。
この『美味礼賛』に記されている「序章 食の格言20則」という項目から、幾つか印象に残ったものを抜粋させて頂きますね。
- 「国民の盛哀はその食べ方のいかんによる。」
これは心当たりがありまくるだけに耳が痛いですね~。(><;) - 「チーズのないデザートは片目の美女である。」
(・_・)??? テツガクッテムズカシイ・・・。 - 「せっかくお客をしながら食事の用意に自ら少しも気を配らないのは、お客をする資格のない人である。」
ガーーーン☆(目からウロコ) - 「だれかを食事に招くということは、その人の自分の家にいる間じゅうの幸福を引き受けるということである。」
ガガーーーン☆(目からウロコポロポロ)
なるほど、これほどの内容なら今を持っても尚、価値ある書物として扱われているのにも納得です。
そしてもう一冊の方。
『ル・ギード・キュリネール』・・・1903年に刊行。タイトルを和訳すると「料理の手引き」。
オーギュスト・エスコフィエ著。現代フランス料理の父とも云われる人物。
5000種以上(←!!)にも及ぶ料理のルセット(=レシピ)が収められている、フランス調理技術の集大成。
その体系化された内容は当時の料理人達の理解を助け、結果としてフランス料理の発展に大きく寄与した。
100年以上経過した現在でも尚、その有用性は些かも下がることなく、全世界の料理人達からバイブルのように読み継がれている。
ちなみに著者のオーギュスト・エスコフィエ氏は名料理人であると同時に(当時のドイツ皇帝が、彼の料理を食べた際に「私はドイツ皇帝だが、あなたは料理の皇帝だ」と賛辞)、初めてフランス料理にコースメニューを導入した人物でも知られており、他にも調理場の革新的な設計や衛生管理、料理人の労働環境改善や社会的地位の向上等も成し遂げたとのこと。
・・・なんか、とんでもない偉人の著作だった模様です(大汗)。
秀でた料理センスも体力も無い丸井。
そんな彼が天才達に食らいつくために選んだ手段は「知識」!
勉学が得意分野であろうとは思っていましたが、教授が一目置くほどとは。
自分に足りないものを自覚しながらも、そこで腐らず他のもので補おうとするその姿勢には敬意が抱けますね。
そんな膨大な学識を持つ丸井のことを、彼らはこう呼んでいました―――
「味の物知り博士」と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ゴメン。
ダサいと思っちゃった(爆)。
だって・・・なんてゆーか・・・ねえ?(←同意を求めんな)
さて、注目の点数はというと・・・
88点!
ありゃ。
90点突破は果たせませんでしたか。
これまでいたる所でダークホース臭を匂わせ、第48話でも丸井の描写だけは全く出さなかったという、散々もったいぶらせた挙句のこの結果・・・。
どうやら90点台の壁は、予想以上に高いようですね。
まあ、私達読者にとっては正直物足りない感じですが、作中では現時点での堂々2位!
その結果に心から喜んでくれているメガネの女の子がひとり。
前回ラストから登場のこのメガネちゃん。明らかに丸井を慕っている様子。
新戸や黒木場の件がようやく解消されたと思ったら、またもや名前が気になるキャラが出てきてしまいましたね(苦笑)。
丸井の健闘ぶりにはしゃぐメガネちゃんに、笑顔で頷く宮里教授。
・・・なんかほっこり。(^^)
続きましては、葉山とはまた違った香りの使い手、伊武崎!
極星寮メンバーの連発ですね。
伊武崎のカレー料理は「特製スモークカレー」!
トッピングに用いられているベーコン、ポテト、卵は全て燻製という、燻製尽くしな品でした。
テーマはあくまでカレーであり、闇雲に燻製してスパイスの香りを殺すようでは―――と、強がろうとするなつめでしたが・・・。
あー、んー、はいはい。(←もはやツッコまないことにしたらしい)
胸が詰まるほどの燻製の香ばしさに加え、スパイスの香りもしっかり活きていた模様。
仕上げに使われているスパイスは、粗挽きのシナモン・クミン・カルダモン・クローブ・・・。
・・・はい、再びいってみましょう!
