5月16日～17日に行われた名人戦第4局、挑戦者の豊島将之八段が勝ちました。これで初の名人位獲得、棋聖・王位と併せて三冠となり、名実ともに羽生さんに替わる「全国統一王者」となりました。
過去のタイトル挑戦では、羽生永世七冠に粉砕されることが多く、また昨年のA級順位戦では、名人挑戦権獲得を確実視されながら、最終戦でまさかの6人同点となり、ここでも羽生永世七冠に挑戦権を奪われてしまっていました。
しかし、昨年の棋聖戦で羽生さんを無冠に追込み、続く王位戦で二冠を達成、そして今回は名人位獲得ですので、現在の将棋界では最強の称号を得たといって過言ではないでしょう。
6月4日から棋聖戦の防衛戦が始まりますが、挑戦者は渡辺明棋王・王将。本来は羽生さんに引導を渡す役割を負っていた棋士ですので、この闘いが事実上の「天王山」と言えます。豊島時代に突入するのか、群雄割拠の時代がまだまだ続くのか、の分水嶺だと思います。
しばらく将棋界から目が離せません。
