公式MADコンテストの第一次審査結果に驚いている今日この頃。
あの作品が勝ち上がれなかっただなんて・・・!
そしてまさかあの作品が勝ち残るんだなんて・・・(滝汗)!!
さすがは附田&佐伯先生。感性がマジパねえ。
『ソーマ』の方はそれぐらい、かなり各々の持ち味が重視された選抜でしたが、『ワールドトリガー』の方はどれもが正統派な作品でしたね。
まあ、そこは原作の作風や審査員(作者)の考えによるものなのでしょうけども。
さて、第二次審査は素材が共通な分、より各々のセンスが問われるものとなることでしょう。
一次予選通過者の皆様頑張って!!
特に『華』の製作者様!!
さて、今週のジャンプ感想に入りたいと思いますが・・・。
さり気に今回が、私が『ソーマ』の週刊感想を始めてから初の、創真メインの回だったり。(前半は葉山メインですが)
ということで。
今回から、リミッター全解除で語らせて頂きたいと思います。
これが、栗うさぎという、いち『ソーマ』ファンのありのままの感想です。
ではいってみましょう。ふっふっふ。(←怖)
週刊少年ジャンプ2014年12号掲載。
掲載順第7位。
第58話 【聖なる香り】
過去の回想から始まった今回。
東南アジアあたりでしょうか?
屋台の並ぶ異国の町で、スパイスを買い求めていた汐見。
ですが、買ったスパイスに違和感を。
店員に聞こうとしますが、店員は手の平を返すように態度を変え、無下に追い払おうとします。
その時。
粗悪品が混ざっていると、商品の欠陥を指摘する声が。
それが汐見と葉山の出会いでした。
ブルータスおまえもか!!
異国のスラム出身だった葉山。
黒木場に続き、まさか葉山まで異国の出身で、しかも過酷な環境の中で生きてきた身の上だっただなんて!
おまけに女性との出会いがきっかけで、それまでの人生が変わった点まで同じとは!
違いといえば、出身が北国か南国かということと、糧を得る方法が調理場での労働か、生来の身体能力かぐらいでしょうか。
これも附田先生の意図なのでしょうか。
次々と登場する多くのライバルキャラ。
そのほとんどに、どこかしらの“共通点”を持たせてますよね。
例えば、創真とタクミだったら「定食屋出身」という共通点、えりなとアリスだったら「従姉妹」、恵と北条だったら「男性社会からの反感を受けた過去」などなど。
“共通点”があるからこそ、“違い”も発見できて、そのキャラクターの深い考察へと繋げられるのかもですね。
黒木場との共通点は多いものの、肝心の創真との共通点は一見見受けられない葉山。
ですが・・・。
それにしても、葉山と汐見が出会った時、汐見は26歳。
現在の汐見は34歳だから、二人の出会いは8年前という事になりますね。
ということは、当時の葉山は8歳ということに。
相手を「ガキ」呼ばわりする8歳児・・・(苦笑)。
そしてやはり葉山も、汐見のアンチエイジング振りに驚かされたようで(笑)。
当時からクールで大人っぽく、そして面倒見の良い子だった葉山。
人柄を、今も昔も全く変化させないのも附田キャラの特徴ですね。(創真然り、恵然り)
その出会いから時がたち、現在。
遂に登場となった葉山の料理。
第48話の様子から、葉山が作っていた品は、魚の頭が丸々使われているのが特徴である「フィッシュヘッドカレー」のはずでしたが・・・。
出されたのは、ナンで蓋がされた小ぶりな器。
創真にスプーン投げ渡す葉山。
あたかも挑戦状のごとく。
葉山:「熱いので お気をつけて」
うおおおおおおおおおおーーーーー!!!!!
ここの創真超絶美形!!!!!
イケメン振りが天井知らずで上がっている創真だけど、それにしたってこれはイケメンすぎるだろ、ふんぎゃあ。
手に持ってるのはスプーンなのに、何でこんなに格好良いんだ、こんちくしょう。
え?
隣のコマの人はどうなのかって?
うん、かっこいいですね。(←なにこの差)
そして指示された通り、ナンの蓋をスプーンで割ってみると―――
ブワアアアアアアア
今回もまた“佐伯先生流魅せ方”が見事に発揮されています。
香りの―――と、暗転したコマの後。ページを捲ると、―――“爆弾”・・・!!
