あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

思い出に残る青空と紅葉。

2015-11-09 23:20:00 | 旅行

 無事に帰ってきました職員旅行!
 今年は宮城県の秋保温泉へ。
 お天気の方はというと・・・。
 雲一つなしの秋晴れに恵まれましたー。

 ですが、行きの車中で酔うという事態に(爆)。
 仕事の都合上、早番から直で出掛けたのが不味かった。私って睡眠不足だと高確率で酔うんですよね・・・。
 あわや最悪の旅行に陥りかけたものの、念のためにと持参していた酔い止め薬のお陰で何とか回復。
 栗うさぎの座右の銘:「備えあれば憂いなし」。(&「成せば成る」)


 諸事情により、今回は観光巡りをかなり削減した分お宿が豪華。
 お世話になったのは『佐勘』。
 いや~~~今まで宿泊した旅館の中でトップクラスの素晴らしさでした。
 広さはもとより、至る所に素敵な調度品や絵画が飾られており、旅館内を巡るだけでも楽しめました。
 何より感動したのは、生け花が造花じゃない!!生花!!(←)
 そして錦鯉!!!(←?)

 食事の方はというと、夕食はまあ普通でしたが、朝食のビュッフェはとても良かったです。
 パンは焼き立てを楽しめたし(焼き立てが出される時間が決まっている模様)、小岩井乳業さんから仕入れている乳製品(ミルク、ヨーグルト、そしてソフトクリーム!)もとても美味しく、目の前で焼いてくれるオムレツもまた絶品でした(私はハム&チーズ入りをオーダー)。
 大満足なり。

 お風呂も大小様々あり、ほぼ全てを制覇。
 シャンプー類は三種類も備えてあって、選ぶのが楽しかったです。アメニティも充実していました。
 特に大浴場(1階の)は良かったですね~!!
 泳げそうなぐらい広くて立派でした。
 ひょっとしたら、今回一番食事とお風呂を楽しんだのは私だったかも。
 帰りの車中で、職員の方から「お肌ツルツルだね~(^^)」と言われてしまった(笑)。

 それと、個人的には寝具も最高でした。
 「飛天館」という場所の和室だったのですが、枕が低反発枕で非常に寝心地が良かったです!!
 私って結構神経質で枕が変わると寝付けないタイプなのですが、この枕&お布団のお陰で朝まで熟睡。
 ホント、家に持って帰りたかったです。(←)


 そんなこんなで、お天気にも紅葉のタイミングにも恵まれ、ゆったりと楽しめた旅行でした。
 また行きたいな~。





 最後に、今週のジャンプの附田先生の巻末コメントに一言。

 押忍!!!(o(><)o)



『食戟のソーマ』第141話感想

2015-11-08 22:40:00 | 食戟のソーマ

 週刊少年ジャンプ2015年49号掲載
 掲載順第4位
 第141話 【思い出】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 買収という卑劣な行為で、食戟に勝利した叡山。
 対戦相手だけでなく審査員までもが敵に回ってしまった事によって、『食戟』は勝負自体がまともに成り立たないものに。





 扉絵が切ない。
 こういう場所って、ちょっとした隠れんぼ感があって結構楽しいんですよね。(^^)
 そんなごくさり気ない“日常”。
 何気ない時の中の笑顔。(創真のこういう笑顔は初めて見ました)
 ああ・・・切ない。(><。)





 次の日。
 食戟管理局にて、局長である景浦は食戟が不正によって汚されたことに落胆していました。
 とりあえずクビにはならずに済んだものの、やはり決定権はセントラルに奪われてしまった模様です。
 そこに訪れたのは叡山。
 自分宛ての食戟の申し込みがどうなったかを確認に来たと言う叡山でしたが、食戟の申し込みは全てキャンセルされていました。
 つまり、全ての学生が反撃の意思を失ってしまったという事。

 残念だとあけすけに笑う叡山。

 白 々 し い (怒)。

  