☆栗うさぎのスパイス講座(後編)☆
シナモン・・・クスノキ科の常緑樹。使われるのは樹皮の部分で、これを乾燥させたものがスパイスとして利用される。
甘美かつスパイシーな香りを持ち、日本人にとっても、なじみの深いスパイスである。
和名ではケイヒ、ニッキ、ニッケイと呼ばれ、京都の「八つ橋」など、各地の和菓子や香料として利用されている。
このことからも分かるように、甘みのあるものや甘い香りの料理と相性がよい。互いが甘味感を高める効果を発揮するのである。
そのためケーキ、パン、クッキー、プディングなどに適する。フルーツの甘い香りにも合うため、リンゴやピーチを用いたシロップ煮やパイ料理にもよい。
アラブ諸国では、マトンシチューなどの肉料理にもシナモンを使っている。
カルダモン・・・ショウガ科の多年草。「スパイスの女王」とも言われている。
スパイスとして用いられるのは果実の部分で、清涼感のある強い芳香をもつ。食べるとわずかに刺激があるのが特徴である。
結実するのに4年以上かかるため、サフランに次ぐ高級スパイスとなっている。
カレーの基本的なスパイスとしてよく用いられるほか、ソース、ピクルスなどの加工食品の分野でも活躍している。
カルダモンには肉類の消臭効果があり、特にハンバーグやミートローフなどの挽き肉料理によく合う。
入れ過ぎると、臭いのきつい料理になってしまうので、量は控えめに使う。ほかのスパイスとブレンドして使うのがコツである。
カルダモンは甘い料理や飲み物にも合い、特に北欧諸国では人気が高く、パンや焼き菓子に加えることが多い。
スウェーデンではシナモンよりも多用されており、酒を飲んだ際はアルコール臭を消すため、カルダモンを噛む習慣がある。
クローブ・・・フトモモ科の常緑樹。花のつぼみがスパイスとして使用されている。
釘に似たユニークな形状をしており、クローブという名前もフランス語のクギ[Clou]に由来し、和名の「丁子」もクローブの形から付けられている。
バニラに似た甘く刺激的な香りが特徴で、つぼみを乾燥させることで芳香が格段に強まる。
中国では百里(約50㎞)も遠く離れていても香気が感じられるということから、「百里香」とも呼ばれている。
香りが強いため、使い方(量)を誤ると、薬臭い料理になってしまう。
適量を他のスパイスとブレンドしたり、加熱により香りを弱めることによって、上手く使いこなすことができる。
クローブ単独の匂いは好き嫌いがあるが、実は日本人には縁の深いスパイスで、ウスターソースやとんかつソースの主要成分だったりする。
肉の臭み消しとしての効果が高 いため、ハム、ソーセージ、シチュー、カレーなどの肉を使った料理によく使われる。
他にも風味付けにも用いられ、バニラエッセンスとともに焼き菓子に使用すると、甘いバニラ様の香りが生きてくる。
世界各地の料理に使われているスパイスの一つであるが、料理以外の用途も数多くあり、特にインドネシアでは煙草に使われ、大量に消費されている。
スパイスの風味が消えず、むしろ引き立てられているのは、燻す際にやわらかく甘い香りが出るリンゴの木をスモークチップに使っていたためでした。
燻製には主にサクラやナラの木が使われるということは知っていましたが、リンゴの木も使われるんですね~。(他にもブナやカエデ、クルミ等が使用されるとのこと)
加えてソミュール液にもスパイスを入れておき、具にもしっかりカレーの風味を付けているという抜かりの無さ。
ここで香田さんが、何が各素材を調和させているのかに気付き、開眼(笑)。
ミックススパイスに加えた「塩」も燻製にしていたとのこと!
えええ~!?塩まで~!?
まさか調味料にまで燻製へのこだわりを徹底させるとは、大したものです。
その塩も「藻塩」というもので、この効果によって味に丸みとまろやかさも。
燻製がもたらす味を完璧に捉えている伊武崎に、畏怖する審査員達。
そして伊武崎にも二つ名が!
その名も―――
「燻煙の貴公子[プリンス オブ スモーク]」!!
よかった、こっちは普通に格好良いですね(苦笑)。
そんな伊武崎の得点は、88点!!
丸井と同点に!!
うわあ、郁魅と榊に続き、ここでも同点となりましたか!
予想以上に同点が出てますね~、凄い混戦模様だ…。
どうやら極星寮で見せていた姿は本性ではなかったらしい丸井。
本当は結構落ち着いた人物だったようですね。
伊武崎は前々からそんな丸井に気付いていたようですが、そんな伊武崎もやはり・・・。
どうやら極星寮の面々には、まだまだ明かされていないものがありそうですね。
その一方で、既に足腰が立たなくなってきてるなつめサン。
こりゃ最後にゃ失神しちまうな☆
先程も述べたように、同点が二組と、かなりの混戦となっているAブロック。
本選出場枠は4名のみ。
というわけで、ここで成績上位者が4名以上だった場合の説明が。
そうなった場合は決選投票という、審査員5名がそれぞれどちらの品が上かを判定する、「食戟」に近い多数決形式で決めるとのことです。
ですが、決選投票は行われないだろうと言うシャペル先生。
なぜなら「彼」こと葉山が控えているから、と。
・・・・・(考え中)。
・・・・・・・・・・(考え中)。
・・・・・・・・・・・・・・・(考え中)。
ぅをい!!!
