こころの染織

ひと針ひと針心を繕います。
第8章・・月あかりの散歩道・・・私とルナと一緒に月に想いを馳せて散歩しませんか~♪

一枚の葉書

2009-07-14 13:15:35 | 第1章・青の家
少し早めの暑中見舞い・・・?
そんなはがきをポストの中に見つけました。
差出人は、夫の仕事関係でお付き合いのあるS氏から・・・

退職のご挨拶状でした・・・
  私こと・・・と38年間の感謝と第3の人生に向かう姿勢がうかがえる
  S氏らしい内容でした。

夫の会社の取引先きの方で、私もお顔が浮かぶ、数少ない中のお一人です。
初めてお会いしたのは、商談で仙台に見え、その日、七夕の前夜祭で、広瀬川で花火大会が開催される日でした。せっかくそんな日にいらしたのだから・・・と夫がお誘いして、ついでに、私も来ない?と電話があり、人ごみをかきわけて、行った記憶があります。

後にも先にも、西公園脇、トンネル前が封鎖され、みんな道路に座って花火に興じる・・・そんなこと、それ一回の思い出です。

それから、間もなく、夫は体調を崩し、8か月の長い間、入院することになりました。その時も、S氏は何度も東京からやってきて、励ましては帰って行かれました。来られるときは、必ず、私にお加減いかがですか?と気遣いのマナーのある
細やかな方でした。

S氏が二度目に持って来てくれたのが、当時流行っていたベア柄の綿入れはんてん・・・普通に男性が着るには少し勇気がいるものでした。
しかしながら、そこは、夫の感覚をよく知っているんだなぁ~と思いましたが、案の定、夫はとても喜んで、毎日、パジャマの上に羽織って、売店までの散歩を楽しんでいました。数日後、S氏から、どうでした?と心配のお電話を頂いたとき、その様子を私は笑いながら話したら、きっと気に入ってくれると思った!といっておられました。

それは、S氏の会社のシーズンイチオシの商品だったのかもしれません。夫が元気ならば、商談として、ベア柄のはんてんがもっとたくさん見られたのかも知れません。

その後、S氏は昇進され、単身赴任の生活になり、商品片手に東北まで来られる機会がなくなりなした。それでも、夏、冬には必ず我が家にその年のトレンドなギフトが送られてきました。最近では、宮崎の地鶏セットとか・・・

夫より人生の先輩であることはよく解っていましたが、あらためて、お年を聞いたことがなかったので、そろそろ・・とは思っていましたが、このはがきで、そうですか・・・長い間、お疲れさまでした。そして、こちらこそ、数々、ありがとうございました。きっと、第3の人生も、そのお人柄のごとく、穏やかで、かつ、心に残る「人」として、豊かに過ごされることと信じています。

人との出会いは人生を豊かにするもの・・・とすれば、出会ったことに感謝し、また、自分達はそれに応えてこられたか・・・と自問しつつ、つながりをはぐくみながら、いまあることに前向きでありたいと思います。

S氏に退職記念に何かを贈ってくれ・・・と夫に頼まれました。
でも、あの「ベア柄のはんてん」以上にインパクトのある贈り物は、私には見つからないと思います。



           


   日記@BlogRanking  よろしければクリックお願いします


  
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« もんぺ完成 | トップ | 残り布のシュシュ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

第1章・青の家」カテゴリの最新記事