 そうして、セントラルの授業が実施されることに。
 薊が外部から招いた講師達が全ての授業に介入してきます。
 そうさせることによって、シャペル先生らこれまでの講師陣の影響力も無効化させる仕組みですね。
 やはり心配していた通り、「生徒自らの判断」は否定されてしまいます。
 そんな四角四面の教え方じゃ、伸びる才能さえも伸びないと思う。

 教育方針の変更だけでなく、研究会やゼミの解体も着々と進行されていく遠月学園。
 薊政権による改革は、「食戟の形骸化」を以って完遂されてしまったのでした。





 暗い部屋で一人考えに耽るえりな。
 そんなえりなに声を掛ける榊。
 個人的にこれは意外なチョイス☆
 これまでの関係性から、こういう時のえりなに関わるのは恵とばかり思っていたのですが。

 思い詰めた様子で榊に何かを話しかけるえりな。
 でしたが、何でもないと撤回します。
 えりなは真面目な子ですからね。
 今回の極星寮の件は自分は直接関係してはいませんが、廃止を取り決めたのは自分の父親。
 自分の父親の勝手な取り決めのせいで、自分を快く受け入れてくれた人々が苦しむことになってしまった。
 そのことに彼女なりの罪悪感を感じているのでしょう。

 でも、謝ることは出来なかった。
 自分から藪蛇的にその話題を出して、今の居場所を失うのが怖かったからかもしれません。
 なにより。
 この父親の横暴なやり方は、自分がこれまで行ってきたこととほとんど同じだったから。
 (彼女なりの価値観の上だったにしても)今まで散々横暴に振舞ってきた自分が今更詫びたところで、「どの口がそれを言う」ですからね。
 えりなはようやく、これまでの自分を顧みることが出来たのでしょう。
 大事なのは、これからどうするか。
 このまま薊や“過去の自分”に流されてしまうのか。
 それとも、向き合っていくのか。
 えりなにとっての重要な局面は確実に迫ってきていますね。

 そして榊もえりなのそんな思いを何となくではありますが汲み取ってくれている模様。
 追及したりせず明るく接してくれるあたり、本当に榊は思慮深く優しい子です。
 恵とはスタジエールで顔見知りとなり、懐っこい吉野とも親しくなったえりなでしたが、ここで榊ともまた一つ交流が深まった感じですね。



 食堂に集まり、夕食を共にする面々。
 ですが、いつものような明るい雰囲気は一切ありません。
 

 沈んだシーンですが、一方でこうも思ったり。
 えりなも創真達と同じ釜の飯を食べてくれたんだなあ~・・・、と。

 それとやっぱり「裸エプロン」は知らなかったえりなサマ(苦笑)。
 知らない方が賢明です。
 知った瞬間気絶するに違いありませんから。(←←←)




 そして思い出話に花が咲く一同。
 共に笑って。
 一緒に料理を磨き合って。
 お互いに励まし合った。
 そんな沢山の事があった日々。



 そんな日々が本当に楽しかったからこそ・・・。



 吉野の叫びは悲痛でした。



 皆が敢えて口にしなかった思いを代弁してくれた吉野。
 良い意味で自分の気持ちを押し込めることなく正直に吐露出来る彼女だからこそ出来たことです。


 冷静な観点から言わせてもらえば、退学になる訳ではないのだから、皆とはこれからも会えるわけですよね。
 料理だって、授業を通して一緒に作れる機会はあるわけです。
 これで全てがお終いになってしまうというわけではない。

 でも、そういう理屈ではなくって。

 失いたくないのは皆が集まるこの場所。 
 思い思いに、伸び伸びと交流を深められたこの雰囲気。
 沢山の思い出が詰まったこの空間。

 そんなかけがえのない場所が、理不尽に奪われる・・・。
 極星メンバーにとって、極星寮が潰されるという事は自分達の「家」を失うのと同義なのでしょう・・・。





 自室で一人、思案に耽る創真。



 附田先生、よくぞ・・・。



 よくぞここを用いてくださった!!!



 ここはアニメオリジナルの中で私が一番好きなシーンだっただけに、感慨もひとしおです!!
  

