芝居は生身の人間がやるだけに、
セリフというものは、まぁ、
何かと間違うものなんですね
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どんなに大きい所でも、
どんなに有名な所でも。
大劇場のミュージカルで、
歌詞を間違える、というのも、
決して珍しいことじゃないんです。
だけど、誰も気づかない。
(気づくこともあるけど
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そのあたりの「腕」も、
やはり実力なんだと思います。
・・・と、まぁ、これはまた、
いずれ書くとして・・・、
さて、本番では大問題の「噛み」ではありますが、
でも、稽古場ではいいんです。
まぁ・・・、よく・・・はないけど、
稽古場は恥をかく場所なので。
たとえば、
今回の稽古場でやった、
かなりオーソドックスな(?)間違い。
(台本のセリフ)
久美「さっきトイレで倒れて、今、病院に行ってきたところなんです」
文代「倒れたって、卒中とか?」
久美「いえ、貧血です。でも胃が荒れてるみたいで…(略)」
それが・・・、
久美「さっきトイレで倒れて、今、病院に行ってきたところなんです」
文代「倒れたって、貧血とか?」
久美「・・・・・・その通りです」
全員、大爆笑。
こういうのは、ピリピリした場が緩むので、
稽古場でなら許される、
と私は思っているんですが、
これがもし本番だったら、
これはエライことで、
間違えた私よりも、
受ける久美役の方が、
アセることになっちゃいます。
だから、こんなときに言うのが、
「本番じゃなくてよかったねーー」
そうなんです。
稽古のうちに、
やれるだけの失敗をやっておいた方が、
本番は大丈夫なんです。
「こういうミスもあるんだねー」
という、
フェイルセーフというか、危機管理というか
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(勝手なことを言っておる)
でも、やっぱり、
そんだけやってても、
本番でもイロイロあるんですよねぇ
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これだけたくさん失敗したから、
本番ではもう大丈夫だろう、と思っても、
「えーー、そこ??」
みたいなところで、
足元をすくわれたりするんです。
といっても、
他の役者さんの失敗談をあげつらうのは、
仁義に反しますから、
とりあえず、私のことを。
そりゃぁ、もう、私ですからねぇ。
布団かぶって、寝ちゃいたいような、
恥ずかしいことを、
何度もやっております。
今回も、やっぱり、やっちまいました。
たぶん、お客様は気づいておられないので、
無理くり、
結果オーライと思っているのですが、
その場にいたメンバーは、
必死で笑いをこらえ、
想像するに、主宰は客席で頭を抱え、
・・・いやはや、申し訳ないことをしちゃいました
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(つづく)
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