珍しい事やっちゃいました。
第103.5話って(苦笑)。
前回の感想だけでも充分に自分の気持ちは表現できたと思っていますが、次の展開が訪れる前に、ここはひとつ今回の考察やこれからの予想を纏めておこうかと思い直したもので。
では改めて、『食戟のソーマ』第103話の感想&考察を述べさせて頂きます。
創真至上主義な私にとって、これまでどんな形であろうが創真が負けるのは嫌でした。モヤモヤ感が必ずありました。
ですが。
今回のこの結果には全くモヤモヤ感を抱かったのですよ。不思議なくらい。
理由は簡単。
葉山が勝った理由が非常に納得出来るものだったから。
まったくもう附田先生って凄いですよね。
お見事ですよね。
ズルいですよね!!!
説得力があり過ぎて、ただ素直に頷くことしか出来ないじゃないですか!ほんとにもう!
やはり「大切な人」が勝利の鍵となった、今回の闘い。
「自分だけにしか作れない料理」―――「己の料理がどういうものか」―――「何の為に、誰の為に料理を作るのか」
その繋げ方にはもうぐうの音も出ませんでした。
この考えはまさに、城一郎が第一話で述べた“良い料理人になるための秘訣”そのもの。
大切な人に捧げるための、自分の全てを込めた料理。
触れられるだろうことは予想出来ましたが、それをここまで真正面から描いてくるとは・・・!
流石は[創真のライバル三本柱]の一つ。
非常に大きい影響を創真に与えてきましたね。
タクミとの出会い&勝負では、「ゆきひら」が中心だった“己の世界の狭さ”に気付かされ。
そして今回、葉山との出会い&勝負で父親を超えることを目標としていた“己の料理の至らない部分”を思い知らされた創真。
それは、自分の料理が城一郎の後ろを追っているだけのものにすぎなかったから。
うう、自分で言っときながら、この表現辛い・・・。(><。)
それでも。
創真はこの敗北を受け止め、自分を見つめ直していましたね。
立派すぎる・・・!(><。。。)
実家の「ゆきひら」と並ぶくらい、創真にとって大きな存在だった父親の城一郎。
創真はここでまた、“成長”の一歩を踏み出すことになったわけです。
こうして、スタートからラストまで葉山が表立つ形で収まった「秋の選抜編」。
この章をきっかけに、創真は「己の料理」を考え直すこととなりました。
ですが、この選抜の中で創真の「己の料理」を見つけ出す“鍵”は既に描かれているんですよね。
予選で示した「失敗からの学習」。
アリス戦での「温もり」。
そして、最も如実だったのが美作戦での「止めない思考と料理人としての誇り」。
「自分の料理」として確立されていないだけで、その“土台”は創真の中に既にちゃんとあると思います。(^^)
そして―――“鍵”はもう一つ。
それが、自分の全てを料理を通して捧げられる、「特別な人」。
それについても、この選抜編で伏線的なものが描かれていました。
新戸という“防壁”が無くなったことで、批判という形でありながらも自分の料理の至らない点を指摘したえりな。
初めてケンカしてしまったものの、それでも多くの助力を与えてくれた郁魅。
そして、自分の内心に気付いてくれて、「料理に心をのせるには、自分の大切な人を想うこと」という、城一郎のそれと繋がる事を教えてくれた恵。
彼女らそれぞれが、創真との関係に何かしらの波紋が起きているんですよね。
特に恵との関係は、創真と恵、両者から距離が近づいているなあ、と。
創真は恵の料理への好意を伝え、恵はまだ無自覚ながらも創真への想いが芽吹いたのですから。
でも、単行本第2巻感想でも述べていますが、創真は最終的にはこの概念さえ超えてしまうと思うんですよね。
いえ勿論「特別な女性」の存在は非常に重要です。大切です。
ですが、創真なら学生時代の城一郎を超えると確信している私からしてみれば、創真はその「特別な女性」を礎にして、もっと大きく広い世界を創る料理人になれると思っているので。
まあ、創真にはマイペースにゆっくりと、「自分自身の料理」を見つけ出していってほしいです。(^^)
う~ん、それにしても、[必殺料理]・・・かあ・・・。
私にとって料理というものは、心を育むものであり、命を繋げるものなので、この呼び方はあまり好きではありません。
よって、これからは[スペシャリテ]と呼ばせて(書かせて)頂くことにします。
創真に勝ってほしかったものの、今回のこの結果には文句はありません。
やっと葉山の“本当の顔”を見れた。
その事だけでも充分価値がありましたから。(^^)
こうして長きにわたる戦いに終止符が打たれましたが、それでもまだ気になる伏線が二つほど残ってるんですよね。
ひとつは創真が作ってある、葉山と黒木場の分の料理。
そしてもうひとつが「日本が世界に発信している料理」という、この「秋の選抜」の隠されたテーマ。
特に後者は「次のステージ」に続く非常に重要な伏線と踏んでいるのですが、果たしてそれらが次回以降の展開にどう影響していくこととなるのでしょうか?
最後に。
改めて、これまでの展開を冷静に振り返ってみれば、葉山の勝利は確かに予想は可能でした。
黒木場の「特別な人」は試合中に描かれたのに、葉山は描かれなかった構成。
審査員達のリアクション。(葉山だけ官能描写&見開き)
そして今回の扉絵。(第98話の扉絵とのリンクでもありましたが、上から順に見れば創真がセンターであるものの、一コマ内の構図で見ると葉山がセンターに描かれてるんですよね・・・)
第92話感想で、本戦第一回戦・第二回戦共に、創真と対戦相手それぞれの近親者との思い出が勝負料理と関係しているという点に気付けた私。
そのことから、創真は「大切な人」について考えさせられるかもしれないと。
ま、結局おもいっきり外してしまいましたが。(/(^0^)\)
そうなってしまったのも、そもそも私が創真の勝利を当たり前として考えていたのが原因なんですよね。
そんな一種の固定概念を、文句の付けようのない説得力で今回も見事に附田先生に打ち砕かれてしまいました。
・・・・・・・・・・してやられた☆
ですが、この作品を冷静に読む気は毛頭ありません!!!
作風の、主人公の熱さに惹かれて、私はこの作品をこれほど好きになったのですから。
これからも変わらず、創真が大好き!!熱い王道展開が大好き!!という気持ちを大切にしながらこの作品を読んでいくつもりです!!
追伸:
それにしてもやっぱ、息をつく創真の色気は格別だなv(←台無し)