 原作では第41話にあたるこのシーン、個人的にほんの少しだけ物足りなさを感じていたんです。創真と城一郎のやり取りに。
 出来ることなら、親子水入らずの語らいが見たかったなぁ、と。
 そう思っていただけに、アニメでこのシーンが追加された時は心からアニメスタッフさん方に感謝でした!!
 やっぱり附田先生も、この追加シーンには喜んでくださったのでしょうね。(^^)
 こうして原作に用いてくださったことで、アニメスタッフさん達もまた喜んでくださったことでしょう。(^^)


 父親にとって、楽しい思い出のある場所。
 仲間達にとって、長い間生活してきた大切な場所。

 なら、自分にとって此処は・・・?










 翌日。

 叡山と対峙する創真。

 創真が叡山に提示したのは果たし状。

 「負け」がほぼ確定している勝負というのは承知の上。
 それでも勝負を挑むのは、誰のためでもない。
 自分のため。



 だから―――



 「受けろよ食戟 俺の寮は潰させねー」

 

 

 

 

うああああぁぁぁああああ
創真ーーーーー!!!!!

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

熱すぎて涙出る。

 

 

 

 

 創真が格好良すぎてヤバい。
 創真が漢前すぎてヤバい。

 仲間の涙を受けて静かに動き出す創真は何度見ても最高すぎます。熱すぎます。



 今回ほとんど喋らなかった創真。
 それだけに、ラスト一連の発言は“重み”が感じられました
 しかもこの作品の大きな特徴である「顔(眼)を見せない演出」も凄く効いていますし。
 何度も見ている演出だというのに・・・。
 やはり、惹き込まれます。



 『食戟』の形骸化によって漂う無力感。そして極星寮という「居場所」さえも奪われてしまう悲しみ。
 ここまでの流れが情感たっぷりだった故に、尚更ラストの創真の想いには震えました。

 「俺の」と、二度重ねて言う創真。
 もうこれだけで熱い想いがひしひしと伝わってきましたね。
 ラストページなんて作画と共にもう極めつけ。
 敬語無しの宣戦布告。
 それがこれ以上無く本気の決意を物語っていました。
 こんなシンプルな言葉にこれほど重厚な気持ちを載せることが出来るなんて、附田先生ってば天才・・・!!


 いつだって、創真が圧倒的不利な闘いに身を投じる理由にあるのは「自分」。
 丼研を助けた時も、“自分”の矜持に障ったから。
 恵を助けた時も、“自分”が認めた料理人であった恵の退学理由に納得できなかったから。
 ただし。

 「自分のため」にと動く創真の前後には、必ず他者の涙や笑顔があるんですよね。

 自己犠牲的精神によるものではない。
 かといって、独りよがりなものでもない。

 創真のこの絶妙な中立性も、もはや立派な魅力になってますよね。




 し・か・も。

 ここの創真の想いが第1話のそれと同じ言葉だったというのがもう・・・!!!(o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o)

 もうどこまで粋なんですかと創真&附田先生に言いたい。

 実家の定食屋さえあれば満足なんだろう、と叡山に言われた創真。
 確かにその通り。
 ・・・かつては、ね。

 でも、今は違う。
 「ゆきひら」ではなく極星寮をこう思えたこと。

 それは創真がこだわっていた“小さいハコ”が大きく広がったことを意味しています。

 極星メンバーの中で最も新参者の創真。
 過ごした時間も、約半年だけ。
 それでも。
 極星寮を大切に思う気持ちは本物ということです。

 本当に、本当に成長したね創真・・・。(><。)





 そんな激熱な宣戦布告が行われた今回でしたが、果たしてどのような勝負となるのでしょうか?

 改めて考えてみると、今度の勝負は初の『十傑』との食戟になるんですよね。
 薊政権への反撃の狼煙の意味合いも兼ねて、非常に大きな勝負です。

 それだけに気になるのが、「審査員の敵化」という圧倒的ハンデキャップへの対処。

 展開的には第1話のような超真っ直ぐな展開を望んでいますが、創真はあの時より遥かに成長しています。
 創真と共に成長してこられた附田先生。(&佐伯先生)
 これまでの中でも最大レベルと言える逆境を覆すのに、どれだけの「説得力」をつけられるか。
 改めて、附田先生の力量が問われる時だと思います。


 そしてこの度の戦いには、「極星寮を守る」という目的の一方で、「『食戟』に息を吹き返らせる」という課題も。
 薊政権が食戟の形骸化によって完遂されたというならば、逆に言えば食戟を復活させることが出来れば薊政権に大きくヒビを入れられるという事ですからね。


 ですが今はただ、創真の完全勝利を信じて応援に徹したいと思います。

 

頑張れ創真!!!!!

