令和の時代の幕開けに、興味深い報道がなされています。安倍首相が北朝鮮に対して首脳会談を誘うスタンスです。日本海にミサイルらしい飛行物体が発射された直後ですから、従来ならば考えられなかった対応ですが、安倍さんからすれば「待ってました!」のチャンス到来と考えているのでしょう。
年始の頃は、米朝首脳の急接近と、中国の焦り、という図式でしたが、トランプ・正恩の「表面的な良好関係」とは別に、経済制裁が全く解かれないまま体力を失いつつある北朝鮮が、焦った挙句にロシアのプーチンに助けを求めたら、正恩委員長をまさかの子供扱いに。貿易摩擦で米国とのパイプにはなりえない中国同様、ロシアも北朝鮮に恩を売るメリットはないと冷たく放り投げる始末。もともと頼りにならない韓国・文政権もここへきて全く無力化しており、残るは日本ルートのみという事態が今の状況に見えます。(1月段階での北朝鮮情勢はここをご参照)
北朝鮮からすると、日本ルートを開くための切り札が「残る拉致家族問題への対応」。小泉政権の時からすでに10年以上経過していますが、この切り札は、ご家族の年齢問題もあるため、このタイミングが最後のチャンスと、双方の思惑が一致する気がいたします。
金正恩委員長にとって、対中国、対ロシアに外交パワーが通じず、トランプに翻弄されている現在は、国内の諸勢力を抑える力が失われる危機と言っても過言ではありません。
関西でのG20前に、安倍さんによる電撃的な北朝鮮訪問があるかもしれません。