肩乗り猫・肩乗り鳥

 お散歩猫ついでに、肩乗り猫というのもいる。実際に二度、公園と本屋で、肩に猫を乗せて歩いている人を見たことがある。身内の者も何度か目撃したことがあるそうで、その証言によれば、猫を肩に乗せて自転車に乗っている人までいるらしい。この目撃数からすると肩乗り猫というのは意外といるようだが、うちの猫たちの中で肩乗り猫になれそうなのは一匹もいない。だいたいどの猫も言うことを聞かないから、肩に乗せて外に出ようものなら、すぐにどこかへ跳んで行ってしまいそうだ。みゆちゃんは子猫の頃、ときどき肩の上に乗ったりもしたが、今ではまったく乗らないし、膝の上に来るのさえ暖を取るときだけである。お散歩猫のポチならもしかして、と思ったが、ポチは知らない人をこわがるし、そもそも重すぎるのでやはり無理である。
 私の見た肩乗り猫は、二匹とも真っ白な長毛種の猫で、ふわふわの白いマフラーみたいであった。たぶんペルシャ猫ではないかと思う。ペルシャやヒマラヤンなど毛の長い洋猫は、性格がおとなしく従順であるらしい。
 
 鳥を肩に乗せている人もいる。ある時大阪の街を歩いていたら、緑色のインコを肩にとまらせた人が、一輪車で人ごみを走りぬけていくのをみた。その人は芸人だったかもしれないが、近頃は鳥専用のリードまであるそうで、友人Sは愛鳥のオカメインコを肩に乗せて散歩に連れて行けるよう、目下訓練中である。
 十年ほど前、飼っていたセキセイインコが肩に乗っているのを、母がうっかり忘れて外に出てしまい、セキセイインコはそのまま飛んでいってしまった。さぞかし空は広かっただろう。
 猫はとび出して行っても帰ってくるとは思うが、肩乗り猫を試すのはやめておこう。
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