週刊少年ジャンプ2015年14号掲載。
掲載順第一位
第108話 【道を選ぶ】
やったあ!!
久し振りに掲載順第一位を獲得!!
しかもジャンプの金字塔『ONE PIECE』を抑えて!!
一位を獲得した回は第104話。【新たなる『玉』】ですか。
納得!!
[イケメントリオ]のやり取り最高でしたものね~。(しみじみ)
長きに渡った『秋の選抜編』のフィナーレとしても、そしてこれからの展開の暗示としても、色々と意義深い回でした。
この作品も、熱いバトル展開がなくとも人気を取れるまでに成長したんだな~。(^^)
さて、スタジエール研修も四日目に突入。
PCメガネを着用して事務作業にあたる新戸。
これはなかなか新鮮☆
ただでさえこの作品は眼鏡女子が少ないですものね~。思い浮かぶのは榎本円さんぐらいですから。(※誰?と思われた方は第55話(単行本7巻収録)をご覧ください)
ですが新戸は、創真が口にした「この店は変わらなきゃダメだと思う」という言葉がずっと気になっていました。
そして、ようやく気付きます。
このタイミングで
創真さん出現☆
神出鬼没すぎるでしょ。
これがえりなだったら、パソコンデスクひっくり返して飛びのいたと思う(笑)。
そう。
今は創真達の働きでもっているこの店ですが、創真達が研修を終えていなくなってしまったらこれまでと同じ状況に逆戻り★
かくして緊急会議が行われることに。
にしても、わざわざ垂れ幕・・・。
しかも「洋食の三田村はどこへゆくべきか」って・・・。
一体誰が書いたのやら。(^^;A)
そんじょそこらのプロよりも遥かに有能な創真と新戸。
彼らの代わりなど、そう簡単に見つかるはずがありません。
それにしてもまあ・・・
快刀乱麻 ・・・こじれた物事を非常にあざやかに処理し解決すること。鋭利な刃物で、もつれた麻糸を断ち切るように物事を処理するという意味から。
正確無比・・・この上なく正確であるさま。
的確すぎる(笑)。
気は進まなかったものの、「メニューを絞る」という案を出してみる新戸。
ですが案の定、反論されてしまいます。
うん、前回懸念していた通りに。
そこに意見したのは創真。
うん、やはりお客の立場を思い遣ってくれていました。(^^)
そこで創真は一つの提案を―――
場所は変わって、えりなと恵の研修先では・・・。
前方に立って指揮するえりなとは対照的に、ずっと後方で皿洗いをしてきた恵。
ですが、そこで改善点に気付いた模様。
常に相手の立場を気配る恵らしい着目点ですね。(^^)
そしてこの改善点は皿洗いという「雑務」を受け持っていたからこそ気付けたこと。
「雑務」といって蔑ろにしてはいけないという事も今回の事柄は暗に物語っていると思います。
でもえりながちゃんと恵の意見を聞いてくれたのは意外でした☆
聞く耳持たずかとばかり思ってたのに。
秋の選抜本戦の出場者ということで、恵の事をある程度は買ってくれていたのでしょうかね?
今回のように他者の意見を聞く姿勢をもっと分け隔てなく持ってくれるなら、私も見直すのですけど・・・。
それから数日が立ち、研修最終日。
「洋食の三田村」では、お客を笑顔で送る店長の姿がありました。
創真が提案したのは「完全予約制」!
なるほど、言われてみれば確かにそれも一つの手。
ですが、新規の客が丸ごと失われるという大きなリスクも。
そんな創真の提案を後押ししたのは、他ならぬ新戸でした。
完全予約制にしたことによって、戻ってきたかつての常連客。
戻ってきたのは常連客だけでなく、元来の店の良さも。
そして新戸はこれからの事に向け、秘書としてのスペックフル発揮。
流石は「秘書子」(笑)。
お店の味にゆったりと舌鼓を打つ常連客。
注文を受けたまわる創真の笑顔が温かすぎて泣ける。
このスタジエール研修で試されていたのは与えられた仕事を漫然とこなすことではなく、店の向上のために自分が何が出来るかと取り組めるかどうかという事でした。
おお!
