稽古を続けるうちに、
必ず出てくる苦手ワード。
毎回、何とかかんとか、
乗り越えてはホッ、とするのですが。
今回の公演で、
なかなか出てこない言葉だったのが、
なんと、
よりにもよって、
<自分の名前!>
これはマズイです。
自分の名前を忘れるなんて、
普通、あり得ないことです。
でも、芝居なら普通にあり得ます。
だって、本当の自分の名前じゃないんだから。
出ないのは出ないんです。
(こんなところで居直ってどうする!)
今度の私の名前は「文代」でした。
で、まだ台本を机に置いて、
読み合わせをしているときだったのですが、
突然、「文」が「安」に見えたんです。
つまり「安代」。
(ん?安代? いやいや違った)
(そうよね、文代よね・・・)
なんてことを頭の中で考えて、
でも、読み合わせのときは、
別にそれで何でもなく過ぎて・・・、
それなのに、
いざ台本を離す段になると、
「文」と「安」が頭の中で踊り出して、
グチャグチャになってきたではありませんか!
(ええとぉ・・・、ど、どっちだっ)
その結果

「ほら、お父さんから聞いたことあるでしょ、
文代叔母さんって」
という台詞に、
「ほら、お父さんから聞いたことあるでしょ。
・・・・・・・・・・文代叔母さんって」
という、意味のない間ができてしまう。
これじゃ、
言葉が出なかったの、バレバレです。
この状態が、すでに本番2週間を切った頃。
まぁ、2週間切っても、
台本の8割ができてない、
なんてときを考えれば、
ここからスタートもありなんですが、
苦手な言葉って、いくら時間をもらっても、
やっぱり苦手なんですよね。
これが自分の名前だったとき、
万が一、「安代」と言っちゃったら・・・、
実はね、
言っちゃった当人は、まだいいんです。
エライ目に遭うのは、
あとから名前を呼ぶ人で・・・。
(つづく)
人気ブログランキング

よろしければ、クリックを!