それってどういうことですか!?
葉山が上位に入るに違いないから、葉山、黒木場、丸井、伊武崎となって出場枠に収まるため、問題なしと思っているのですか!?
創真がいるだろゴルァアアアア!!!
最初の授業で創真の料理を高く評価してくれたってのに忘れちまったんかい!!
って・・・ああ、そうか。
夏休みが終わった直後に選抜が始まったから、シャペル先生は知らないのですね。
この夏休み期間中に、創真がどれだけカレー料理に対する腕を上げたのかを。
ならば創真の成長ぶりに驚いてもらいましょうか、くっくっく。(←危)
それにしても葉山を見守る汐見のこの表情。
ホの字が入っているようにしか見えないんですけど…(汗)。
さあ、そして。
葉山:「カレー・・・お前の分も作っといたからよ」
創真:「おー・・・奇遇だなぁ俺もさ」
「食べ比べといこうぜ」
「上等」
ひーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
ここの創真さんの表情やばいやばいやば過ぎる。
前回の屈託のない笑顔から一転しての、この不敵さ500%の笑み。
犯罪を軽く超えてます。
念のためお聞きしますが、これって予選ですよね?
もはや本選の、決勝戦の煽り合戦にしか見えません。
今の時点でこれじゃあ、本当の決勝戦は一体どうなっちまうんだ・・・。
さて、そんなAブロックの一方で、Bブロックはどうなっているかというと―――
あらららら~!?北条と吉野の審査終わっちゃってるー!!
確かに北条はカレー炒飯を、吉野は鴨尽くしのジビエカレーを出したであろうことは分かっていますが、審査シーンが丸々カットされちゃうとはな~。
ということは、彼女らの料理&活躍は、きっとまた場を改めて披露されることになるのでしょう。(附田先生はキャラ一人一人を大事にしてくださっているお方ですもの!)
でも・・・北条は現時点で2位とはいえ、87点ですか~。
北条の本選出場を予想している私としては、結構微妙なところですね~。
そして吉野は86点という、貞塚をも上回る結果を出して現在3位!
もはや疑いようもなく、極星寮の面々は実力者揃いです!!
さて、続いては・・・
アルディーニ兄弟の出番です!
これまでずっとコンビで料理してきた二人でしたが、初めて披露となるガチンコ勝負。
双子ながらも似てないタクミとイサミ(笑)。
イタリア料理をベースにしたカレー料理というのは共通しているでしょうが、そこにお互いどんな個性を加えてくるのでしょう?
さて、今回は丸井と伊武崎の審査の模様が描かれていましたが、より焦点が当たっていたのはやはり丸井でしょうね。
これまでずっと調理スタイルも、得意分野も明かされていなかった丸井の料理。
そんな彼の料理は、やはり理論的なものでした。
その特色は、古くからの文献をもとにした、温故知新の料理。
しかもこれまた予想通り、同じ理論的とはいえ最新の科学的アプローチによるアリスの調理スタイルと、見事なまでに相反するものとなっています。
新戸と黒木場、もしくは新戸と葉山と同様に、丸井とアリスの対戦も見てみたくなっちゃいました☆
その一方で伊武崎も、自分の得意分野である「燻製」を徹底的なまでに詰め込んだカレー料理を披露してくれました。
う~ん、こうしてみると伊武崎と葉山とのガチンコ対戦も見てみたかったかも…。
これまで散々焦らした挙句の、今回の丸井の中堅っぷり。
正直肩すかしに・・・
全然感じませんでした。
むしろ今回もすっごく楽しかったです!!
丸井、そして伊武崎のそれぞれの料理。
それらがもう非常に工夫されていて、オリジナリティがあって!
そんな彼らの個性溢れる料理に、とてもワクワクさせられました。
改めて、森崎先生の協力に本当に感謝です!!