それと共に、勢いよく香りが放出される描写が。
もはや突風の如く勢いよく放出される香り。
伊武崎も香りで確かな印象を残してたんだけど、さすがにこれには敵わず。
そんでもって丸井さん?
案の定、君以上の風が吹いちゃいました(苦笑)。
そして、ナンの蓋を開けた中には、魚の頭の旨味が濃厚に溶け込んだ極上カレーが。
☆(・o・)
予想的中☆
(証拠はコチラ)
いざ試食。
先程まで饒舌に「フィッシュヘッドカレー」の説明をしていた港坂。
そんな彼も、葉山のカレーの美味しさには言葉を失い、ただただ至福の表情。
無闇な「アレ系」リアクションより、このような表情のリアクションの方が個人的によっぽど美味しさが伝わってきますね。
パイシチューこと「スープのパイ包み」は、日本料理の“お椀”から着想された技法とのこと。
へ~、それは知りませんでした。
その技法を用いて、香りという自分の最大の武器を最大威力で審査員達に直撃させてきた葉山。
そして肝心のスパイスは、フェンネルやシナモン、レモングラスを使用。
そういえば、レモングラスはまだ説明してませんでしたね。
レモングラス・・・イネ科の多年草。
葉はイネ科特有の先端が尖った細長い形状をしており、その名の通りレモンに似た爽やかな芳香があるのが特徴。
葉や茎が用いられ、生の葉はハーブとしても使用される。
ハーブティー、スープ、カレー等に主に使われ、鳥肉や魚、シーフードともよく合う。
有名なタイのスープ「トム・ヤム・クン」には特に欠かせない。
その香りの良さからエッセンシャルオイルとしても使われるほか、虫が嫌う匂いでもあるため虫よけスプレーにも。
そして、それらスパイスを束ねるものとして、「ホーリーバジル」という何やら聞き慣れないスパイスが使われていることが判明!
ホーリーバジル・・・和名:カミメボウキ。
シソ科の植物で、葉は強い芳香を放つ。
宗教用や医療用、エッセンシャルオイルの抽出を主な目的として栽培されている。
ホーリーバジルの葉はタイでは「ガパオ」と呼ばれ、タイ料理では一般的に使われている。
アーユルヴェーダでは一種の「不老不死の薬」とも見なされ、寿命を伸ばすと信じられている。
その薬効は免疫力の向上、放射線障害の予防、特定のがんの予防、ストレスによる脳機能低下の改善、血糖値・血圧の降下、鎮痛作用等々。
確かに「神秘の妙薬」と位置付けられるだけの薬効を持つスパイスですね。
う~ん、改めて、新戸との薬効料理勝負を見てみたい!!
ですが、生で使われていることになつめが驚愕する程、ホーリーバジルは日本での入手は非常に困難な物だった模様。
そんななつめに、「ウチのゼミで一年中育ててるんで」とあっさり返す葉山(笑)。
なつめボーゼン(笑×2)。
同様に入手困難な生のカレーリーフがあったことといい、激レアなスパイスを容易に入手できるのも、汐見ゼミに入っている葉山ならではの特権というわけですね。
それにしても、汐見が「スパイスの権威」と言われるほどの有名な人物だったとは・・・(汗)。
ですが、工夫はそれだけではありませんでした。
口にした創真は、スパイスの他にも食を進ませる存在―――ヨーグルトも入っていることを見抜きます。
さすがですね創真・・・!!
