愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

出版

2020年03月09日 | Weblog
最近単著で本を出版しました。『小売営業形態成立の理論と歴史――日本におけるスーパーマーケットの展開――』(同文舘出版)です。日本のスーパーマーケットを例に,捉えどころのない小売営業形態(いわゆる業態)について,どのようにすれば把握して,その発展過程をたどることができるのか模索しています。

満を持して出版したというよりは,暗中模索に区切りを打つために,これまでの迷いの産物をいったんまとめて出版しました。どこかで区切りを打たないと,次の段階の検討に移行できないので,そうしました。不十分であることを重々承知の上での出版ですので,出版後,自らその本のページをめくるのが怖くて,まだきちんと振り返っていません。

ゼミ生に,少しは大学教員らしい姿を見せることができるかなと考えています。いつも偉そうにゼミ生を叱っている私も,研究らしきことをしていると。

研究発表や論文の執筆に完成形はありません。それらは模索の経過を無理やりに区切って,その跡を露出させたものに過ぎません。少なくとも私の場合は全くその通りです。

ゼミ生たちは,昨年度あるいは今年度,研究発表や卒論を手掛ける過程で,やればやるほど訳が分からなくなって,迷い込んで投げ出したくなったと思います。実は,指導する立場の私もそうなのです。ただ,ゼミ生と違って,教員の私が指導的立場にいられるのは,やればやるほど訳が分からなくなることをあらかじめ知っているからです。訳が分からなくなることをいかに軽減するのかいつも考えながら,本を書いています。

ゼミ生たちが卒業し,ある程度経験を積んでルーチンワークではない仕事を任されるようになると,私のこの思考を理解できるようになるかもしれません。そうであるならば,手本を示せたのかもしれません。

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