 

   


とりあえず天気は良いらしい。

2015-11-04 21:55:00 | 日記

 なんだかんだで早11月。
 今月でいよいよ『ソーマ』は連載開始から三周年を迎えますね・・・!!
 ジャンプ本誌の方でも、それに向けての“お祝い”が既に用意されているのを予感している私です。
 私もお祝いとして記念考察なんぞを考えてはいますが・・・。
 毎度のことながら、「時間」という試練が手強いのなんのって・・・。(TT)
 どうして時間って貯蓄出来ないんでしょうね。
 どうでもいい時に無駄に持て余すのに、肝心な時に全然足りなくなるんですもの。



 そしてそして。
 『ジャンプ 流』なんてものが出るとは・・・!!
 これは将来漫画家を志望している人だけでなく、純にその作家のファンの方も欲しくなる雑誌ですね!
 こういう大掛かりな企画が実行できるのも、ジャンプだからこそ。
 とりあえず附田&佐伯先生の回は意地でもゲットしちゃる。


 そういえば、偶然にも今週の『暗殺教室』と『食戟のソーマ』のサブタイトルがほぼ同じでしたね!(しかも掲載位置もお隣ときたもんだ)
 偶然とはいえ軽く驚きました。
 しかもどちらも懐かしさと切なさが溢れる、凄い良回だったし。(><。)



 と、いうわけで早速いってみましょう!



 ・・・と言いたいのですが・・・。

 すみません、明日から職員旅行に行ってくるため、しばらくパソコンに触れません(爆)。

 帰ったらすぐに取り掛かるつもりですが、感想記事は多分週末頃になるかと思います。

 ・・・っていつもの事か(再爆)。

 


『食戟のソーマ』第140話感想

2015-11-01 23:55:00 | 食戟のソーマ

 早くも11月。
 毎年言ってることですが、月日が経つのが早すぎる・・・。
 時間が!時間が足りない・・・!!!(涙)



 ジャンプの巻末コメントにて、担当さんの交代について仰っていた附田先生。
 あ~やっぱり中路さんは「師匠」でしたか・・・。
 素直に納得です。
 『ソーマ』のこれまでの成長や、現在担当されておられる作品の伸び様を見ても、中路さんは大変素晴らしい編集さんであることはつくづく感じていましたから。
 これからは中路さんから教わった沢山の事を、新しい担当である上野さんと共に(勿論佐伯&森崎先生とも一緒に)更に向上させていかなければなりませんね附田先生!!(^^)


 あ、ちなみに森崎先生ってピアノもお上手なんですね☆(この前の『TE●PEN』観ました)
 あの番組は技術よりも胆力や集中力が試されるものだと思っているので、森崎先生を改めて見直しました!


 週刊少年ジャンプ2015年48号掲載
 掲載順第4位
 第140話 【見せしめ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 極星寮は遠月に必要ない。
 そう言って乗り込んできた叡山らヤンキー一派。
 その物々しい雰囲気に一触即発・・・と思ったら。

 ほんとに爆発しました。

 

 

 

創真さんのマジボケが(笑)。

 

 

 

 私も真顔で「ごもっとも」と頷きそうになりました。(←)
 さすがは[キング・オブ・ストーカー]を平然ともてなした経歴の持ち主。
 ヤンキー軍団も迎え入れちゃいました☆
 もはや創真のこの姿勢は日本人の「おもてなし」精神の鑑だと思う。



 そんなわけで、叡山に反抗してるのかフレンドリーなのか挑発しまくってんのか、絶妙すぎる対応をしてくださる創真さん。
 マジ最高。
 叡山に強烈な皮肉を放っていたのは一色先輩も同じですが、創真の場合は「天然」が入っているだけに尚更始末が悪い事この上ない♪♪♪
 もうここのシーンだけで、前回ラストの叡山への不快感が吹っ飛んでしまいました♪

