ゼミ生たちはもうすぐ締め切りを迎えます。3年生は今月27日に名古屋マーケティング・インカレ中間発表,4年生は7月上旬に卒論テーマ提出。4年生は正直いっていまひとつ。昨年1年間の経験があまり活かせていません。テーマをきちんと設定できない者が何人もいます。「調べて終わり」という結果になりそうなのです。
大学生の卒論(少なくともうちの学部)で多く見られるのが,この「調べて終わり」という展開になるものです。しかも「調べて」が,本の内容を写して,インターネット情報を貼り付けてという安直な作業になっているのがほとんどです。
ユニクロの成功要因を明らかにするとか,トヨタ・レクサスの現状を明らかにするというあいまいなテーマの下,それらを扱った本を2,3冊読んでまとめて,ユニクロはすばらしいブランドです,レクサスは有望ですという感想にしか過ぎない結論を書いて締めくくるというのが典型です。中学生時代の読書感想文からほとんど進歩してしていません。当然知的発達もありません。
仮にユニクロの成功要因を扱う場合,従来指摘されていなかったものを独自に案出することが目指されているならば,そのテーマには価値があるのですが,そういうことは考えもしないのが大半の学生たちです(少なくともうちの学部)。
これを改善するためには,教員が「がみがみ」指導するのが基本なんでしょうが,それだけでなく,卒論提出の条件を明示して,それをクリアしないと合格にならないという措置をとる必要があるのではないでしょうか。私は学部時代教育心理学専攻に属していましたが,そこでは,卒論には,実験,観察,アンケート調査などの1次データ収集を求めるという条件が存在していました。これだけでも十分安直さを追い払うことができるように思われます。さらに,3人の教員による(ゼミの指導教員以外2人加わる)口頭試問をクリアしなければならないことにもなっていました。こうなると,本の丸写しが通用する余地はありません。
以上のように学部で卒論に関する基準が明示できれば学生は逃げ道がなくなり,きちんと研究に取り組まざるをえなくなるのですが,そういうことをする雰囲気はうちの学部にはありません。なお,12月の提出期限をずらすことと,卒論の発表会(ゼミ内ではない)を開催することを昨年提案しましたが,黙殺されてしまいました。学部の「教育改革」などというものには期待できないので,当面やはり「がみがみ」指導するしかないようです。
大学生の卒論(少なくともうちの学部)で多く見られるのが,この「調べて終わり」という展開になるものです。しかも「調べて」が,本の内容を写して,インターネット情報を貼り付けてという安直な作業になっているのがほとんどです。
ユニクロの成功要因を明らかにするとか,トヨタ・レクサスの現状を明らかにするというあいまいなテーマの下,それらを扱った本を2,3冊読んでまとめて,ユニクロはすばらしいブランドです,レクサスは有望ですという感想にしか過ぎない結論を書いて締めくくるというのが典型です。中学生時代の読書感想文からほとんど進歩してしていません。当然知的発達もありません。
仮にユニクロの成功要因を扱う場合,従来指摘されていなかったものを独自に案出することが目指されているならば,そのテーマには価値があるのですが,そういうことは考えもしないのが大半の学生たちです(少なくともうちの学部)。
これを改善するためには,教員が「がみがみ」指導するのが基本なんでしょうが,それだけでなく,卒論提出の条件を明示して,それをクリアしないと合格にならないという措置をとる必要があるのではないでしょうか。私は学部時代教育心理学専攻に属していましたが,そこでは,卒論には,実験,観察,アンケート調査などの1次データ収集を求めるという条件が存在していました。これだけでも十分安直さを追い払うことができるように思われます。さらに,3人の教員による(ゼミの指導教員以外2人加わる)口頭試問をクリアしなければならないことにもなっていました。こうなると,本の丸写しが通用する余地はありません。
以上のように学部で卒論に関する基準が明示できれば学生は逃げ道がなくなり,きちんと研究に取り組まざるをえなくなるのですが,そういうことをする雰囲気はうちの学部にはありません。なお,12月の提出期限をずらすことと,卒論の発表会(ゼミ内ではない)を開催することを昨年提案しましたが,黙殺されてしまいました。学部の「教育改革」などというものには期待できないので,当面やはり「がみがみ」指導するしかないようです。