創真と新戸の掛け合いかっこいい!!
こういう関係になってくれるのを待っていたんですよ!(>▽<)
そうして、第一のスタジエール無事合格!!
・・・って
“第一”???
「このままでいいのかな~」なんて悠長な態度だったくせに、しっかり対策を考えてくれていた創真。
さ・す・が!!!
っていうか、もしやもっと前から気付いていたにも関わらず、敢えて新戸自身が気付くまで黙っていたとかだったりして。
創真って優れたリーダーシップを持っているというのに、敢えて先頭に出ずに他者を立たせようとするところがありますからね~。
実際今回も、当事者である店長の考えを尊重してくれていましたし。
ホント、どんだけ思慮深いんだか(尊敬)。
やっぱり寛大にして柔軟だった創真のやり方。
創真の考えって、根本に「他者への信用」があると思うんですよね。
お客に対してだったり、お店にだったり。
「完全予約制」という発案も、三田村という店の質の良さを信用してのもの。
暗に、『商店街復興編』で創真が言っていた「それが本当に良いモノなら、お客は必ず見つけてくれる」という言葉に沿っていたのも見事でした。
この言葉もまた、お客への「信用」を前提にしたものですからね。
そして、新戸も。
「現状が変わったのなら、自らも変わらなければ道は閉ざされる」
「本当に貫きたいものがあるなら、体面など取り繕わずにしがみつくべき」
「“可能性”を信じる」
ここのくだり、私が新戸に望んでいたことそのまんま☆
嬉しかったです。新戸自身の口からその言葉を聞くことが出来て。
この言葉は、これから新戸と彼女の「大切な人」に関わる非常に重要なものとなるでしょう。
この時の考えを絶対に忘れないでいてもらいたいですね。前々回で見せてくれた根性と一緒に。
自信を取り戻した新戸。
活躍のポイントを「薬膳」ではなく「事務作業」にさせたというのも面白かったです。
これもまたえりなの傍にいたからこその、彼女ならではのスキルですものね。
そんな彼女の活き活きした姿に、創真も温かく微笑んでくれていました。(^^)
期待通り、創真と新戸は良い関係を築くことが出来ましたね。
「えりなと対峙している」というだけで創真に反目していた新戸でしたが、ようやく今回の件で創真を料理人として、そして一人の人間としてもちゃんと見てくれたと思います。
お互いを認め合えた創真と新戸。
その一方で、えりなと恵の関係も良い傾向が見られたのは感慨深かったです。
創真と新戸と違ってまだ目線は交していませんが、一緒のコマで笑んでいたあの描写はこれからの親交を予感させるものでした。
店の改善点を無事クリアし、これにてスタジエール研修も無事クリアー・・・ではありませんでした。びっくり。
そりゃ「地獄の合宿」や「秋の選抜」のように、この「スタジエール研修」も幾つかの目的が潜んでいるだろうとは勘付いていましたけど。
でも一週間という研修期間は今回で終了したというのに。
ということはまた場所を変えたりして取り組むとか?そして今度こそ創真にとって全く馴染みが無かった環境を経験することになるとか?
ペアが変わる可能性もありますが・・・私としては変わって欲しくありませんね。
その理由は勿論、創真と新戸のやり取りをもう少し見ていきたいから。
それに、新戸のえりなに対する未練もまだ残っていますし。
まあ、今回の件で新戸が自分の本当の気持ちに気付けたとしても、すぐにはえりなのもとに戻って欲しくはありませんが。
今ここで新戸がえりなの元に戻ったら、まさに今回冒頭の創真の言葉通り。
今までとおんなじ状態に逆戻りになってしまいますから。
新戸がもっと“世界”を広げるまで、そしてえりなも“世界”が広がる切っ掛けがしっかりするまで。
もう少し時間を取ってもらいたいところです。
「料理人として貫きたいもの」―――
いつか・・・創真も“選択”の時が来たら、彼は何を貫こうとするのでしょうか・・・。