 戸惑いつつもちゃんと創真にお礼を言ってくれてる部下達にもほっこりv
 この作品の気持ち良さって、こういうシリアスな流れの合間合間に挟まれる微笑ましさにあると思います。(^^)



 こうして(創真の手によって)場は落ち着き、話し合いへ。
 案の定、極星寮を潰す理由はセントラル以外の自治組織の存在は不要という、至って勝手なものでした。
 そんな叡山に、まだ決定は覆るのでは、と言う創真。
 例えば、食戟』で。


 うおおおぉぉぉおおおお・・・創真のこの鋭い眼差し・・・痺れるぅうううぅぅぅううう・・・。(痺れ中)
 相変わらずクソ格好良いなーもーーー!!!(o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o)



 ですが叡山もやはり食戟の事に関しては想定内でした。
 つくづく「双方の同意が必要」という食戟成立の条件って厄介ですね~!(-"-)
 相手側が権力者の場合だと尚更感じます。

 本来ならセントラル側に食戟を受ける理由は全く無いのですが、ほとんどの団体から廃止の取り消しを求める食戟の申し込みが殺到しているとのこと。
 よって、その申し込みを受けることにした、と叡山は言います。
 丁度いい“見せしめ”になるだろう、と。

 その食戟の結果を見ても気が変わらなかったら創真も好きにかかってこいと言い置き、叡山は去るのでした。





 そしてその日のうちに、叡山の食戟が行われることに。
 相手は甲山先輩。

 甲山先輩の要請は勿論、自分の「串打ち研究会」の存続。
 そして叡山が代わりに対価としたのは、甲山の即日退学。
 お題は調理工程に串焼きを加えた「太刀魚」。

 ※太刀魚・・・世界中の温帯から亜熱帯に生息している回遊魚。
         旬は7~11月。
         細長い身と共に背びれも長く、尾びれ、腹びれが無いという特徴を持つ。
         鱗が無く、代わりにグアニン質という銀粉の層で体が覆われており、このグアニン質はかつてマニキュアのラメや疑似真珠の材料として使われていた。
         名前の由来はその外観が「太刀」に似ているからという説と、「立ち」泳ぎをしながら餌を捕食するという習性から名付けられたという説がある。


 そしてこの食戟は撮影機器を通して中継されていました。
 見守る多くの学園関係者達。
 かくして食戟は開始されます。

 ですが、創真は違和感を。(流石の慧眼・・・!)
 この食戟が“見せしめ”になるだろうと言っていた叡山でしたが、創真の眼にはちっとも料理に集中しているように見えなかったのです。

 そんな中両者の料理は完成し、審査員の前へ。

 ですが。

 まだ食していないというのに、電光掲示板には叡山の完勝の表示が。

 なんと。

 叡山は審査員を買収していたのです。





 そうしてちゃんとした審議さえ行われないまま、甲山先輩は敗北となり退学決定に。

 テレビ画面の前で絶望する面々。

 ですが、創真だけはテレビ画面を睨みつけていました。


 そんな創真に応えるように、カメラを通じて叡山は内心でこれが“見せしめ”だと告げます。


 

食戟は死んだのだと。

         

 


 

 

 

 許せない。

 

 

 

 同じメガネでオレ様キャラでも、四宮の横暴さにはそれなりに納得できる部分がありました。

 

 

 

 なのに。

 これは。

 卑劣なんてもんじゃない。

 最低。





 (本当は今すぐにでも感情のままに叫びたいのですが、ここは一旦頭を冷やして、と。)



 かくして、『食戟』さえもセントラルの手に陥ってしまいました。

 学生達に残された起死回生の手段だった『食戟』。
 そんな唯一の“希望”さえも失われることに。


 不正極まりないやり方で退学になってしまった甲山先輩。
 甲山先輩は結構好きな人物だっただけに、憤りも尚更でした。

 曲がりなりにも十傑なのですから、叡山も料理の腕は確かな筈です。
 ちゃんとした勝負でも、甲山先輩に勝つのは難しい事ではなかったでしょう。
 それなのに。
 「八百長試合」というこんな卑劣な手段を取ってくるなんて。

