金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【雑感】日本型人事を根本から変えるには?

2019-08-16 05:12:33 | 雑感

 みずほFGのS社長が「みずほの人事を抜本から変える」と宣言しているそうです。メガ3行の中ではトップ級の営業基盤を持ちながら、業績は万年3位に甘んじており、長年足を引っ張ってきたシステム更新問題も収束したことから、打ち出す新機軸の柱として「人事の抜本改革」を挙げたようです。

 日本型人事を根本から変える処方箋=特効薬は、実はシンプルです。公務員をはじめ、全ての大企業・中堅企業が採用している「年次管理」を止めることに尽きます。日本では、人物紹介の時には必ず、「昭和58年大蔵省入省 平成29年財務省主計局長」とか、あるいは「昭和59年日本興業銀行入行 平成29年みずほFG社長」というふうに「年次」を記すのが普通です。この情報によって、誰と誰が同期で、誰と誰が高校・大学の同級生だった、という情報が一気に得られるので、便利と言えば便利なのですが、この年次管理がなぜ、日本中で行われているかをご存知でしょうか?

 もともとは陸軍や海軍で採用されていた仕組みで、これが他の官庁組織に広がり、日本の大手企業・中堅企業に広まったものと言われています。それでは「年次管理」の目的は何でしょうか?

 それは「過当競争を制限すること」に他なりません。(続く)


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