唐揚げ編でも、もず屋の品をかなり詳細に分析していた創真。
あの時も思ったのですが…。
秀でた味覚の持ち主というと、えりながまず挙げられるでしょうが、創真もかなりの味覚の持ち主なのでは。
だって、創真は生まれた時から「あの」城一郎の料理に囲まれて育ってきたのですから。
どうやらホーリーバジルは扱いがかなり難しい、上級者向けのスパイスの様子。
ヨーグルトはそんなホーリーバジルの強いクセを和らげてくれるとのこと。
加えて、ヨーグルト(乳酸菌)とスパイスを一緒に摂取することは、栄養効果的にも理にかなっていました。
補足。
スパイスに含まれているこの“クルクミン”という成分。
肝臓の解毒作用(=アルコールの取り過ぎによる二日酔いの予防)や健胃効果があるとされている“クルクミン”ですが、これは『ウ●ンの力』で有名ですね(笑)。
その“クルクミン”が特に豊富に含まれているスパイスがターメリック(ウコン)というわけです。
よって、これらの相乗効果を考えると、定番の組み合わせであるカレーとラッシー(ヨーグルトの美味しい飲み物♪)もとても合理的な組み合わせと言えましょう。
ターメリックやクミン、コリアンダーなど、これまでの選抜者が使用してきたスパイスはいずれも基本的な物でしたが、さすがは葉山。
スパイスの熟練者として、希少かつ使用困難なホーリーバジルさえも見事に使いこなしてきました。
そんな葉山の実力に目を付けたなつめ。
妹のおりえと同様に、「私のモノにならない?」とトンデモ発言(大笑)で勧誘してきます。
ですが、葉山は「俺は潤のために闘う」と一蹴。
かっこいいですね、葉山。
表面上は横柄ともいえる態度で接しながらも、本心では全くブレない一途さと厚い忠義心を汐見ただ一人に向けている葉山は確かにいい男です。
創真はそれ以上だけど。(←言ってろ)
・・・・・・・・・・まあ・・・・・・・・・・。
正直、葉山のその一途な姿勢にはちょっとばかり思う所があるのですが・・・。
これはまた機を改めて述べさせて頂くことにします。
葉山にあっさりフラれたなつめ。
プライド傷つけられたかな~と思ったものの…。
あ、この人確実にMっ気に目覚めてしまってる(爆)。
そして注目の審査結果は・・・94点!!
黒木場を抜き、暫定一位獲得です!!
う~~~むっ。
アリスの95点を超えてきませんでしたか・・・!
まあ、理由は思い当たりますけども。
ですが、個人の持ち点である20点満点を二人も出すことで、上手くフォローしていますね。
満点と評したのは、やはりなつめと、そして港坂。
ということは・・・。
香田さーん!次の創真の審査めっちゃ期待してまーーーす!!
そんな様子を観戦していたえりなの所に現れる、一色先輩。
ふみ緒さんも同伴で。
おりえというセレブなお姉様の誘いからさっさと離れ、ふみ緒さんというおばあちゃんをエスコートする一色先輩がステキです(笑)。
「君も創真くんが気になってA会場に?」と一色先輩に聞かれ、「なっ・・・!!そんな訳・・・!」とムキになるえりな。
図星だな。( ̄ー ̄)ニヤリ
そんなやり取りはさておいて。
さあ。
いよいよ!
創真の出番を迎えました!!
葉山の健闘に沸き立つ観衆達。
そんな葉山色に染まっている空気の中で、創真は―――
葉山:(俺のカレーを口にして どうして笑ってられる?)
それが創真様でございますから。
創真:「やー・・・やっぱ俺の思い付きは捨てたモンじゃねぇと思ってさ」
ニイ
出たーーーーー!!!
創真さんのアクマな笑み(褒め言葉)!!!
そして。
披露された品は・・・オムレツ!
!!!
そういうことか・・・!!!
第49話で創真の料理の一端が披露された際、彼が作っていたのはリゾットだった筈。(同49話冒頭で創真が卵を取りに行ってたのも、ここに使うためだったのですね)
それが何故?と不思議がる観衆達。
ですが、えりなは何か気付いた様子。
そうですよね~。
えりなも「あの場」にいたのだから。☆( ̄ー ̄)ニヤリング
スプーンを取り出す創真。
「おあがりよっ 香りのバクダン――― 二発目っ」
キャーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
創真さん私の頭もかち割ってーーーーーーーーーー!!!!!
↑
(馬鹿の極み)
も、色んなモノが脳天を突き抜けました。
改めて、創真さんかっこ良すぎです。
割り開かれるオムレツ。
その中にあったのはリゾット!
そして爆発的に広がる香り!!
そう、創真は葉山と同じ発想の料理を作っていたのでした!!
自分と同じ発想だったことに驚く葉山。
ですが、創真の工夫はこれだけではないようで・・・!?
さあ!一か月ものチャージを経て、遂に大爆発した創真の料理。
次回、いよいよ本領発揮です!!!