 ・・・叡山は敢えて、生徒達の“希望”を完全に打ち砕くやり方を選んだわけですね。



 ふざけんなよ。 

 


 そもそも公正な審査自体が行われないということが、これまでの遠月学園ではありえない事でした。
 これまでの教育体制は確かに実力の及ばない者は非情なまでに容赦なく切り捨てていきましたが、その反面審議や判定は公正なものでした。
 それが、誰の目から見ても明らかな不正が通用するようになってしまうんだなんて。
 しかも遠月学園という場において絶対たる権限だった『食戟』が。

 もはや『食戟』は形だけのものに成り下がってしまったわけです。


 
 こんな卑劣な事に加担するような審査員が抜擢されていたということは、食戟管理局も薊の支配下に置かれてしまったのでしょうね、きっと。
 景浦さん、今どうしているんだろう・・・。

 大泉のお爺ちゃまもこれをご覧になられたらさぞブチ切れることでしょうね・・・、それとも悲嘆に暮れるでしょうか・・・。





 前回ラストからこれでもかというほど悪役面を放出している叡山。
 美作の時もあまりに酷すぎて逆に感心させられたものですが、流石は上司。こっちはこっちで相当酷いですね。本能的にぶん殴りたくなりそうです。
 それだけに、今回の叡山の振る舞いはかなり美作のケースを彷彿とさせます。

 今回の冒頭で創真がヘラ顔で言ってましたが、真面目にその通りだと思います。
 叡山って、相手と真正面から闘いませんよね。

 そこが前から疑問に思ってました。
 秋の選抜編でも「俺がお前を叩き潰す」とか言っときながら、美作を刺客に送るという間接的なやり方だったし。
 そして今回も同じく「お前の最高の品を叩き潰す」とか言っときながら、八百長をやらかして自分は全く本気を出してこなかったし。
 策略的というよりも、“自分自身”を相手にぶつけるのを避けてる感じ。
 この発言と行動の矛盾性は、改心前の美作に相通じるものがあります。
 そしてここが叡山というキャラクターのバックボーンに関わるところなのでしょう。

 私にとって叡山は「料理人として創真と完全に相容れない、悪四宮」といったイメージです。



 ラストでテレビ画面を睨んでいた創真。
 多くの者が絶望や悲哀を抱いた時、創真が抱いていた感情はきっと怒り
 甲山先輩の意思を真っ向から受け止めなかった叡山に対しての。

 こういう展開となった以上、創真と叡山の対決は必至でしょう。
 そしてこれが薊政権への反逆の狼煙となるに違いありません。
 こんな悪役として描かれていますが、叡山もこれから創真と付き合いの長いキャラクターであることを考えると、今回の勝負の落としどころは大事だと思います。

 今回の叡山との勝負で私が望むのは、真っ直ぐさ。
 
 はっきり言って叡山は、十傑の中で一番の薊の支持者だと思っています。
 それは、叡山も薊と同様に「自分は全ての料理人を従える者」という支配者思想の持ち主だから。

 だからこそ。
 叡山が「料理人を支配する者」としての“力”を振るうなら、創真は「料理人」としての“力”を振るって欲しいです。

 相手が外道であればあるほど輝く。
 それが創真の真っ直ぐすぎる正当性ですから。

 

 

 

 

 

 ・・・さて。

 では最後に、今回を読んだ直後の感想(っていうか感情)を思いっきり叫ばせて頂きます。

 

 

 

 

「買収」なんざ引き剥がしてやれ創真。

 

 



 

 審査員が堪らず食べたい衝動に突き動かされるような料理を。
 本能のままに「食欲」に溺れてしまうような品を。
 損得や利潤なんてものよりも、もっと“尊いもの”を甦らせるような味を。



 作ってくれ。創真。


 創真なら出来る。

 

 

 

何故なら、かつて創真はそんな料理で
“大切な場所”を守ったのだから!!!!!



(単行本第1&5巻を抱きしめながら)