森崎先生のお力が無かったら、ここまで魅力的な料理はきっと生み出されていなかったことでしょう。
今回丸井と伊武崎を同点にさせ、80点台に留まらせたことについて、私はこう考えました。
90点台に到達した新戸と黒木場の実力がそれだけ抜きん出ていることを示すと同時に、郁魅や榊、ひいては北条や吉野も、丸井や伊武崎とほぼ実力が同等であるということを示すためではないかと。
今回の予選は点数制。
良くも悪くもたった1点差で勝敗が明確化される対戦形式です。
ですが、予選敗退となったとしても、決してそのキャラの実力が低いというわけではない。むしろ本選に出場しても充分に通用するレベルであるという事を示すため、敢えて同点にさせたり、80点台という階層にほぼ全員を留まらせたのではないのでしょうか?
これだけの混戦模様にさせることで、誰が本選出場になっていてもおかしくなかったという、実力の拮抗具合を示したかったのだと思います。
それに、丸井と伊武崎が同点になったことで、本選出場が誰になるのかまだ予想できるという余地も残りましたし。
Aブロックにおいて、創真&葉山がトップに立つのはほぼ確実。
そして90点超えという高得点を叩き出した黒木場も、本選出場は決まったも同然でしょう。
ここで丸井、もしくは伊武崎のどちらかの勝敗が決してしまったら、今回でもう本選出場者が判明してしまうことに。
それを避けるためにも、今回は敢えて同点に持ち込ませたのだと思います。
予想&考察がとても好きな私にとって、この展開は中々上手いなあと感じました。
まだ色々な予想が出来ることに感謝し、改めて、どちらが本選出場となるか予想してみましょう。
これまで伊武崎が本選出場を果たすと予想していた私ですが…。
今回の2人の料理を見てみたところ、丸井が本選出場になるのではと思えてきました。
理由は至ってシンプル。
丸井の料理の方が食べてみたいと思ったからです。
そして!
いよいよこの「秋の選抜」の予選における大本命:葉山と、真本命:創真の出番が訪れるようですね。
・・・ここで改めて考えて、気付いたのですが・・・。
創真が遠月にやってきてから、完全に自分一人の力で、そしてこれだけ時間をかけて創り出した料理を見るのはこれが初めてになるのでは・・・?
「化けるふりかけ」や「鰆おにぎり茶漬け」は以前から「ゆきひら」の裏メニューにあったものですし、初食戟時の「シャリアピンステーキ丼」やから揚げ編の「唐揚げロール」は仲間達の協力もあって出来たものだし、合宿での「スフレオムレツ」は考える時間はあったものの、ビュッフェ形式という、創真にとって完全に未経験のジャンルだったため、その場に適応した料理ではありませんでした。(自ら提供形式を変えたことで、料理の魅力を伝えることには成功しましたが)
あとは大体その場で、即興で創り出すというのがほとんどだったと思います。
それだけに、この予選では久々に、創真自身のアイデアや工夫がフルに詰め込まれた料理が見られると非常に期待しています。
創真の一か月ものチャージが入った料理。絶対凄いと思いますよ。
食べ比べという、堂々の正面対決となった創真と葉山。
果たして彼らの勝負はどのような形となるのでしょう。
黒木場の点数は二人とも超えるのはまず間違いないでしょうが…。
・・・同点でしょうね。
てゆーか
同点しか想像できん。
葉山はやはり自分の得意分野ですし、対する創真も一色先輩から「凄く面白い」と言われるほどの物を創り出したようですし…。
何より創真は、今回のテーマである「カレー料理」に隠された、スパイス以外の重要な点に気付いているようですしね。
でも・・・、一番の高得点を獲得するのはアリスとみてまず間違いないでしょう。
だから創真や葉山と別ブロックになったのだと思います。
とここで、Aブロックがクライマックスを迎える前に。
場は再びBブロックへ。
次回はアルディーニ兄弟のカレー料理が審査される模様。
これまでタクミのサポート役として料理してきたイサミでしたが、次回にて彼独自の料理が初めて披露となります。
トマトが多用されている料理のようですが、果たして。
私はピザ系の何かではと予想してるのですが・・・。
対するタクミは、パスタ系で勝負してくるようですが、そこにどんな工夫を施してくるのか気になります。
Bブロックの本選出場者はアリス、新戸、恵はほぼ確実と踏んでいる私。
問題は残り一枠。
タクミとイサミの勝敗がハッキリした場合、私の中ではBブロックの本選出場者が決定となるのですが・・・。
同点となってAブロックのように決選投票にもつれこむのか、それとも・・・?
だてに創真のライバルと自分から言ってるわけだし、タクミには出来ることなら本選で再び創真と再会してもらいたい。
でも、イサミも折角痩せてシリアス倍増しルックスになったんだから、それなりに頑張ってもらいたい。
でもでも、北条にはぜひ本選まで勝ち上がってその実力&恵との勝負を見てみたい。
あああ悩みます。