やっぱり主人公のパワーは尋常じゃありません。
それぐらい、今回はもうグイグイ惹きこまれました。
読んでる間中ずっと心拍数がヤバかったです。
香りの爆弾が炸裂するシーン、創真がスプーンを振り下ろすシーンなど、もうページを捲る毎に興奮度数も上昇。
やっぱりこの作品の迫力や勢いは物凄いレベルですね。
なんといっても創真と葉山のかっこ良さが半端無い!!!
遂に勝負の時が訪れた創真と葉山。
もう超王道を突っ走るライバル対決といった感じで燃える燃える燃える。
冒頭でも述べた、創真と葉山の類似点。
最初は全然見受けられませんでしたが、今回を読んでようやく断言することが出来ます。
創真と葉山って、結構気が合ってますね。
第48&49話で「自分の料理はここからだ」と同じことを考えていたり、食べ比べをするためにお互いへの料理を準備しておいたり・・・。
そして今回、同じ発想に至っていたりと☆
タクミともそうですが、創真と葉山も良きライバルになると同時に良き友人にもなれそうです。(^^)
遂に明かされた創真の料理。
それはオムレツとカレーのリゾットが合体したオムカレー!!
オムレツと言えばそう、思い出されるのが合宿編での朝食ビュッフェで大きなミスを犯してしまった、スフレオムレツ。
何という・・・!!
リゾットを作っていると判明した際は、城一郎との勝負の際にて敗北した品を更に改良して繰り出してくるのかと期待していたのですが、まさかそこに過去の失敗作であるオムレツまで加えてくるとは・・・!!!
スフレオムレツで失敗を犯した際に、同じ場にいたえりな。
「失敗という経験」。
その経験を活かし、更に良い物を創り出す。
そんな創真の考えを否定していたえりな。
ならば。
創真―――!!是非とも君のその姿で証明させてやってーーー!!(>▽<)
今回94点という評価となった葉山。
最初の頃の予想通り、アリスに僅かにですが届かない結果となりました。
勿論Aブロックでは周囲の期待通り、見事トップの評価を獲得し充分に凄い結果を出せたわけですが。
では、得意分野であるはずの葉山の品が、何故90点後半に至らなかったのでしょう。
葉山の料理。
それは確かに究極ともいえる完成された品だったのでしょう。
『カレー』としてなら。
ですが、今回の予選のテーマは『カレー“料理”』。
既存のカレーから更にもう一段階、「料理」としての工夫を施さなくてはならないのです。
その点から見ると、言い方が悪いかもしれませんが、葉山の品は「カレーに蓋をしただけの物」なのですよね・・・。
創真の言葉を借りるなら、「お前の品はカレー料理のように見えてカレー料理じゃねえ・・・!!」(by第13話)というヤツなのです。
当時の郁魅と同じ。
葉山も、自分の得意分野を突き詰める余り、テーマの真の意図が理解できていなかったという落とし穴に嵌っていたのでは。
その点が、葉山の品が予想より伸びなかった原因ではないのでしょうか。
対する創真の品のオムカレー。
これはちゃんと立派にテーマに沿っている品だと思います。(^^)
卵の中身をライスでなくリゾットにしたのも、半液状のリゾットの方がより香りを含むことが出来るという考えからでしょうね。
更にこの料理に創真がどんな工夫を加えたのか。
それが楽しみでなりません♪
ですが・・・。
『カレー料理』というテーマの「カレー(=スパイスの魅力が充分に引き出されているか)」の点から見れば、創真の品は葉山のカレーにはまだまだ及ばないでしょう。
スパイスの面で及ばない分を着目点と工夫で補った創真。
よって、今回の創真と葉山の対決は、やはり引き分けになると思います。
さて、そうなった場合。
伊武崎と丸井との決選投票が行なわれることになりますが、果たして本選出場となるのはどちらか。
先程述べた予選のテーマから考えれば、やはり丸井の品の方がテーマに沿っている分優位に思えますが…。
丸井は風を起こし。
葉山は香りの突風を起こし。
そして、創真が起こすは“嵐”。
次回。
創真の料理によってどんなリアクション旋風が巻き起こるのでしょう?
バリッバリにご活躍な創真様を、心から期待しています。