一週間前,2009年度の卒業生3名が新キャンパスを訪ねてきました。その日は祝日の月曜日でしたが,大学では授業日でした。そのため,卒業生たちが大学を訪ね,私に会うことができたのです。私たちはハッピーマンデーという施策にうんざりしています。祝日が月曜日に当たることが多いことから,授業回数を確保するため,その祝日を授業日にせざるを得なくなっているのです。祝日が無意味になっているのです。しかし,そのために,卒業生と平日キャンパスで会うことができるという機会が与えられて,少し私の不満は和らぎました。
彼らが卒業して5年近く経ちます。色々と近況を聞きました。驚いたのが,男子卒業生の半数が結婚したということです。20代後半にやっと差し掛かった年齢で結婚するというのは,よほど仕事とプライベートがうまくいっているということなのでしょう。ちなみに,女子卒業生は誰も結婚していません・・・。
彼らに学内の施設をあれこれ案内しました。祝日の授業日ゆえか,キャンパス内学生はまばらでしたが,行く先々で,現役のゼミ生に会いました。授業の予習,研究発表のためのアンケート調査,卒論の執筆などのため,ゼミ生たちは忙しくしていました。その姿を見かけると,私は彼らに声をかけ,卒業生に紹介しました。
卒業生は,ゼミ生の姿を懐かしそうに見ていました。そして,「あの時は楽しかったです」「ゼミで忙しく活動できたので,大学生活が充実したものになりました」と振り返っていました。また,「今のゼミ生たちはいい子そうじゃないですか。学部のレベルが上がっているのじゃないですか?」と聞いてきました。
私は「学部として学力は別段変っていない。ただ,都心部にキャンパスが移ったせいか,だらけた格好の学生は減った気がする。スエット・ジャージ姿が昔より減ったかもしれない。そのため,レベルが上がったように見えるかもしれない」と答えました。そして,「ゼミの活動では,君たちと同じようなことを今もやっている」と述べました。
すると,彼らの一人は「以前と同様に,ゼミ生たちにきちんと勉強させるようにしてください。きちんとやらないと,大学ではつまらない日々を送ってしまうと思います」と語りました。
卒業生がゼミで学んだことを直接仕事で活かしているかといえば,その例はほとんどないでしょう。しかし,彼らは,ゼミは忙しかったゆえに楽しい思い出であったと振り返ってくれました。直接は役立つものが得られなくても,彼らの人間形成には何らかの役に立ったからこそそう語ってくれたのでしょう。
最近,2年次のゼミが始まったばかりなのに,面倒なことをするのが嫌だ,自分にはできないといって辞めた者がいました。また,3年次のチームによる研究発表において,何の貢献もしないゼミ生が何人もいたために,チーム・ワークが瓦解し,4月から手掛けている研究発表大会の本大会参加を辞退せざるを得なくなったチームがいます。
卒業生の思いを聞いて,落ちこぼれるゼミ生がいたとしても,下限に合わせたゼミの指導をしてはいけないと確信しました。甘く単位を与えることを当然してはいけない。今まで以上に追い立てるような雰囲気を作る必要があると思いました。
現役ゼミ生のふがいなさを卒業生には話しませんでしたが,彼らが聞いたならば,残念がったり,怒ったりしたことでしょう。
彼らが卒業して5年近く経ちます。色々と近況を聞きました。驚いたのが,男子卒業生の半数が結婚したということです。20代後半にやっと差し掛かった年齢で結婚するというのは,よほど仕事とプライベートがうまくいっているということなのでしょう。ちなみに,女子卒業生は誰も結婚していません・・・。
彼らに学内の施設をあれこれ案内しました。祝日の授業日ゆえか,キャンパス内学生はまばらでしたが,行く先々で,現役のゼミ生に会いました。授業の予習,研究発表のためのアンケート調査,卒論の執筆などのため,ゼミ生たちは忙しくしていました。その姿を見かけると,私は彼らに声をかけ,卒業生に紹介しました。
卒業生は,ゼミ生の姿を懐かしそうに見ていました。そして,「あの時は楽しかったです」「ゼミで忙しく活動できたので,大学生活が充実したものになりました」と振り返っていました。また,「今のゼミ生たちはいい子そうじゃないですか。学部のレベルが上がっているのじゃないですか?」と聞いてきました。
私は「学部として学力は別段変っていない。ただ,都心部にキャンパスが移ったせいか,だらけた格好の学生は減った気がする。スエット・ジャージ姿が昔より減ったかもしれない。そのため,レベルが上がったように見えるかもしれない」と答えました。そして,「ゼミの活動では,君たちと同じようなことを今もやっている」と述べました。
すると,彼らの一人は「以前と同様に,ゼミ生たちにきちんと勉強させるようにしてください。きちんとやらないと,大学ではつまらない日々を送ってしまうと思います」と語りました。
卒業生がゼミで学んだことを直接仕事で活かしているかといえば,その例はほとんどないでしょう。しかし,彼らは,ゼミは忙しかったゆえに楽しい思い出であったと振り返ってくれました。直接は役立つものが得られなくても,彼らの人間形成には何らかの役に立ったからこそそう語ってくれたのでしょう。
最近,2年次のゼミが始まったばかりなのに,面倒なことをするのが嫌だ,自分にはできないといって辞めた者がいました。また,3年次のチームによる研究発表において,何の貢献もしないゼミ生が何人もいたために,チーム・ワークが瓦解し,4月から手掛けている研究発表大会の本大会参加を辞退せざるを得なくなったチームがいます。
卒業生の思いを聞いて,落ちこぼれるゼミ生がいたとしても,下限に合わせたゼミの指導をしてはいけないと確信しました。甘く単位を与えることを当然してはいけない。今まで以上に追い立てるような雰囲気を作る必要があると思いました。
現役ゼミ生のふがいなさを卒業生には話しませんでしたが,彼らが聞いたならば,残念がったり,怒ったりしたことでしょう。