「失楽園」「ひとひらの雪」、渡辺淳一さん死去(読売新聞) - goo ニュース
2014年5月5日(月)22:02
「失楽園」「ひとひらの雪」など男女の関係を突き詰めた恋愛小説などで知られる作家の渡辺淳一(わたなべ・じゅんいち)さんが4月30日午後11時42分、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去した。
80歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は妻、敏子さん。後日、お別れの会を開く予定。
北海道生まれ。札幌医大卒業後、整形外科医の傍ら同人誌に作品を発表、1965年、「死化粧」で新潮同人雑誌賞。上京後の70年、「光と影」で直木賞を受賞し、医学小説を開拓した。素顔の野口英世を描く「遠き落日」(吉川英治文学賞)など伝記文学も手がけたが、80年代からは成熟した男女の恋愛に着目。「ひとひらの雪」「桜の樹の下で」など、中高年の性愛にメスを入れる話題作で、「新しい情痴文学」と称された。
97年に刊行の「失楽園」は男女関係の壮絶な描写が反響を呼び、上下巻計260万部を超すベストセラーに。映画やテレビドラマもヒットし、中高年の不倫を意味する「失楽園」は流行語大賞に選ばれた。
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